「単車の虎」は、ターゲットユーザのリアルな横のつながりで広まっていった【単車の虎インタビューその2】

公開日:

執筆者:編集部

▲自慢のリーゼントについ手がいく高木氏

ある日、Donutsさんから送られて来た「チャンプロードが単車の虎で読めるようになりました。」というニュースリリース。

「チャンプロード」は、1987年に創刊し、29年間も続いた、暴走族方面の皆さんが愛読するバイクのご長寿雑誌だ。しかし惜しまれつつ2017年11月に「休刊」してしまう。

ゲームの中で雑誌が読める、しかも休刊した雑誌が。そんな事実に非常にビックリしたが、同時に、この話をいただいたニュースリリースそのままにアプリゲットに掲載しても、読者の皆さんにはピンとこないだろうな、、と思った。

そもそも、人気のジャンルといえばやりこみ要素の強いRPGやSLGのアプリゲットなので、おそらく読者さん的に、チャンプロードも単車の虎もあまりなじみのない世界

この機会にDonutsさんにお時間をいただき、単車の虎とはなんぞやの部分を詳しく伺って、ユーザの皆さんのリアルな姿に迫りつつ、休刊した雑誌がスマホで読める背景を深掘りしてご紹介していきたい、というのが本インタビューの主旨。

▲ろくろを回してみた末崎氏

本インタビュー記事は全5回を予定!2回目となる今回は、単車の虎がいかにユーザを増やしてきたのか、お話を伺っていきます。

単車の虎インタビューリンク:
[catlist tags=”単車の虎インタビュー”]

イベント運営のキモは「族全員で盛り上がること」

ーーイベントの運営はどんなことに気をつけて運営されていますか?

高木氏
「単車の虎」にはイベントが10種類以上あるのですが、族全員で盛り上がることが出来るような要素を、なるべく入れるようにしていますね。

しっかり作戦を練ることが重要なバランスにしたり、族の誰かが激レア当選したら他の族メンバーにご祝儀が配られる仕組みをいれたり。

それで、みんなで盛り上がってもらう、というところに注意して作っています。

ーーコミュニケーションというか、仲間内での盛り上げが大切なんですね。

高木氏・末崎氏
そうですね。

モバゲー版とアプリ版では、アプリ版ユーザが多い

ーー2011年から続いているモバゲー版、2012年にリリースされたアプリ版、それぞれありますが、どちらで遊んでいるユーザが多いですか?

高木氏

もう完全にアプリですね。

ーーそのあたりはどのように分析されていますか?
末崎氏
サクサク度自体は、あまりどちらも変わらないと思います。

高木氏
単車の虎のアプリ版が出たのが、各社がiPhoneやAndroidでアプリを出すことに懐疑的だった時代なんですよね。

Donutsは逆にそこをチャンスだと思って、そこに賭けたというか。

それが功を奏して、iPhoneやAndroidのアプリ市場が成長したので、単車の虎のアプリ版もその市場の成長にうまく乗れて、盛り上がったという感じです。

ユーザが集まるポイントは、バイク好きをはじめとする「リアルなつながりを持つユーザ」の存在

ーーリリースから5年経ってなお、トップセールス常連というのは尋常ではないですよね。人気の秘訣はどこにあると分析されていますか?

高木氏
コミュニケーションをここまで取れるスマホアプリがそんなにない、ところですかね。

今でこそ他社さんのタイトルで、コミュニケーション要素があるものも出てきてはいるんですけど、当時コミュニケーション要素があってMMORPGのような楽しさを体験できるスマホアプリが数少なかったこと。

狙っているユーザ層がとても独自で、バイクが好きなユーザさんにしっかりと遊んでいただけたこと。

また、そういったユーザさんはリアルな横のつながりがしっかりあって、ヤンキーの方同士でもそうですし、自分の職場で同僚の方々にすすめてくださったり、飲み屋のオーナーさんがお客さんにすすめてくださったり。

当時はゲーム内通貨がもらえる招待の仕組みもあったので、それで広がっていった感じですね。

末崎氏
大規模なプロモーションってほぼやったことがないんですよね。

高木氏
基本的に口コミでやってきました。

ONE☆DRAFTっていう音楽グループがあるんですが、そのボーカルの方が単車の虎をやり込んでくださっていて、ONE☆DRAFTの族を作って、その族にファンの方たちを呼び入れて、一緒にゲームを楽しんでいただいてるんですよね。

そんな繋がりからのユーザの方もいらっしゃいます。

ヤンキーのためのゲームという選択肢

ーー単車の虎は、どういう経緯で作られたのですか?

高木氏

「単車の虎」はもともと社長の西村が作ったゲームなんですが、当時どのジャンルのゲームを作るか考えていた時に、例えばファンタジーなどの王道で勝負するのは厳しいだろうと。

ニッチな市場で、熱心な方が沢山いる分野を探していて、ヤンキーという選択肢がいいのではないかと。

また、ゲーム制作時にバイクに詳しい3Dのデザイナーがいて、その方がいたことが、一つのきっかけになっていると思います。

▲普段、社内にディスプレイしているというラメ塗装のロケットカウル。分厚く、質の高いラメ塗装になみなみならぬこだわりを感じた。

ーーその方の好きなバイクは、ああいう(暴走族っぽい)感じだったんでしょうかね?

末崎氏
うーん、多分違うんじゃないかと思います。(笑)

ーーなるほど。しかし、バイクの構造に詳しいというのは大きいですよね。

高木氏
そうですね。

バイクの構造を、ゲームのシステムに落とし込んでいけたっていうのが大きいですよね。

次回予告!某外食チェーンの駐車場が単車の虎ユーザらしいバイクで埋め尽くされた件

さて次回(3回目)は、もう少しバイクについて伺いつつ、某外食チェーンの駐車場にいかにもなバイクが集結した件を伺っていく!お楽しみに。

単車の虎インタビューリンク:
[catlist tags=”単車の虎インタビュー”]

単車を組み上げて最強の族を目指す!喧嘩上等ヤンキーRPG

▲実際のゲーム画面

「暴走列伝 単車の虎」はヤンキーとなり、単車を改造して最強の族を作り上げるヤンキーRPGだ。

古臭いけどカッコイイ! 大人がハマる世界観(疾風伝説 特攻の拓とかR-16を思い出した)

10,000種以上もあるパーツを使って好きなように単車を改造できるカスタマイズ性が魅力となっている。

とくに、単車の改造はステータスだけでなく見た目にも反映されるため、同じ型のバイクでもプレイヤーによってさまざまなチューンナップが施されている。

チームの仲間や他プレイヤーのプロフを見に行くのも楽しい、アバター要素が充実したソーシャルRPGだった。

ゲームをはじめる

ゲームをはじめる

執筆者: 編集部