Bimble Born(ビンブル・ボーン)
Matt Jogela-Hall
3Dアクションアドベンチャーゲーム
海外発の「どうぶつの森」風RPG!?ゲーム界のアンチテーゼに包まれた街で住民とふれあう箱庭アドベンチャーダウンロード(Android) ダウンロード(iPhone)
※このゲームは配信が終了したかURLが変わっています。
勝利に意味のないRPGにだって、価値はある。
『Bimble Born(ビンブル・ボーン)』は海辺にある穏やかな砂の街を舞台としたRPGみたいな箱庭アドベンチャーだ。
プレイヤーは何1つ強要されず、樽の下からカニを捕まえ、たまには住民の願いに耳を傾けて、好きなように世界を満喫できる。
「どうぶつの森」のような任天堂ゲームに近い雰囲気だけど、ゲーム界のお約束をブッた切る意外性に注目だ!
誰も傷付かない平和な世界
家の中、洞窟、地下水路、魔界など、主人公はポータルを通ることで様々な場所を移動していける。
路上のツボなどのオブジェクトは破壊でき、中からルビーや鶏の卵といったアイテムを入手できる。
ちなみにモンスターはタップすると一発で砕け散る。バトルと呼ぶにはあまりにも無情だ。
「わらしべ長者」みたいな住民との触れ合い
拾ったアイテムは住民に渡すことで、新たなアイテムを貰えたりイベントが進展したりする。
住民は好きなモノや悩み事を抱えているので、本人や関係者から情報を聞き出してお目当てのブツを探してあげよう。
『Bimble Born』は常識の斜め上を行くゲーム性が最高!
戦闘が無いせいか、スケルトンキングや魔王といった本来敵側のボスキャラとも普通に会話できる。アイテムをくれたりと結構フレンドリーだ。
しかも勇者を頼る立場であるハズの王様は「竜化の魔法」を修得していて、竜になりモンスターを自ら焼き払ってしまうなど、住民が強すぎてパワーバランスがおかしい。
他にも助けた子供がゴーストだったり魚に転生して海を泳いだりと予想を超えるイベントが用意されている。
実験的なアイデアを詰め込んだ仕様は「RPGツクール」のようなワクワク感があり、楽しみながら作った制作陣を容易にイメージできるぜ。
数字や損得勘定を気にしないで済む
上記のボスキャラや王様の立ち位置もそうなのだが、本作はゲームの定番要素に対して強烈なアンチテーゼを含んでいる。
ボタンやメニューなどのUIは全て非表示で、手持ちアイテムは記録されているけどカバン等から確認する方法が無い。とても不便。
さらに所持金以外のステータスが全廃止されており、レベルアップしないし雑魚モンスターを倒す意味も無く、ゲームの大前提である「勝利」の概念が除かれていた。
世界を救わないRPGという不滅の存在
こんなに規格外な要素だらけではゲームとして成立しなさそうに思えるけど、実際に遊んでみたら楽しかった。
温かみのある3D世界を鑑賞する中でアイテムを発見し、住民とのイベントを消化していく。それだけのチッポケな冒険に心が解かされるのだ。
「moon」や「MOTHER」が今なお語り継がれる名作であるように、数多のRPGから逸脱したテーマは魅力的に思えて仕方がない。
ゲームの流れ
まず雰囲気ゲーとしてレベルが高いよね。素材はオリジナルじゃないけど配置や音楽との組み合わせがバツグンに良い。
操作はタップした地点へ移動、ピンチイン操作でカメラをズーム、これだけ。無いと困る要素すら省いている。
フィールド上には様々なオブジェクトがあり、宝箱からは1つだけのユニークアイテムが手に入る。
死ぬ危険や戦闘の面倒さがないので、RPGにおける探索部分だけを遊ぶような独特の感じがイイ。
「ぶつ森」との違いは、ちゃんとモンスターやダンジョンが存在していてRPGの世界観を保っているところかな。
戦闘こそないけどちょっとしたビックリ要素や、お金を盗んでいくコソドロのような悪人は居る。
ブラックユーモアも含んでいてラブデリックが好きな人とかも気に入ると思う。
たまーに鉱石を正しい順番で叩くようなパズル要素があり、会話から答えを導き出す必要あり。
イベントを進めていくと主人公の装備が増え、好きな装備に着替えられる。あくまで見た目だけっていうのが乙だ。
王様の宮殿には鏡があり、主人公の髪型を変えられるぞ。
ちなみに王族と主人公はとても顔が似ていて、最上部にある写真を見ると……? こういう謎要素も楽しいね。
後はアナタの目で確かめてくれ!(お約束)
『Bimble Born』序盤攻略のコツ
まずはアイテムを集めないとゲームが進まないので行ける場所を探索し尽くしてアイテムを回収しよう。
お金・カニ・タマゴといった一部アイテムは複数個入手できるけど、要求される時もまとまった数が必要になるので普段から集めておきたい。
オブジェクトの中にも隠されているから積極的に壊しつつ、本などの背景っぽいアイテムも取り逃がさないように注意。
自分がどこから来たのかを把握しよう
ダンジョンの奥深くまで進むと迷子になりやすいので、最低でも大雑把な道筋くらいは覚えておきたい。
最終地点のポータルに飛び込むと出口に戻されるパターンも多く、探索を済ませてから入るクセを付けるべし。
とあるイベントでは魚に転生できるが、再び人間として生を受けたいのなら建物の下の水路に住む「クモ女」と話そう。