プロレスリング物語
Kairosoft Co.,Ltd
育成シミュレーションゲーム
Android:1,000円 iOS:1,000円
カウント2.5でフォールを跳ね除け逆転!いかに観客を盛り上げるかが重要なプロレス団体育成ゲームダウンロード(Android) ダウンロード(iPhone)
レスラーを育て試合で収益を上げるプロレス団体運営シミュレーション
「プロレスリング物語」は、プロレスラーを育てて試合で収益を上げるプロレス団体シミュレーションゲーム。
作っているのは、良作シミュレーションゲームを作ることで有名なカイロソフト。同社はこれまで、ゲーム会社にマンガ家、温泉宿にゲームセンター、その他にもさまざまな職業・施設・世界観をシミュレーションゲーム化してきた。
これだけリリースされていると、今回はさすがに内容がマンネリ化しちゃっているかな…と思いきや、そんなことはまったくないから驚き!
一人のレスラーとしての立場ではなく、プロレス団体という立場からいかにショービジネスを成功させるか?という点が盛り込まれているのが絶妙。そう、プロレスとはショービジネス。試合の内容もさることながら、技によって観客を盛り上げなければならない。そういう意味では、勝敗だけを競う純粋な格闘技とプロレスには違いがある。そしてこの点こそ、プロレスの醍醐味!そんなアツい世界観を味わえる内容に仕上がっているのだ!
環境を整えレスラーを育成!試合で収益を上げよう
プレイヤーが育成するのは、レスラーではなくプロレス団体。なので、できるのはレスラーとして直接トレーニングや試合を行うことではなく、トレーニング器具や宿泊部屋といった環境を整えつつ、試合を組むこと。
メニューから施設を購入し、環境を整えよう。同様に、レスラーのHPの残量を踏まえつつ、他団体に試合を申し込む。
試合は基本的にオートで進行するが、対戦相手をフォールしたり、フォールを振りほどいたりなどといった一部の操作は手動となっているぞ。
コスパよし!1000円でプロレスの楽しさを満喫
本作は1000円の有料アプリとして配信されている。マーケティングデータなどでは、アプリの価格が500円を上回ると、なかなか買えない…と感じる人が多いとのことなので、本作も購入に悩む人が少なくないかもしれない。
ただ、カイロソフトだけあって、シミュレーションゲーム的にはしっかり楽しめるものに仕上がっている。また、プロレスの醍醐味をしっかり描いていることもあって、プロレス好きなら買って損のない仕上がりになっていると感じた。
「プロレスリング物語」の魅力はショーとしてのプロレスの楽しさを表現しているところ
プロレスはよく「八百長」と言われることがある。確かにアメリカのWWEのように、脚本を前提とした団体も存在するし、他団体においても、演出がまったくのゼロということはないのかもしれない。
そういう意味では、純粋に勝敗のみを競うタイプの格闘技とは異なるといえるだろう。
ただ、お金をとって観客にショーを見せる以上、観客には何かしらの満足感を与えなければならない。たとえば、選手同士に実力差がありすぎて、開始1分で決着したとしたらどうだろう?お金を払っただけの価値があった…と思えるだろうか?
では、実力が均衡する選手同士をマッチングすればいいのだろうか?ただ、試合がより盛り上がるような選手をマッチングしよう…と考え出したなら、その時点でそれは作為なので、一種の演出といえるだろう。
また一方で、ドラマや映画のように演出100パーセントというわけではない。あくまでベースはレスラーの実力。だからこそ、レスラーの繰り出す技は、役者さんの演技とは別次元の迫力を持っているのだ。
こうしたことを踏まえた上で、あえて言おう。エンターテインメントで何が悪い?と。お客さんを楽しませてお金をもらう、お客さんは「楽しかった、お金を払っただけの価値があった」と思って満足する。とても素敵なことじゃないか。
じゃあ、どうやってお客さんを楽しませるのか?…本作はそんなプロレスの側面と向かい合い、その楽しさをガッツリ味わうことができる。
レッツパフォーマンス!チケット買いたいと思わせろ
本作のイカすところその1が、試合の成否にパフォーマンスが関わってくるところ。
試合に先立ってインタビューが行われ、ここでのマイクパフォーマンスが観客動員に関わってくる。
無難な受け答えであれば、観客動員はそれなり。だが、たとえば挑発などのパフォーマンスをすると、観客は大きく盛り上がる!
筆者は本作をプレイして、悪役レスラーの必要性を改めて実感した。対戦相手同士、「がんばります」「ぼくもがんばります」みたいな受け答えだったら波風が立たないので批判されることもないだろう。ただ波風がないからこそ、どっちが勝っても別にいいと感じてしまう。つまり、試合を見たいというモチベーションが湧いてこない。
しかしムカつく悪役レスラーがいたらどうだろう。「こいつが負けるところを見たい!」と感じる人の数が確実に増える。つまり、試合を見たいという人が増えるということ。
もちろん、プレイヤーによってはスポーツマンシップに則ったクリーンな試合を臨む人もいるだろう。その場合は、クリーンな受け答えを選べばよし。
自分の思うような運営方針でプロレス団体を運営でき、しかもそこにリアリティがあるという点が素晴らしい。
カウント2.5!試合は盛り上げて勝て
プロレスに限らず、あらゆるスポーツにおいて盛り上がるのが逆転劇だろう。淡々と試合が進み、事前予想通りに強い方が勝つ…という試合展開は、どうしても盛り上がりに欠ける部分がある。我々はハラハラどきどきしたい。そして、「あの状況から勝つのかよ!…いやあ、すげえものを見た」と思いたいのだ。フィジカルなスポーツではなくeスポーツの話だが、梅原大吾選手の「排水の逆転劇」が伝説となっているのもこのためだろう。
本作でこうした仕組みを取り入れたことについて、筆者は最大限の賛辞を贈りたい。
本作の試合では観客の盛り上がりがゲージ化されていて、試合中展開によって増加していく。そして、試合のビジネスとしての成功に結び付いている。強い選手で弱い選手と試合すれば確実に勝てるだろうが、それはビジネス的な勝利とはいえないのだ。
実は筆者は、プロレスゲームにこの機能を熱望していた。というのも、プロレスを格闘ゲーム的に仕上げてしまうと、どうしてもプレイ感がプロレスにならないから。
格闘ゲームのように勝敗が強くフォーカスされると、プレイヤーの立ち回りはどうしても「強い技を擦る」というものになってしまう。「ストリートファイター2」でガイルを使い、画面端に座ってソニックブームを連打して飛び込んできた敵をサマーソルドで落とす…というのは最も代表的な例だろう。もちろん現代的な格闘ゲームではそこまでワンパターンな立ち回りが通用しにくくなっているし、そもそも格闘ゲームはプロレスゲームではないのでそれで構わないと思う。ただ、プロレスゲームで「強い技を擦る」というのは、全然展開がプロレスの試合っぽくない。
本作の出した盛り上がりゲージは、この課題に対して秀逸なアンサーといえる。観客を盛り上げるためには、すぐ相手を倒してはならない。相手の技も食らってフォールされ、ピンチを演出。しかしカウント2.5、フォールを跳ね返して逆転勝利!そんな展開こそが観客の盛り上がる展開。
そう、本作には、プロレスの醍醐味が詰まっているのだ!
ゲームの流れ
きらびやかなタイトル画面。
「スタート」をタップ後、セーブスロットを選んだらゲームがはじまるぞ。
まずは団体の設定を行おう。団体名は自由に決めることができるぞ。
筆者はとりあえずこのままスタートした。
アジャ晶子と名乗るキャラクターが、ゲームの進め方をガイドしてくれる。ゲーム内の各機能は、ゲーム進行にともないアンロックされていくぞ。
個人的には若干説明が薄い印象。このまま待っていればいいのか、それとも何か操作が必要なのかなど、ちょっと迷う部分があった。
ガイド通りに進めても試合ができない…。でも心配ご無用。時間が経過すると他団体から試合を申し込まれるイベントが発生するぞ。
もちろん、この申し込みを受けよう。こちらの選手を選び、いざ試合へ!
いよいよ試合スタート!選手は自動的に動いてくれるので、見守っているだけでOK。
フォールボタンなど、ボタンが表示された際には操作が求められるので、画面から目を離すのはNGだぞ。
「プロレスリング物語」の攻略のコツは試合を備えた選手の集中的育成
収益を上げる基本は試合なので、定期的に試合を行っていくことになる。
ただ、一度試合に出た選手はHPが減少してしまうため、連戦させるのは避けたい。HPが低くとも勝つことはできるかもしれないが、試合を盛り上げて高い収益を上げることは難しいだろう。
したがって必然的に、複数の選手を満遍なく育てていくことになる。ただこの時、選手を並行して育てるのではなく、次の試合に挑む選手を集中的に育成するのがオススメ。
次の試合に挑む選手を育成!アイテムを使おう
選手を育成するといっても、基本的にトレーニングは選手がそれぞれ自主的に行ってくれる。
なので、プレイヤーが行うべきことはアイテムの使用。次の試合に出場する選手へアイテムを集中的使用して強化しよう。
アイテムは獲得可能!試合内容がよければ…
アイテムを使用すると、その分消費されてなくなってしまう。
ただ、試合が盛り上がれば観客がアイテムをプレゼントしてくれるぞ。
序盤に関しては試合前にアイテムを使い切ってしまっても問題ないので、試合を控えた選手にアイテムをすべて使ってしまおう。