3月某日、あるゲームのapkがアプリゲット編集部に送られてきた。
ゲーム名は「リボルヴ(Revolve)」、デベロッパーは「株式会社ysy」。
実はゲーム名自体はゲームの事前登録サイト「予約トップ10」で知ってはいたものの、会社名は存じ上げなかった。
今回、株式会社ysyでゲーム作成しているY氏、I氏、S氏の3名にお話を聞く機会を得ることができたので、そもそもどのような人たちが、どのような想いでゲームを作ったのか、詳しく伺った全3回にわたり様子をお届けしたい。
本インタビューの様子はこちらから:
[catlist tags=”リボルヴインタビュー”]
第1回目では、「リボルヴ(Revolve)」の開発に携わる3人の思わぬ共通点を知ることになった。
第2回目では参考にしたゲームや、「リボルヴ(Revolve)」のゲーム性についてお伺いした。
目次
数多くのTCGを遊び、影響を受けてきた開発陣。
――「遊戯王」の他に意識されたTCGはありますか?
Y氏:
世界的に有名な「マジックザギャザリング」や、我々世代で言うと「デュエル・マスターズ」にも影響をうけました。
「ハースストーン」にもインスパイアをうけました。「マジックザギャザリング」も「デュエル・マスターズ」マナという概念がありますが、入門するのに難しい敷居を作っているのは確かです。でも「ハースストーン」はマナが1ターン立つごとに溜まっていく。あのシステムを皮切りにいろいろなタイトルが登場してきたと思います。
――シャドウバースもそうですよね。
シャドウバースはバハムートのイラストもそうですが、イラストがとにかく魅力的で、進化という要素も新しいです。
比べてみるとハースストーンとはまた違ったゲーム性を感じますね。
遊戯王には、生贄召喚というコスト的な要素しかなかったのでマナという概念には影響をうけました。
…遊戯王の話ばっかりになってしまいますね。
一同笑。
I氏:
コナミさんから何か言われてしまいそうです。
「トリガー」と呼ばれるトラップカードを入れることで、より深い読み合いに
Y氏:
まだ語らせてください、遊戯王には裏側にして伏せておくトラップカードがありまして。
遊戯王でしかみたことありませんが、あの要素が遊戯王の面白さを引き立てていて。
伏せられていると気になると言いますか、「このデッキはこのタイプだからおそらくあのトラップカードかな」とかゲームの読み合いをさらにアップさせていまして。
――確かにトラップカードがあるだけで読み合いは1手増えますね。
Y氏:
今回ゲームを作るうえで、伏せる系のカードは絶対入れようと決めました。
▲召喚かトリガー設置か、カードの使い分けが肝。
――原点となる軸を考えて、いまの形になるまでの道はまっすぐだったのでしょうか?それとも遠回りもありましたか?
Y氏:
ブレブレですね。
色々変わっていきました。最初はソーシャルゲーム要素もありました。
S氏:
当初はユーザーに紐付いているMPみたいなものがあって、ランクがあがると増えていく。
高レアリティのものを出すにはそれを消費するといったRPGというか、ガチャゲーだったところから今の形になりました。
また、スマートフォンの縦持ちで遊べるようにしたいという要素が早い段階で決まっていました。
なるべく場に出すカードも少なくしようとデザインしていった結果、カードに複数の効果をもたせたり、手札にあったものがまた循環して戻ってくるというアイディアが出てきました。
「いける」という確信!企画当時は縦持ちTCGが存在していなかった。
Y氏:
当時は縦持ちのTCGというものがまだリリースされていなくて、でも気づいたら結構でてきたなと。(笑)
時系列的にハースストーン、シャドウバース、WAR OF BRAINS、コード・オブ・ジョーカーという流れで全部横持ちだ…と思っていたら「遊戯王デュエルリンクス」がでてしまって…。
一同笑。
S氏:
企画が走りだした頃は「遊戯王」がスマホゲームで出るという情報すらなかったです。
まだ「ハースストーン」が日本語化されていなかった頃ですね。
Y氏:
TCG狙い目じゃん!と思っていたのですが…開発を早めれば良かったですね。
サッカーボールの代わりにカードを持ち寄った…そんな思い出を持つ人々に遊んで欲しい
――タイミング的には同じジャンルの競合が増えると苦しいですね。どんなユーザーがプレイするのをイメージされていますか?
Y氏:
我々ぐらいの年齢か、少し上かなと思います。
S氏:
やはり一番の目的は、決めたターゲット層よりも我々が体験した「サッカーの代わりにカードゲームを」といった思い出を持った方たちにプレイしていただきたいと思っています。
――いまのところ情報を公開されて、ユーザーの反応はいかがでしょうか?
まだゲーム性など大きくは公開していないので、「TCG?どんなゲームだろう」
や「本当にTCGなの?」という反応というのはありますね。
S氏:
見た目はTCGっぽくないかもしれませんね。
カードゲーム初心者でも遊べるような仕組みをもたせた『Revolve-リボルヴ-』
――バトルシステムについてもお聞きしていいですか?
Y氏:
『Revolve-リボルヴ-』は実をいうと殴り合いのバトルになっています。
「遊戯王」だったら攻撃力、守備力といったステータスがあると思いますが、『Revolve-リボルヴ-』は攻撃力しかなくてステータスの殴りあいになっています。
これを意識した理由としましては、遊ぶ媒体がスマートフォンなので守備表示にしてしまうとどうしても1試合1試合の時間が長くなってしまう、だったらどうするかというと、ライフポイントを少なくするという方法もあります。
「ハースストーン」や「シャドウバース」はモンスターを攻撃するか、プレイヤーを攻撃するか選べると思いますが、『Revolve-リボルヴ-』ではモンスターとの殴り合いをして、いなくなったらプレイヤーに直接攻撃が入る。
▲純粋に攻撃力が勝敗のカギとなる!
それをサポートする「トリガー」という役割がありまして、それを一つにまとめようとしました。
なぜ一つにまとめたか理由がありまして、我々が昔からTCGをプレイしていて気づいたのが、初心者の方を見ているとイラストなどでデッキを組んでしまうことが多かったんですね。
そうすると、マジックカードや、トラップカードばかりで攻撃がまったくできないデッキが出来上がってしまう。
ピンチの時にドローしたカードがまたモンスターじゃなかった、遊べない!という状況は回避したいなと思いました。
だから2つのものを1つにしてしまおうという流れになりました。本当にわからない人でも、場にカードを出せば戦えるということを意識しました。
S氏:
なにもわからない人が、何もできないまま負けてつまらない。ということをなくしたいと思いました。
――カードゲーム疎い人でも楽しめるように意識されて設計したんですね。
Y氏:
TCGはどうしても難しいので。
――やっぱり意識下に難しいという思いはありますね。
I氏:
ユーザーさまがせっかく遊んでくださるのでわからないまま離れてしまうのは避けたいなと思って色々と試行錯誤しました。
本インタビューの様子はこちらから:
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少年探偵団となり事件を解決する学園ジュブナイルTCG!召喚とトリガーを使い分ける駆け引きが熱い!
友人たちと学園生活を送りながらも、謎の怪人「カラス男」を少年探偵団として追いかけて戦闘はカードゲームで進行するといったもの。
ストーリー以外に対人対戦ももちろんある。
TCG部分は、カードをユニットとして召喚するか、トリガーとして配置するかを選び、2つを組み合わせて戦いを構成していく。
伏せカードとなるトリガーが重要で、特定条件で罠として自動発動したり、任意で発動して攻撃したりと様々な効果があり戦術のカギとなる。