『株式会社WHRP』は、「ブラックバイトはじめました。」や「さすゆう -さすがは勇者様です-」など数々の人気作を生み出してきている、スマートフォン向けモバイルゲームアプリ開発・制作会社。
「WHRP(ワープ)」とは、「不可能を可能にする力を持っている組織である。」という意味。
それを英語表記にした「We have real power」の頭文字「W・H・R・P」を組み合わせた造語のようだ。
また、この社名には「常に新しい事に挑戦し、やりたいことをサービスとして提供する」という熱いメッセージが込められているぞ。
第1回の投稿では、社内の様子やアプリ開発への経緯を語ったが、今回は「Shadow Land」のゲーム内容や核に迫っていきたい。
▲プランナーの森 明日香氏
▲タップでサクサクの簡単操作が売り!
目次
ターゲット層はなんと20代から30代の男性。リリース直後は高評価の嵐。
ーーこのゲーム自体のターゲットにしていた年齢層はどのくらいでしょうか
森氏:
今まで出してきたアプリのターゲット層が大体20代~30代の男性でした。
タップゲーをやるのは主に20代、30代の男性なので、今回もその年齢層がターゲットですね。
ーー家族や友達、社内の男性のターゲット層の方にプレイしていただいて、感想をもらったことはありますか?
森氏:
家族には聞いたりとかはしていました。
また、会社ではプレイしていただいて意見を反映することもあります。
ーーゲームをリリースして、ユーザーから反応はいかがでした?
森氏:
レビューは好評で、すごく遊んでいただいている感じがありがたいですね。
キャラクターがすごく可愛いって描かれるのも、イラストレーターさんが頑張ってくださったので嬉しいです。
また、敵のキャラも大変好評でした。
ーーキャラクターデザインですが、お餅のようなイメージですね。
森氏:
そうです、初めのイメージは魂でした。
その魂をデフォルメしたみたいな感じのものにしようという流れからいまの形になっています。
『Shadow Land』のゲームのポイントは、タップ系ゲームとしては珍しいキャラクターの育成・強化。
▲バトル中に育成が可能!
ーーゲームの方を楽しんでもらえているポイントってありますか?
森氏:
今回タップゲーとしても珍しく、時間を使って強化するみたいな部分を入れていて、レベルを上げるのとは別に、キャラ自体をアップグレードで強化するみたいな部分を入れています。
強さの底上げとか、お金が入りやすくなったりとかするようにしたので、そのあたりのバランスは楽しんでいただければと思います。
ーー今から始める方へのアドバイスとして「これを強化したほうが良い」というアドバイスありますか?
森氏:
主人公のところにいる妖精を強化できるんですけど、コインが手に入りやすくなるので妖精を強化した方が楽に進めるようになると思います。
ーー「オートマタ」という機能は、タップゲーだと珍しい印象です。
森氏:
「オートマタ」っていう名称自体はこのゲームだけで使っています。でも、自動で敵を攻撃してくれる仲間とか傭兵とかっていうのはタップゲーではよくありますよ。
開発はシステムから制作。ゲームとして形になるまで約2ヶ月の苦悩。
▲相談に相談を重ねデザインの完成
ーーまずストーリーを決めてから制作に入ったのでしょうか?ゲーム性からはじめたのでしょうか。
森氏:
システムが先ですね。
基本の題材はこんな感じにしようというイメージを決めてから、システムの仕様とかを決めて、イメージだけでとりあえずキャラを描いてもらいました。
後々その題材に合わせる感じでストーリーや設定を付けていきます。
ーー形になってきたなっていうのは大体どのくらいの時期なんでしょうか?
森氏:
ストーリーはとりあえず無しで、ゲームとして遊べるっていう状態になったのは、多分2ヶ月ぐらいですね。
ーー森さんはストーリーなど設定をつめられていたと。
森氏:
私はデザインも担当していました。
なので、システム周りをお願いしている間は、UIなどデザインを作っていました。
ーープランナーとしてだけではなく、デザインも担当されていたんですね。
森氏:
イラストレーターさんには、基本的にゲーム中に使うイラスト系をベースに描いていただきました。
背景とかキャラクターデザインですね。
UIや細かいデザイン系の加工とかは私が担当するという分け方です。
ーー最初は紙でイメージを描かれて、それをパソコンで形作っていくと。
森氏:
いまは、パソコンのPhotoshopでどんどん作っていきます。
前の職場では、デザイナーで働いていた時期もあったので。
ーーその際もゲーム業界で働かれていたのでしょうか。
森氏:
当時はECサイト系でした。
ゲーム系も扱うECサイトという感じです。
そもそも最初に入った会社が女性向けのファンシーアイテムを作る会社だったので最初の経歴はデザイナーですね。
ーー作った物がゲームに反映されるのは楽しそうですね。
森氏:
はい、でもどっちかというと仕様とか、こういう動きをさせたいとか、こういう見せ方したいっという仕事がしたくててプランナーになりました。
デザインは頑張って作っている感じがあります(笑)
絵本のようなモノクロの世界観
ーーゲーム画面を見ていると、絵本のような世界観という印象ですね。
森氏:
参考にした「LIMBO」というゲームがありますが、あの世界観がすごく好きで。
ちょっと不思議な感じの世界にしたいという思いはありました。
ーーこの「色彩を取り戻していく」っていったアイデアはどういったところから生まれたんでしょうか?
森氏:
当初は塗り絵が出来たらと思っていました。
モノクロだとちょっと地味になってしまうじゃないですか、ゲーム画面として落ち着いてしまうっていうか。
どうにか派手にしていきたいなみたいな部分で、徐々に色を取り戻したりすると良いのかなという流れになりました。
ーー色彩が無かったことで、ゲーム作りで意識されたことはありますか?
森氏:
元々モノクロなので、色がいっぱい入るとモノクロの良さが消えるかなと思って、ゲーム内で使用する色は落ち着いた色を使うなど意識しました。
あとは、キャラが全部真っ黒だと、重なった時に何も分からなくなってしまった事があったので、敵だけは少し色をカラフルにしました(笑)
ーーこのキャラクターたちは1から作られていったんですか。
▲なんと100体以上!
森氏:
たくさんいますが、全部イラストレーターさんにお任せしました!
本当に「ちょっと可愛い感じの追加したいです」「勇者っぽいやつが欲しいです」とか無茶ぶりが多かったんですけど(笑)
すべて形にしてくださいました。
ーーこれだけのキャラクターがあると、ボツにしたキャラクターもあるのでは?
森氏:
いえ、そこは頑張ってほぼ入れましたね。
基本的には大体採用しましたが、数が多すぎるから少し減らそうか?といった流れはありました。
強要するような縛り要素はほぼない。ちょっとした時間に遊んでもらえれば充分。
ーー「このゲームをもっと楽しみたい」「2周目行きたい、3周目行きたい」っていう方に縛りをした育成方法とかってありますか?
森氏:
基本はカジュアルゲームなので、ちょっと暇になった時に遊べるようなゲームであれば良いなと思っています。
ただ、今回は隠しキャラがいるので、コンプリートを頑張っていただけると嬉しいです。
いろんなところにコソコソ入れておきました。
ーーその隠しキャラは通常プレイしていて手に入るものですか?
森氏:
基本的に普通にやっていれば見つかるんですけど、ただ、ランダム出現なので見つけた時にタップしてください。
ーーゲームをリリースされて森さんのご家族やご兄弟にもプレイしてもらいましたか?
森氏:
はい、しましたね。
ただ私の家族は、白黒なんで「画面が寂しいね」みたいな感じで言われてしまいました(笑)
ーーそのような素直な反応もあるんですね、参考になります。
ーーではアプリを遊んでいただいているファンの方に向けて一言あればお願いします。
森氏:
今回いろいろ新しいことに挑戦したのですが、説明が足りないというご意見がわりとあったので、次回は意識したいなと。
育成のコツじゃないんですが、ヒーローとか妖精とかオートマタを強化するとボーナスが入って進めやすくなると思います。
またプラネットコネクトという機能で、星を変えて2周目をはじめると、レリックという強くなれるアイテムとが手に入ります。
今回レリックが売却でき、自分が欲しいものを狙うこともできますので、手に入るリソースを上手いこと使っていただきたいなと思います。
ーーありがとうございました。