その後の世界

その後の世界

パブリッシャー Realize Factory

ジャンル コマンドバトルRPG

価格 基本プレイ無料

記憶をなくした少女たちの、ちょっとした旅。作者の自作BGMが胸を打つ短編ファンタジーRPG

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その後の世界

優しくも残酷で、ちょっと不思議な世界を冒険する。

ごく普通の短編ファンタジーRPG←そんなことありませんでした

「その後の世界」は、2人の少女が文明崩壊後の世界を冒険するコマンドバトルRPG

自分たちは何者か、そしてこの世界は何なのか…「記憶の欠片」を拾い集め、時に誰かを助けながら、二人は歩き続けていく。

なんとも言えない退廃的な雰囲気が他のツクール系RPGにない雰囲気ですごい。とりあえずネタバレなしで遊んでみてくれい。

王道コマンドバトル…だがちょっと変!

その後の世界

主人公のお友達はオートで攻撃。それも不死。

本作はいわゆるツクール系と呼ばれる、仮想パッドで街やダンジョンを移動しコマンドバトルで戦っていくレトロRPGになる。

だが主人公の友達はHPもMPも無限。そしてオートで戦う。広い世界の道中には記憶の欠片が散りばめられている。この世界の謎を解き明かすのが大きな目標になる。

「その後の世界」の特徴は独自極まりないプレイ感

その後の世界

道中には様々な人の記憶の欠片が落ちている。

このゲームは変だ。

街の中でもモンスターは出現し、戦闘中BGMにいたるまで、勇壮なものはなく美しくもどこか物悲しい

作者の全て自作、それもピアノの即興でつくられたというBGMはどうしてか胸を打つ。この説明やレビューが難しい物語にベストマッチしていると言えるだろう。

説明を廃した物語

その後の世界

どうしてオークたちはこんなにも優しいのだろう。

このゲームはややもすると不親切だ。

どこにいけばいいかも提示されず、回復手段も乏しく、金稼ぎの方法もわかりづらく、レベルアップしてもHPもMPも上がらない(これはサブクエストをクリアすると上がる)

だが、その説明がないゲーム内容、そしてストーリー演出と、「その後の世界」というタイトルに相応しい世界観のベストマッチぷりを自分は高く評価したい。

ゲームの流れ

その後の世界

記憶をなくした二人の少女。

僕は「少女終末旅行」とかが好きなのでこのシチュだけで胸ぐら掴まれまくり。

その後の世界

戦闘中なのにこの静謐(せいひつ)なBGMはなんなんだ。

ただならぬ雰囲気。静かにこの世界に没入していく自分がいた。

その後の世界

アイテムを売って金にする。クエストをクリアしてHPやMPを上げる。

独特の育成システムが本作の特徴だ。

その後の世界

ツクール系RPGを結構やっているほうだと思うが、どうにも不思議に感じるプレイヤーは自分だけじゃないと思う。

まるでBGMのMVのような。RPGではなくアドベンチャーかのような。アイテムの説明一つ一つが優しい。ゆっくりと味わうように遊んでほしい。

その後の世界

本作はWiiで発売された廃墟探索アクションアドベンチャー「フラジール」に影響をうけてつくられたという。

どこにいけばいいかわからない不親切さも、広大な世界を探索するオマージュだと思えば納得が行く。この作者の作品、何年も待ちたいと思った。

「その後の世界」の序盤攻略のコツ

その後の世界

HPやMPはサブクエストをクリアすると増えるのね。

敵はゴールドを落とさない。買い物をする場合は敵の素材を集めて売る必要がある。

また、このゲームはHP回復手段に乏しいので、困ったら「転送石」で焚き火にすぐワープして休んで回復しよう。

リトはHPもMPも無限なので、彼女に攻撃を任せて、主人公は基本防御とアイテムという戦略がかなり有効だ。

ネタバレせず遊んでほしい

その後の世界

こいつに頼めばもう戦闘は負け知らず。

本作は物語だけを遊べるように序盤から経験値を大量に手に入れるお助けモードが実装されている。

つまり、クリアするのは難しくないのだ。なので、プレイ動画などに頼らず、作者の感性とタイマンで向き合って欲しいというのが、レビュアーのささやかなエゴだ。