遂に環境で猛威を振るっていた「骨の貴公子」「風読みの少年・ゼル」「ライトニングブラスト」にメスが入ることになりました。これらのカードに修正が入ったことで大きく環境に変化が起こることは間違いないでしょう。
骨の貴公子の弱体化
骨の貴公子の弱体化に伴うデッキの変化
あまりにも強力だった骨の貴公子のコストが3から4にナーフされます。これは非常に大きいです。これに伴いデッキに変化・動きに制限がかかります。
4コストになることによるオルトロスとの選択
まず単純に思い浮かぶのはここで選択が生まれることです。オルトロスは先行4ターン目は非常に強力で、骨の貴公子が3コストで使えたことで盤面にフォロワーが残っていることも多々ありました。
しかし、4コストになることで4ターン目はどちらかの選択になります。骨の貴公子の能力自体には変化がないので、まだ採用を諦めるほどではないと考えます。ただ、オルトロスに関しては別の4コスト、もしくは別のコストのカードを採用してもいいのではないでしょうか。
シャドウリーパーや4ターンの動きの制限
骨の貴公子が4コストになることで一番大きいのはこの二つの動きが変わることです。先行3ターンに骨の貴公子、次のターンにシャドウリーパーを出すという動きは強力でしたが、これらが出来なくなります。また、対ネクロ側が後攻だったときに2ターン目にスペルカードで処理できなければほぼ詰みだった状況が改善されます。また、骨の貴公子と1コスで合わせて4PPだった修正前と比べるとやはり相当使いにくくはなりそうです。
まとめ
丁寧に処理していけば以前ほどの脅威も薄くなっているのでアグロネクロの勝率も多少下がるのではないでしょうか。ただ、致命的というほどではないのでネクロマンサーの数が激減、という自体には至らないと思います。
ドラゴンの大きな弱体
ドラゴンに非常に大きな修正が入りました。「風読みの少年・ゼル」と「ライトニングブラスト」の弱体です。これら2枚はドラゴンの勝ち筋に直接関与しているので環境に間違いなく変化が起きるでしょう。
風読みの少年・ゼルの弱体化
コストが2 2/2からコスト4 3/4へ
このコストの変化はあまりにも大きなナーフと言えます。ゼルが2コストであった為、サハゼルバハやウロボロスとの組み合わせ、騎竜兵が採用されていることもありました。
風読みの少年・ゼルの弱体化に伴う勝ち筋の消失
一般的にランプドラゴンの勝ち筋は進化権を残し、ゼルとウロボロス、もしくはサハクィエルと合わせたバーストダメージを与えるということでした。この勝ち筋が消滅するということは新たにデッキの再構築を行う必要があります。
新たなデッキ構築の必要性
具体的にはダークドラグーン・フォルテやジェネシスドラゴン、ゼウスを採用した疾走よりのドラゴンが主流になるのではないでしょうか。ゼルがいなくなった為に一気に10から13点を与えることができなくなり、従来のデッキだとただ重いだけの勝てないデッキになることは間違いありません。
そこで、疾走寄りにする必要がでてきます。幸いなことに水流神の巫女はナーフされておらず、強力な効果はそのままなので高コスト帯に繋げることは前環境よりも楽になっています。天敵と言えるネクロマンサーも弱体化されたので、以前ほど処理に徹する必要がなくなったのも大きいですね。(新たな天敵が誕生する訳ですが・・・)
風読みの少年・ゼルのまとめ
はっきり言ってしまえばもう風読みの少年・ゼルは使い物にならないと断言できます。4コストでは疾走を付与しても走らせる対象がいません。わざわざ2コストにする為に騎竜兵を採用するか?と言われるとここも疑問を感じますね。
ライトニングブラストの弱体
エンハンス効果の削除
これも1つの勝ち筋が消失しました。今まではこのカードの存在、ウロボロスがあることでコントロールデッキがほぼ死滅していると言える状況でした。しかし、エンハンス効果が削除されたことにより、コントロールデッキが息を吹き返すのではないでしょうか。さすがに6PPで使うくらいならオーディンを優先するようになるでしょう。
新たなデッキの台頭「ネフティスネクロ」
まず一番に考えられるのは元祖ドラゴンキラーと言える「ネフティスネクロ」の復活でしょう。エンハンス効果の存在でデュエリスト・モルディカイや冥府の戦士・カムラがなかなか機能させづらい部分がありましたが、消されても一体になったのでプレイの幅が大きく広がりました。
これら2枚はドラゴンの天敵と言えるもので、モルディカイが増殖させられればバハムートは物置同然です。冥府の戦士・カムラに関してはエンハンス効果の影響はあまり受けませんが元からの性能がドラゴン狩りに特化していると言えるので機能すること間違いなしです。更にウロボロスはネフティスネクロに多く積まれている冥府神の契約が最大現生かせるスタッツです。
ライトニングブラスト弱体のまとめ
採用率はまだらではありましたが、このカードがデッキに入っているかもしれない、と存在を匂わせるだけで環境に多く存在しているドラゴン相手にはコントロールデッキが起用されづらくなっていました。エンハンス効果が削除されたことでその心配もなく、コントロールデッキが息を吹き返すことになるでしょう。
新たな環境の覇権を握るのは?
まず、一番に考えられるのは「ビショップ」です。
ビショップの可能性
ビショップはクラス特性上ネクロマンサーに強く、ドラゴンに対しては不利でした。
が、ネクロマンサーの圧倒的な強さには特性差を無視するほどの圧力をかけられていました。ドラゴンは常にゼルを使用した13点バーストを頭の中に入れておかねばならないという状況。これら二つが弱体化されたことにより、ビショップはかなりプレイしやすくなるはずです。
元々ヘブンリーイージスはかなりのパワーカードで、大会等にも登場していました。ドラゴンに代わって環境の一角を担うのではないでしょうか。そこそこの採用率を誇っていた疾走ビショップの対策も頭に片隅に置いておく必要があります。
その他のクラス・デッキ
他に考えられるのはいつものようにエルフでしょう。こちらは対ネクロマンサーがやりやすくなったこと、ゼルのバーストダメージがなくなったことでリノリーサルまで耐えやすくなったことが一因を担います。
ネフティスネクロはドラゴンに対して従来の強さを取り戻したのである程度の数が現れるでしょう。また、環境終盤に強いロイヤルが登場してくるのか、ここも見所の一つと言えそうですね。
まとめ
骨の貴公子の弱体化は大きいですが、魔将軍・ヘクターはナーフされておらず前環境のドロシーウィッチのように致命傷には至らないでしょう。一方で、ドラゴンは凄まじいほどのナーフを受けたので環境から姿を消すことも考えた方がいいかもしれません。