謎のクソゲー短編集どすえ

謎のクソゲー短編集どすえ

パブリッシャー NukadukeParipiMan

ジャンル コマンドバトルRPG

「最悪の勇者」。「クソゲーRPG」作者が投げかける、勇者とは、王道RPGとは何か。2本の短編RPGを収録

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※このゲームは配信が終了したかURLが変わっています。

謎のクソゲー短編集どすえ

胸糞悪い勇者と実況者に忖度しまくる2作収録。

クソゲーRPGシリーズ最もダークな(?)2本を収録

「謎のクソゲー短編集どすえ」は、2本の衝撃的なストーリーを楽しめる短編クソゲーRPG。

本作を手掛けたのは、クソゲーを作ることで定評のある(褒め言葉)ぬか漬けパリピマン氏。

なので、あえてこう言うべきだろう。胸クソRPGと!ぬか漬けパリピマンの問題作、とくと味わえィ!

なんと!2本のRPGを収録!(嘘ではない)

謎のクソゲー短編集どすえ

勇者はヒモ!働かない!王にたかる!店を恫喝!

いちおう、ジャンルで言うと仮想パッドで移動し、コマンドバトルで敵と戦うレトロスタイルの王道RPG…ということになるだろうか。

本アプリでは

「もしも勇者がゲーム実況者だったら」
「勇者が人間のクズすぎてクソゲー」

以上2作の短編RPGをプレイ可能だ。

賢明な皆さんはわかってると思うが、本作も、誰でもクリアできる難易度でボリュームは少なめ。

「謎のクソゲー短編集どすえ」の特徴は胸糞悪いダークな?展開

謎のクソゲー短編集どすえ

こんなクソな主人公「School Days」以来だな!

高野は決意した。必ず、かのバカゲーをレビューせねばならぬと決意した。

高野には政治がわからぬ。けれどもバカゲーに対しては、人一倍に敏感であった。

しかし、今回は自称クソゲーRPGの中でも異色の展開が続いた。片方は実況者配信に忖度しまくるというメタ展開。そしてもう一つは、勇者がクズという展開である。

語り尽くされた手法かもしれないが、すべてがギャグ、かつ虚無的に描かれるクソゲーRPGだからこそ、妙に衝撃を受けてしまうのだ。

クソな主人公の進撃をとめられない無力感

謎のクソゲー短編集どすえ

いつも戦闘させられるオークが今回限りはかわいそう。

2作短編のうち、実況者向けの短編では村人が「言われたいセリフ」を言いまくってくれる。

「ここでCM入れてね」「高評価お願いします」のような、お手本になるようなカンペが登場。

なんという忖度。ここまで清々しいと逆に怖くなってしまう。おれたちは再生回数やPV数の奴隷なんじゃないかと。

もう片方の作品では、クズすぎる勇者圧倒的なチート能力で国王や武器屋を恐喝し、女をヒモにし、魔王に圧勝する物語が描かれる。

どちらももう、クリアを妨げることはできない。勇者は強すぎて、魔王に負けるようなルートは存在しない。

ご都合主義には逆らえない。この罪悪感と無力感。そして恐ろしいことを言うと、勇者なるやつらは大概こんなことをしているのだ。

イデアの日、というRPGがある。もう25年も前のゲームだが、ラスボスはこんな事を言う。

「金と経験値が欲しいがゆえに多くの生き物を虐殺し、人の家に勝手に押し入り勝手にタンスを開け、平気で人の物を盗みまくる。相手が困るのも迷惑するのもお構いなしにだ。そんなお前らが「良い人」か!?善人か?笑わせるな!!」

そんなこと、1秒も考えないで

笑っていたのだ… あの時の私は。

ゲームの流れ

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クズ勇者が国王を恫喝するところからスタート。

まあそりゃ世界を救えっていって100ゴールドしか支給しないってだいぶおかしいとは思ってたけどよ。

謎のクソゲー短編集どすえ

クズ勇者の職業が「サイコパス」。

勇者じゃないんか。そっか。

謎のクソゲー短編集どすえ

ワールドマップは狭く、相変わらずのお約束展開。

だが、今作のプレイした感想は思いの外いつもと違うものだった。

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魔王頑張れ!MOONでもUndertaleでも繰り返し描かれたRPGというお約束への反撃。

だが、本作は王道RPGだから…勇者には勝てない!世界には平和が訪れてしまうのだ。

謎のクソゲー短編集どすえ

こんなの絶対おかしいよ。あたしって、ほんとバカ。

もう1つの短編のプレイ感もなかなか虚無ってる。これがぬか漬けパリピマンの真髄か。

「謎のクソゲー短編集どすえ」の序盤攻略のコツ

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実質こいつが最強のモンスターかも。

勇者は強すぎるので序盤攻略のコツなんかいらない。無駄にHPが高いスライムは必殺技の連打で倒そう。

あ、「もしも勇者がゲーム実況者だったら」は最初の選択肢でちょっとだけシナリオが変化するぞ。

おい、序盤攻略じゃなく完全攻略しちゃったじゃねえかよ。どうしてくれんだよコラ。

他の作品も面白いし…真のエンディングへの道は険しい

謎のクソゲー短編集どすえ

これを読んだあなた。どうか真相を暴いてください。

最後になるが(というか攻略のコツってものもないので)、本作のサブテキストとして、RPGもののSSの傑作『勇者 「魔王倒したし帰るか」』を一読してみてほしい。ググればすぐに出てくる。

我々が日頃楽しんでいるゲーム。異世界もの。勇者。魔王。登場人物の内情を掘り下げる作品だ。

謎のインディーデベロッパー、ぬか漬けパリピマン。自称クソゲーRPGを量産し続ける彼の心の向こうには何があるのだろうか…。

この世界を救ってくれる真の勇者は、いつ現れるのだろうか。