謎のクソゲー短編集どすえ
NukadukeParipiMan
コマンドバトルRPG
「最悪の勇者」。「クソゲーRPG」作者が投げかける、勇者とは、王道RPGとは何か。2本の短編RPGを収録ダウンロード(Android) ダウンロード(iPhone)
※このゲームは配信が終了したかURLが変わっています。
クソゲーRPGシリーズ最もダークな(?)2本を収録
「謎のクソゲー短編集どすえ」は、2本の衝撃的なストーリーを楽しめる短編クソゲーRPG。
本作を手掛けたのは、クソゲーを作ることで定評のある(褒め言葉)ぬか漬けパリピマン氏。
なので、あえてこう言うべきだろう。胸クソRPGと!ぬか漬けパリピマンの問題作、とくと味わえィ!
なんと!2本のRPGを収録!(嘘ではない)
いちおう、ジャンルで言うと仮想パッドで移動し、コマンドバトルで敵と戦うレトロスタイルの王道RPG…ということになるだろうか。
本アプリでは
「もしも勇者がゲーム実況者だったら」
「勇者が人間のクズすぎてクソゲー」
以上2作の短編RPGをプレイ可能だ。
賢明な皆さんはわかってると思うが、本作も、誰でもクリアできる難易度でボリュームは少なめ。
「謎のクソゲー短編集どすえ」の特徴は胸糞悪いダークな?展開
高野は決意した。必ず、かのバカゲーをレビューせねばならぬと決意した。
高野には政治がわからぬ。けれどもバカゲーに対しては、人一倍に敏感であった。
しかし、今回は自称クソゲーRPGの中でも異色の展開が続いた。片方は実況者配信に忖度しまくるというメタ展開。そしてもう一つは、勇者がクズという展開である。
語り尽くされた手法かもしれないが、すべてがギャグ、かつ虚無的に描かれるクソゲーRPGだからこそ、妙に衝撃を受けてしまうのだ。
クソな主人公の進撃をとめられない無力感
2作短編のうち、実況者向けの短編では村人が「言われたいセリフ」を言いまくってくれる。
「ここでCM入れてね」や「高評価お願いします」のような、お手本になるようなカンペが登場。
なんという忖度。ここまで清々しいと逆に怖くなってしまう。おれたちは再生回数やPV数の奴隷なんじゃないかと。
もう片方の作品では、クズすぎる勇者が圧倒的なチート能力で国王や武器屋を恐喝し、女をヒモにし、魔王に圧勝する物語が描かれる。
どちらももう、クリアを妨げることはできない。勇者は強すぎて、魔王に負けるようなルートは存在しない。
ご都合主義には逆らえない。この罪悪感と無力感。そして恐ろしいことを言うと、勇者なるやつらは大概こんなことをしているのだ。
イデアの日、というRPGがある。もう25年も前のゲームだが、ラスボスはこんな事を言う。
「金と経験値が欲しいがゆえに多くの生き物を虐殺し、人の家に勝手に押し入り勝手にタンスを開け、平気で人の物を盗みまくる。相手が困るのも迷惑するのもお構いなしにだ。そんなお前らが「良い人」か!?善人か?笑わせるな!!」
そんなこと、1秒も考えないで
笑っていたのだ… あの時の私は。
ゲームの流れ
クズ勇者が国王を恫喝するところからスタート。
まあそりゃ世界を救えっていって100ゴールドしか支給しないってだいぶおかしいとは思ってたけどよ。
クズ勇者の職業が「サイコパス」。
勇者じゃないんか。そっか。
ワールドマップは狭く、相変わらずのお約束展開。
だが、今作のプレイした感想は思いの外いつもと違うものだった。
魔王頑張れ!MOONでもUndertaleでも繰り返し描かれたRPGというお約束への反撃。
だが、本作は王道RPGだから…勇者には勝てない!世界には平和が訪れてしまうのだ。
こんなの絶対おかしいよ。あたしって、ほんとバカ。
もう1つの短編のプレイ感もなかなか虚無ってる。これがぬか漬けパリピマンの真髄か。
「謎のクソゲー短編集どすえ」の序盤攻略のコツ
勇者は強すぎるので序盤攻略のコツなんかいらない。無駄にHPが高いスライムは必殺技の連打で倒そう。
あ、「もしも勇者がゲーム実況者だったら」は最初の選択肢でちょっとだけシナリオが変化するぞ。
おい、序盤攻略じゃなく完全攻略しちゃったじゃねえかよ。どうしてくれんだよコラ。
他の作品も面白いし…真のエンディングへの道は険しい
最後になるが(というか攻略のコツってものもないので)、本作のサブテキストとして、RPGもののSSの傑作『勇者 「魔王倒したし帰るか」』を一読してみてほしい。ググればすぐに出てくる。
我々が日頃楽しんでいるゲーム。異世界もの。勇者。魔王。登場人物の内情を掘り下げる作品だ。
謎のインディーデベロッパー、ぬか漬けパリピマン。自称クソゲーRPGを量産し続ける彼の心の向こうには何があるのだろうか…。
この世界を救ってくれる真の勇者は、いつ現れるのだろうか。