ハジメテだらけで作りハジメた恋愛シミュレーションゲーム。「イケボ」を糸口に走った、配信までの研究の日々【ハジメテ彼氏改造計画】

「ハジメテ彼氏改造計画」は、株式会社セプテーニ・クロスゲートから2017年4月21日に配信された「乙女系恋愛シミュレーションゲーム」
色々と「ハジメテ」で奥手なカレシを自分好みにカスタマイズしながらストーリーを進めていく、乙女にとってはドキドキが止まらないゲームだ!

しかしこのセプテーニ・クロスゲート社、健康食品系や美容系に特化したASP事業が主軸である。
なぜゲームアプリを?そしてなぜ「恋愛シミュレーションゲーム」を?

今回は本作を運営する壁谷氏、吾妻氏のお2人に、その発端から現在に至るまでの経緯を、事細かに語って頂いた。

(左)吾妻氏、(右)壁谷氏。

▲(左)吾妻氏、(右)壁谷氏。

どこから手をつければいい?ゲームアプリの開発経験はゼロ。

ーーそれでは、セプテーニ・クロスゲートの事業内容から簡単に教えてください。

壁谷:
よろしくお願いします。

セプテーニ・クロスゲートは、「xmax」というサービスを中心にASP事業をメインで手掛けるセプテーニグループの事業会社です。もう一本の主軸事業を作ろうということで、3年前からアプリ事業を開始しました。

ーーアプリ事業を立ち上げた時の印象は、どんな感じで残っていますか?

壁谷:
まず何をやったらいいのか、どんなアプリを作ったらいいのかがわかりませんでした。弊社がメインで手掛けるASP事業においては健康食品系や美容系のクライアント様が多かったので、そこから派生してその業界と相性のいいアプリを作ることから始めました。最初は体重計のアプリや目覚ましアプリなどツール系のアプリを出していました。

その後、売上拡大を目指し、カジュアルゲームの分野をやってみようという話になり、そこからカジュアルゲームが売上の中枢を担うようになりました。

以前に比べるとアプリユーザーの状況が変わってきているので、どうやったらユーザーの方々に気づいて遊んでもらえるかというところを考えながら作っている、というのが今です。最初は、どのようなアプリであればユーザーに楽しんでいただけるかを考え、手探りで進めていました。

ーー初めはゲームに限らずにアプリ全般だったのですね。

壁谷:
むしろツール系のアプリがメインでしたね。アプリ制作の経験が浅いエンジニアが多かったので、1個ずつ勉強しながら作っていったという感じでした。

吾妻:
僕は2年前に入社したのですが、すでにゲームアプリ売上が伸びていたフェーズなので、今聞いたような当時の話は知らなかったです。

吾妻氏。入社時のお話を語る。

▲吾妻氏。入社時のお話を語る。

ーー吾妻さんは2年前からアプリ開発をしていたと。壁谷さんは?

壁谷:
入社時は営業のようなことをやっていて、そこから今のアプリ開発を行うサービス開発部に異動しました。

女性向け恋愛シミュレーション!と決めたものの…やはり奥が深すぎる。

ーーそんな中今のゲームのように、フォーカスすべき分野が「女子向け」なんじゃないかと考えたのですね。

壁谷:
はい、そう考えて今動いています。

ーーどんな流れでそこにたどり着いたのですか?

壁谷:
弊社で以前、ストーリー性のあるカジュアルゲームアプリをリリースしたことがきっかけです。「俺たち別れよう」という高校生の恋愛を描いたノベルゲームのアプリがApp Storeで1位をとったのですが、その時遊んでくださったユーザーのほとんどが女性でした。

そこから、女性は恋愛分野への興味関心が高そうだと考え、女性向け恋愛シミュレーションの分野にチャレンジしてみようということになりました。最初は安直な思考で取り組みはじめたのです。ただはじめてみると大変奥深く、そんなに簡単に足を踏み入れるような領域ではない、と今は思っています。

ーー実は奥深かった。

壁谷:
とても奥深かったです。

企画スタート時の苦悩を語る壁谷氏

▲壁谷氏。開発開始時は苦悩の連続。

ーーそこに入っていって、すごく奥深いと感じた時、どんなことをしましたか。
やってみたこと、読んでみた書籍とか。

壁谷:
恋愛シミュレーションの分野に強い会社が出版している本を読んだり、女性に人気の海外ドラマや国内のアニメをみたり、声優さんを紹介してもらって飲みに行ったりなどしていました。

このジャンルで重要な要素とは?行きついた「ボイス」の導入。

ーー女子向けのゲームを作るにあたってそうやって色んな事でインプットした結果、「いけるな」という感触はありました?だいたいわかったぞと。それとも更にわからなくなった?

壁谷:
どれだけインプットしても、自信はあまりなかったです。

「ハジメテ彼氏改造計画」の前身の「ひきこもり改造計画」というアプリがあるのですが、本当に楽しんでもらえるのか、リリースするまではとても不安でした。しかしリリース後はTwitter等で、ユーザーの方々から温かいお言葉を頂いて、サービスをお届け出来てよかったなと思いました。

ただ、まだ何かできることがあるはず、サービスを改善できるはず、ということは考えますね。

ーー奥深さを知って少し遠く見えたと。

壁谷:
はい。この「ひきこもり改造計画」は主人公とイケメンの1対1の対話で成立するゲームなのですが、男の子のキャラクターをもっと登場させたらどうなるだろう、などと考えたりします。

1人の男の子の設定を考えるのも難しいのですが、男の子を沢山登場させたらそこから相関性も必要になりますし、この子とあの子は昔色々あって、今は気まずい関係、などキャラクター同士の設定を考えるとワクワクします。

こういった設定を考えるのは、大変ですがやっていて楽しい仕事です。

オタクカルチャーも積極的に研究した。

▲オタクカルチャーも積極的に研究した。

ーーそれは作ってみて思ったんですか?

壁谷:
そうです。これからの展望として、男の子のキャラクターを増やすことはチャレンジしてみたいなと思っています。

ーー女子向けのゲームを作る時に、絵と何の比重が大きいのですか?
まだ模索中かもしれないんですけど、今のところの肌感覚だと。

壁谷:
全部です。ストーリー、イラスト、ボイス全てが上手くバランスが取れて、良いサービスができるのかなと思っています。

「ひきこもり改造計画」「ハジメテ彼氏改造計画」をリリースし、ユーザーの方々のレビューやTwitterからのご意見を拝見させていただいているのですが、どの要素に対しても意見を頂いていて、全部大事だということがわかりました。

ストーリーとイラストだけでアプリをリリースするつもりでしたので、ボイスという要素が必要だということに気づけて良かったです。

ーーということは女性向けゲームにおいては声優さんが大事ということですね。

壁谷:
そう思います。最初は声優さんによるキャラクターボイスを入れる予定はなかったのですが、入れたほうがいいというアドバイスを各所からいただき、初めて入れてみたのです。

ーー声優を入れたというところが結構大きなチャレンジだったのですね。

壁谷:
私個人としても会社としても初めての取り組みということもあり、かなり大きなチャレンジだったと思います。

「シチュエーションCD」の研究が、クオリティアップに不可欠だった。

ーーではゲームシステムについて。こだわったところをお願いします。

壁谷:
ゲームシステムでこだわったのは、キャラクターの数を増やしたところですね。

声優さんの色々なボイスや演じ分けをユーザーの方々に楽しんでいただければと思い、作っていきました。

実は参考にしたアプリがありまして。そのアプリは様々なシチュエーションで色々な声優さんが話しかけてくれる内容になっているのですが、その中で甘いボイスの研究をさせていただきました。

あとはシチュエーションCDをたくさん聞いて、どうやったら聞き手をドキドキさせられるのか、声優さんの声を活かせるのかを考えていました。

アプリ内でも、声優さんのボイスをどうやって目立たせてお届けできるか、を考えて作っています。

力を入れたボイスも、導入は簡単ではなかった。

▲力を入れたボイスも、導入は簡単ではなかった。

ーーシチュエーションCDというのはどういったものですか?

壁谷:
シチュエーションに合わせて声優さんが話しかけてくれるCDです。例えば、看病中や、いっしょにお風呂に入っている場面で、甘いトーンで甘い言葉を囁いてくれるんです(笑)。

ーーいろいろあるのですね。声優さんがシチュエーションに沿った発言をしてくれると。

壁谷:
そうです。音声のみなので、登場人物が話しかけてくるのをずっと聞いている状態なのですが、耳元で囁いてくれているような感覚になります。

機械:
「おい……もっとこっちにこい……いいから、早く……。」

壁谷:
という言葉を耳元で話しかけられる感じです。

ぜひ聞いてみてください、きっとドキドキすると思いますよ。

ーーこれから何を得てゲームに?

壁谷:
セリフのノウハウですね。ここからインスパイアされた部分が大いにあります。多くのシチュエーションCDが発売され、販売も好調だと知り、売れているということはユーザーを惹きつける何かがあるからだと思い、そこから研究をはじめました。

ーースタッフの皆さんが、そうやってかなりの数のシチュエーションCDを聞いたのですか?

壁谷:
そうでもないですね。僕だけのような気がします。

ーーシチュエーションCDはいつ聞くのですか?家で?

壁谷:
仕事中、ゲームのキャラクターが話すセリフの原稿を書いている時などに聞きます。

最初セリフを考えていた時はなかなかコンセプトが定まらずに、何度も書き直しをしていました。書き直しを繰り返してもしっくりくるものができず、これは僕の普段の感覚で書いても違うということなのだろうなと思ったので、CDを聞いて参考にしながら原稿を書くようにしました。

いいモノをつくるためならセクシャリティも考えなおす?

▲デスクでニヤニヤしてしまうことも・・・

ーーシチュエーションCDをバンバン聞いてやってたと。今後努力したい方向性というものは?今、シチュエーションCDを聞いてセリフを起こすというような、ご自身の中での成功パターンというか、やれると思ったパターンがあるわけですよね。次回作があった時とかにどんなことを今度しようというのはありますか?

壁谷:
そうですね、アニメ関係の専門店に通ったり、声優さんのファンイベント行ったりしたいですね。

ちゃんと業界に関して知っていくことが大事だと思いますから。でもインプットしていくうちに僕も何かの熱烈なファンになっちゃったりして(笑)。

吾妻:
それこそ個人の趣味嗜好に陥ってしまう危険性もありますよね。難しいジレンマですね。

ーーそれは壁谷さんの立場だと自分で体験するのですか?部下、メンバーに体験させていくのかどうか。

壁谷:
そのうちみんなで一緒に声優さんのファンイベントに行きたいですね(笑)。僕1人だけでなくぜひメンバーにも体験してもらって、建設的に意見を戦わせられたら良いのかなと思います。

ーーごもっともです。

声優さんの決め手は「演じ分け」。現場でもユーザーを喜ばせるテクを見た。

ーー声優さんですが、白井悠介さんを選んだ理由はいかがでしょう?

壁谷:
いろいろなソーシャルゲームに出演されているのを拝見し、実際に声を聞いて気になっていました。あとは僕の勘というか、「ハジメテ彼氏改造計画」の主人公を思い浮かべた際に一番合うのが白井さんだと思ったのでお願いしました。もちろん、人気の高い声優さんだったというのもポイントのひとつです。

僕たちが告知したことをTwitterでRTしてくれるなど、何かと協力していただいて本当に助かりました。

ーー結果として、白井さんでよかったと思う点は?

壁谷:
Twitterで事前に、キャラクターボイスに白井さんを起用しますと広報したところ、非常に反響が大きかったですね。

ユーザーの声が、すべてを物語っていると思います。

ーー実際作り手としてはどうでした?物作りとして白井さんでよかったなというところは。

壁谷:
いくつもあるのですが、一例として、収録の段階でタメ語設定だった[神秘的なつかさ]というキャラクターに対して、白井さんから「敬語にした方が良くなるのではないか」と提案いただいた、ということがありました。それはキャラクターの雰囲気を考慮しての提案でした。

台本は敬語ではなかったのですが、白井さんがセリフをすべて敬語に直して読んでくださって、それはすごくよかったと思います。

ーー演者の方から申し出があって変えたのですね。反応はいかがでしたか?

壁谷:
反応はよかったです。[神秘的なつかさ]は人気の高いキャラクターということもありましたが、他のキャラクターとの住み分けが上手く出来たと思います。

ーーお気に入りのボイスを幾つかもらってるんですけど、これは誰のお気に入りのボイスなんですか?

壁谷:
僕のお気に入りです(笑)。

白井さん演じる厨二な彼氏「つかさ」

▲白井さん演じる厨二な彼氏「つかさ」

ーーどういうところがお気に入りで?

壁谷:
この男の子はいわゆる厨二病のキャラクターなのですが、この厨二のつかさの収録になった瞬間、白井さんが急にテンションを上げて演じてくれたのです。他のセリフの5倍くらいテンションが上がったように感じましたね。

おそらく事前に台本を読んだ段階で、ある程度演じ方を決めて来てくれていたのだと思うのですが、その想定外の演じ方に撮影の収録スタジオ全体が盛り上がったんです。そのことがとても印象的で、気に入っています。

ーーなるほど、それでその瞬間の雰囲気が印象深い。

壁谷:
そうです。

リリース後の反応は?大事なのは「ピュアさ」と「イケボ」。

ーーSNSでの反応はどうですか?

吾妻:
ユーザーがゲームを楽しんでくれているのがビシビシ伝わってきます。

壁谷:
SNS上でイラストやキャラクターボイスを褒めてくださったりしているのを見ます。ボイスに関してはそれこそ「(キャラクターボイスに興奮しすぎて)やばい、寝れない。」といった投稿をしているユーザーの方もいます。

こういった反応を見て、このゲームに関してはボイスが本当に大事な要素だなと感じましたね。白井さんの声をみんな聞きに来てくれているということがわかりました。

あと自分の選択次第で「つかさ」の人格が変わるというテーマ設定が、ユーザーに刺さっているのかなと感じています。

ーーそれはどこから感じるんですか?

壁谷:
ソーシャルボイスです。キャラクターのテーマを決める時にも、かなり参考にしました。

その結果、最終的に決定したのが「すこし冴えないけど、実はイケメン」という設定です(笑)

カレシを改造して自分好みに。

▲カレシを改造して自分好みに。

ーー冴えない感じがいいと?

壁谷:
そうです。仕様的には、最初は冴えないキャラクターが、ストーリーが進むにつれ見た目・性格がどんどん派手になっていくという内容です。意外だったのが、1番最初の頃のキャラが1番好きという声も上がっていたのです。

もうこのままでいい、変わらないでくれ、というユーザーの声も結構ありました(笑)。

ーーそれもストーリーの選択肢としては残っているんですか?
最初の冴えないキャラクターのままでゲームを進めていけるみたいな。

壁谷:
今のところそのような仕様はないのですが、今後検討していきます。

ーーやはりそうやって、やってみてから気づく所も大いにありますよね。

壁谷:
その通りですね。リリースする時も、様々な不安がありましたし。

ーーどのような不安があったんですか?

壁谷:
声優さんの導入が初めてのチャレンジだったので、これからも声優さんを起用していいサービスを作るためにも、なんとかして成功したい、という思いがありました。

リリース後、無事多くのユーザーに利用いただけているのは、「ひきこもり改造計画」でリョウを担当してくださった西山宏太朗さん、「ハジメテ改造計画」でつかさを担当してくださった白井悠介さんのおかげです。

当然課題も。…今後の展開は?

ーー苦労した思い出というと?

壁谷:
今でもアプリの不具合が完全に解消されたという訳ではないのですが、リリース直前は不具合に対する解消作業に追われました。チーム3名で2~3週間かかりきりになって対応しましたが、なかなかゴールが見えずに苦労しました。

ーーでもなんとか3人で頑張った?

壁谷:
最後はなんとかなりました。リリースしてからも引き続きバグを修正したりしていますが。

ーー今後の課題だと思っているのは。

壁谷:
内容でいうと、経験値の回収システムですね。もう少し面白みを出したいなと考えています。

吾妻:
今、もう少しゲーム性を高めたようなUIを作り込みたい、という意見が社内で出ていて、そこから次の方向性が見えてくるかなと感じています。

例えば恋愛ゲームのユーザーには声優さんに興味がある人が多いという仮説が成立するのなら、電話はすごく有効だろうなと考えています。それほど新しくはないかもしれませんが。

壁谷:
ゲームの中でキャラクターから電話がかかってくる、という仕掛けはやりたいですね。ストーリーが進んでキャラクターと親愛度がMAXになると電話がかかってきて、自分の名前を呼んでくれるというのもいいですよね。

ーー追加したい要素というのは既に構想にあるのですね。

壁谷:
そうですね。

ーーわかりました。では次回作をお楽しみに!という所で…。

壁谷:
はい!

ーー開発背景から現在まで、とても興味深いお話ばかりでした。今後の展開に注目ですね。本日は、貴重なお時間ありがとうございました。

吾妻 壁谷:
ありがとうございました。

冴えない、彼氏?だけど、選択肢次第で七変化しちゃう!?

ハジメテ彼氏レビュー

「ハジメテ彼氏改造計画計画」は、彼氏【森本つかさ】とコミュニケーションを取りながら、彼を改造していき様々なキャラにチェンジさせちゃう、かなり異色でドキドキな乙女ゲーム!


主人公は大学のキャンパスライフが始まったばかりころ慣れない生活の中、【森本つかさ】にノートを貸してくれないか?と声を掛けられ…

冴えないイメージしかなかった彼に思わず「付き合いませんか?」と言ってしまう!

それもこれも、良く見ると【森本つかさ】はかなりのイケメンっ!


確かに、「これは私の手で変えていかねば」っと思わずには居られない!

そんな突然の告白を笑顔で受ける彼。


もしかして最初から主人公が好きだったのでは?と思わずキュンとしてしまう!!

キャラのイラストもかなり乙女の心をガッツリ掴む様なクオリティな上に、フルボイスという素敵なシステムのおかげで耳も潤う事間違い無し!


ボイスの種類はなんと280以上!


ボイス担当は人気アプリの『A3!』確氷真澄や『アイドリッシュセブン』二階堂大和、の声も担当している素敵ボイスの白井悠介さんだゾ。

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