RAGE大阪予選が決着し、本戦出場者の3名が確定しました。
色々ドラマのある大会でしたが、驚きたいのはエルフを除く6クラスがある程度活躍していたこと。
もちろん、最強と名高いネクロマンサーの使用率・勝率はある程度高めでしたが、それでも今までの予選と比べるとかなりバランスのよい勝率だったと思います。
さて、そんなRAGE大阪予選でしたが、やはり優勝者のデッキレシピは気になるところ。
そこで、ここでは入賞者で数の多かったデッキレシピを紹介しつつ、どんな工夫が施されているのか私見と独断でまとめていきます。
本戦出場者たちを紹介
今回見事本戦出場したのは以下の3名です。
りんご選手
RAGE vo.5 Day2
9勝1敗でプレーオフを勝ち抜き、9/18のグランドファイナルへ繋げました!
1人じゃ絶対にここまで来れなかったと思います。
2回目のファイナリストとして1年前の忘れ物を取りに行きます!
ここまで一緒に戦ってくれたデッキに感謝! pic.twitter.com/DsVs3Ch0Ir— りんご (@pika0765) August 13, 2017
ファント選手
https://twitter.com/OA1wvddcwKH4FcK/status/896710109388091393
tizin選手
今日のデッキです。秘術は負けなしなので自信作です。ヴァンパイアは正直強くないと思います。 pic.twitter.com/E1HrsdBY2i
— tizin (@gpmg_15) August 13, 2017
クラスごとの内訳はネクロ2、ウィッチ2、ドラゴン1、ヴァンパイア1という結果になりました。
ネクロマンサーの本戦出場者デッキレシピ
ネクロマンサーは、かなり使用率の高いクラスでした。
本戦出場者3名の内2名が使用していることを考えても、その使用率の高さが伺えると思います。
では、彼らのデッキレシピはどのような工夫がなされていたのでしょうか。
りんご選手
デッキ種別はミッドレンジネクロマンサー。
まず注目すべきは「ボーンファイター」の投入です。
これは恐らくアグロ環境であることを念頭に置いた調整で、加えて、1ターン目に1コストをプレイするためだと思います。
1コスト1/1は1ターン目にプレイするにはあまりにも弱いフォロワーですが、最悪「デーモンーター」等でドローに代えられるため、腐ることはほぼないのがよい点でしょう。
次に目を引くのが、「シャドウリーパー」の採用。
彼は3コストにナーフされて以来、かなり活躍の機会が少なくなっていましたが、まだまだそのパワーは健在だということでしょうか。
現環境でAOEが薄いことも、彼を採用する理由になっているのかもしれません。
また、彼を採用することで豊富な低コストフォロワーを無駄なく交換することができ、ソウルコンバーション等の自壊ドローやヘクターで出てくるゾンビ等も火力に変えることが可能です。
「不死の大王」が不採用なのは、恐らくデッキの安定率をあげるためでしょうか。
中盤以降も十分に戦える上に早期に勝利を決定するルートまで持ったデッキだといえるでしょう。
ファント選手
デッキ種別はラストワードネクロマンサー。
「死の祝福」が1枚採用なのが特徴です。
これは恐らく「ケルベロス」を6ターン目以降に使うことを想定した上での枚数調整だと思います。
また、墓地の節約も兼ねて1枚といったところでしょうか。
「死の従者」の枚数が2枚なのは、「ボーンキマイラ」が3枚体制である点からして、ヴァンパイアの蝙蝠トークンなど、タフネス1のフォロワーがいることを考えてでしょうか。
「死の従者」は強力なフォロワーですが、アグロ相手には貧弱なテンポロスになりかねないことも考え、採用枚数を減らしたのだと思います。
ウィッチの本戦出場者デッキレシピ
環境を支配しつつあるネクロマンサーと並んで本戦出場者の採用率が高かったのはまさかのウィッチ。
最近頭角を現しているとはいえ、この結果は予想外だったという人も多いと思います。
では、ウィッチの天運をわけたのは一体どのカードだったのでしょうか。
ファント選手
デッキ種別は「秘術ウィッチ」。
「オズの大魔女」のデメリットを恐れず、強気に投入された各種スペルの枚数が特徴的です。
これは恐らくある程度長期戦を考えているからでしょう。
「オズの大魔女」のデメリットは、そのターンに使い切ってしまえば何の問題もないからです。
6ターン目であれば、1枚、7ターン目であれば2枚というように、長期戦になればなるほど「オズの大魔女」の爆発力は増していくのです。
「禁忌の研究者」が投入されていることからも、長期戦を考えていることが見て取れるのではないでしょうか。
ただ、あくまで「長期戦もできる」というだけあり、「幻惑の奇術師」等を用いたアグロ戦術も可能なのがこのデッキの利点です。
ネクロマンサーひしめく大海を泳ぎきれたのは、柔軟にプランを変更できるデッキ構成あってのことだったと思います。
tizin選手
デッキ種別は同じく「秘術ウィッチ」。
ファント選手のものと比べると、より長期戦を見据えた戦い方を前提にしたデッキレシピだと思います。
「禁忌の研究者」の採用枚数がフル投入、さらに「変異の雷撃」が投入されていないことからもそれが見て取れます。
長期戦を得意とするネクロマンサー相手にうまく立ち回れたのは、「錬金術の代償」あってのものでしょう。
コストは重めですが、「ボーンキマイラ」等を消滅させることが出来ればしめたもの。
これ自身が「土の印」を持っていることからも、マナカーブの橋渡し役となってくれています。
非多数派のデッキコード紹介
以下は「りんご」選手のランプドラゴンと「tizin」選手のアグロヴァンパイアのデッキレシピとデッキコードです。
りんご選手
「ドラゴサモナー」と「リリエル」の2コスト分割採用、「ドラゴンウォリアー」の採用が特徴的ですね。
対アグロを考えた結果でしょうか。
tizin選手
「蠢く死霊」が「ゴブリン」の差し替えられている点が特徴的ですね。
同系、もしくは自傷ダメージを嫌ってのことでしょうか。
まとめ アグロ対策とネクロ対策が鍵か?
今大会での入賞デッキレシピは、アグロ対策かネクロ対策を行ったレシピが入賞したようです。
入賞クラスにおいて多数派でないにしろ、りんご選手の「ランプドラゴン」は「ドラゴンウォーリアー」を投入していますし、tizin選手の「アグロヴァンパイア」は「蠢く死霊」を「ゴブリン」に変えることで体力を温存する姿勢が見えました。
このように、入賞デッキレシピだけを見ても、各選手の工夫が見て取れる大会だったと思います。
まずは本大会入賞者に全力で拍手を送りつつ、次の東京予選にも注目していきたいところですね。