「ガールズ&パンツァー 劇場版」では戦車を空輸していたが、実際の戦時中にはあれで実戦投入していた!
空中投下で戦線を制圧する目的で計画された「空挺戦車」がそれだ。
「リボンの武者」でも空挺戦車として使用されていたM22 ローカストが登場しているので知っている人もいるだろう。
第11回となる今回は、試行錯誤が繰り返された「空挺戦車」をまとめてみよう!
つまり、え、飛ぶの?「フラインングタンカース」特集!
履修!戦車道!パンツァー・フォー!
「空挺戦車」って?
空挺戦車は、輸送機に搭載可能な軽量の装甲戦闘車両全般の事。
戦場へ空輸され強行着陸、または空中投下によって参戦する。
空挺部隊に火力と機甲戦力を与えることが目的とされる。
元々空挺部隊は、空中投下可能な重量制限があるため、重火器を運用することが困難だった。
しかし、対峙する敵部隊は重武装の場合が多く、当然のことながら航空機に搭載、輸送可能、且つ自走可能な重火器が求められていた。
様々な案が各国で研究されていく中、1930年代には飛行可能な戦車の概念が提案されていた。
当時の航空機では、装甲戦闘車量を空輸することは困難で、実用化に至る例は一つとしてなかったのだ。
アメリカやソ連、イタリア、ドイツ、日本でも研究されていくが、成功例はない。
第二次世界大戦後半になると、やはりあの面白兵器の国が手を上げる。
そう、まってました!イギリスだ!
他国同様に研究を進めていたイギリス軍は、Mk.Ⅶテトラーク軽戦車とハミルトングライダーを組み合わせる事で空輸可能な装甲車両の実践投入に成功したのだ。
テトラーク軽戦車は、ノルマンディー上陸作戦で使用された。
このハミルトングライダーによる輸送は注目され、アメリカのM22ローカスト軽戦車も空輸して実践投入された。
そう、「リボンの武者」でも使用されているあの戦車!
虎柄のかわいいやつ。(冒頭サムネイル参照)
第二次大戦後になると、技術の発展により歩兵用対戦車兵器の発展や、攻撃ヘリコプターからの航空支援方法が向上するなど、空挺戦車の活躍の場がなくなってしまう。
この為、ほとんどの国で開発は行われなくなっていく。
そんな中でもソ連では空挺戦車の開発を続け、さまざまな空挺戦車を開発、パラシュートによる空中投下が可能なものを生産していった。
・・・だが、この投下による実戦投入はされた事は一度もない。
何故か―――
投下による破損・故障が多く実戦では、危なくて使えない、というか使おうという判断に至らない。
なんというか、兵器としてはいいのだが、いわゆる失敗計画となってしまっていたw
いずれも投下せずに飛行場制圧後に輸送して使用するという、
空輸後に高速展開可能な軽装甲戦闘車量
という結果になってしまった。
アメリカ軍でも、空挺対戦車自走砲M56スコーピオンと空挺戦車M551シェリダンが開発されている。
こちらは空中投下を実戦で行い、半数を損傷して使用不能にしてしまっていたw
感覚としては、投下はするけど、壊れたらごめんね(てへ☆)といったところだろう。
正気の沙汰ではない。
以降、幾つかの空挺戦車は開発されるものの量産・配備は行われていない。
現代では、空挺制圧作戦での装甲車両の運用の有用性が低くなったため、輸送可能であること以上の空挺性能が装甲車両に求められなくなっている。
「リボンの武者」でも空挺戦車は、着陸後に運用されている。
まぁ、映画版でも投下だけはしていたが、試合である以上空挺戦車として活躍するような戦車はないだろうw
「空挺戦車」というカテゴリーは実質上無くなってしまっているのだろうか?
空挺戦車一覧
第二次世界大戦
いろいろなドリーム戦車が考案されていた時代。
戦車に翼を!w
イギリス
Mk.Ⅶテトラーク軽戦車
M22 ローカスト(リボンの武者)
アメリカ合衆国
M22軽戦車
大日本帝国
特三号戦車 “クロ” ※計画のみ
二式軽戦車 “ケト” ※グライダーでの空挺計画のみ
ソ連
A-40 ※試作のみ
空挺戦車一覧
戦後~現代
実際に投下しちゃった時代から現代へ。
アメリカは投下してぶっ壊してたからすごいw
フランス
AMX-13軽戦車
アメリカ合衆国
M56空挺対戦車自走砲 スコーピオン
M551空挺戦車 シェリダン
M8 AGS
ドイツ
ヴィーゼル空挺戦闘車
ソ連/ロシア
ASU-57
ASU-85
BMD-1
BMD-2
BMD-3
BMD-4
2S25スプルート-SD
中華人民共和国
03式空挺歩兵戦闘車
ガルパンの世界観というか試合のルールで空挺というのは考えにくいが、絵的には映画の降下シーンはかっこよかった!
新作でも同様のカッコイイシーンがあるといいなぁ。
今回はここまでとしておこう。
アプリで遊べる戦車道
ガールズ&パンツァー 戦車道大作戦!
「ガールズ&パンツァー 戦車道大作戦!」は、アニメ「ガールズ&パンツァー」公式の戦車道シミュレーションゲーム。
戦車を使った武道「戦車道」のある世界観が独特で、公開された映画のキャラクターも登場している。
各戦車に搭乗するキャラクター全員に個性が設定されているアニメ版の特徴をそのまま反映されているぞ!
戦闘システムは各車の行動方針の設定と、作戦の発動の指示といった簡単なもの。
だが、戦車に乗せるキャラクターは自由に設定できるので、自分の好きなキャラでドリームチームを編成可能!
車長「秋山殿」、砲手「アンチョビ」、操縦手「カチューシャ」なんてコトもできてしまう。暴走しそうな気もするけど。
クラッシュオブタンクス~戦車帝国
「クラッシュオブタンクス~戦車帝国」は、戦車をコレクションしつつ戦車部隊を編成して戦う戦術SLG。
戦車はWW2時代の世界中の国々のものが揃っていて、装備なども自由にいじりまわせる戦車好きにはたまらない内容だ。
硬派にもすべての戦車がリアルなグラフィックで、バトル中にもカッコいいカットインも入る。
また、SLGとはいっても難しく考える必要はなく、バトルはフルオートなので「艦これ」のように事前準備をしておくだけでいい。
とはいえ、戦車のレベルアップは車体だけでなく装備パーツ毎に行えるので、じっくりと拘ってカスタムしまくりたいところだ。
World of Tanks Blitz
「World of Tanks Blitz」は各国の戦車を乗りこなして戦う3Dオンラインシューティングゲームだ。
ドイツ軍、アメリカ軍、イギリス軍、ソ連軍の100種類以上の名車両が登場!
搭乗する車両を選んで「戦闘開始!」ボタンを押すと自動で味方や敵となる他プレイヤーがマッチングされ、バトルがはじまる。
戦場での操作はゲームパッドで行い、スティックを動かして前進や後退しながら草原や砂漠などのステージを進む。
ミニマップや目視できる範囲に敵を見つけたら双眼鏡ボタンを押してズーム表示に切り替え、画面をなぞって照準を合わせて砲撃ボタンを押そう。
敵の戦車をすべて破壊する、あるいはステージにある陣地に一定時間留まりその場を占領すると味方陣営の勝利となる。
バトル終了時には勝敗に関わらず経験値や資金を獲得でき、経験値で戦車の「研究」を行い性能アップや新たな戦車の設計図を入手する。
資金は戦車や性能を大幅に上げるパーツの購入に使い、さらなる研究を重ねながら幾多の戦場へ赴こう。