RIOT: NoTAV
Leonard Menchiari
リアルタイムストラテジーゲーム
基本プレイ無料
暴動、それは激しい。市民か警官になり戦う、美麗ドット絵の非対称「暴動」ストラテジー。ダウンロード(Android) ダウンロード(iPhone)
警察と市民の衝突。現実を描いた暴動シミュレーション
「RIOT: NoTAV」は精彩なドット絵で描かれた、市民と警察の争いを描く暴動シミュレーション。
プレイヤーは市民か警官を選び、暴動に勝利するため戦う。人員を増やし、暴力を使い、勝利せよ。
ワラワラと大量の人間が動く描写は圧巻。ステージ間に描かれる、ドット絵の美しさは息を呑むほど。
堅苦しい事は言わない。これはゲームだ。やってしまえ。
非対称のリアルタイムストラテジー
市民は数で勝るが、警官は武力で勝る。非対称の戦闘を繰り広げるリアルタイムストラテジーとなっている。
暴力を振るっては評価は落ちる。高評価で勝つのが難しい、緊張感のある衝突がある戦略シミュレーション。
「RIOT: NoTAV」の特徴は現実を描く美しく強烈な映像表現
美しいピクセルアートで描かれる緊迫感がすごい。警鐘を鳴らしているかのようだ。
伝染病を世界中に感染させる「Plague.Inc」の時のような、ゲームながら現実を強くイメージさせるパワーをもった作品だと感じた。
ゲームとしても、市民側だけじゃなく警察側にも立てる点が面白い。能力が異なるため、同じステージでも別のプレイ感を味わえる。
現実の政治問題を描くゲームの存在意義
本作は現実のイタリアの抗議運動を描いたものだ。
タイトルである「NoTAV」とは、アルプス山脈を貫いてイタリアのトリノとフランスのリヨンをつなげる高速新幹線(TAV)の線路建設に反対する運動。
現代社会を描くゲームが出てくる意味は重く、そして深い。香港のニュースは対岸の火事だろうか?日本はいつまでも大丈夫だと思うか?
本家であるPCゲーの簡易版であり、ミニゲームのような大雑把なゲームバランスではあるが、だからこそ気軽にプレイできる。
そして、勝利するために暴力の行使もやむないゲームバランスは、否応にも考えさせられるものがあるだろう。
ゲームの流れ
この割れたスマートフォンの画像だけで感じる現実との地続き感。
これで完全無料っていうんだからスゲエ。対戦モードもあるでよ。
市民と警察のステージが用意されている。
操作方法はだいたい同じだが性能が異なる。なかなかおもしろい。
小難しいゲームではない。ポイントがたまったらアイコンがタップ。
そうすると戦局がじわじわと変化していく。簡単だ。
政治云々は抜きにしても人間と人間が何百と群れをなして激突する、強烈な映像表現に魅了されてしまう。
こういうゲームが登場したということは意味があると思うし、だからこそいつもよりも真面目に文章を紡いでいる。
ゲームとしては簡単だ。暴力を使えば勝てる。誰でも気軽に遊べるゲームだ。
だからこそ、ちょっと真面目に考えさせられてしまう。カジュアル、ゆえに、重い。
「RIOT: NoTAV」の序盤攻略のコツ
数字が行動ポイント。増えたらまずはカメラアイコンをタップ。メディア露出して人気をアップさせよう。さすれば数の暴力で敵を圧倒できる。
だが、時には暴力の行使もいたしかたない。遠距離攻撃の催涙スプレーや拳アイコンでじわじわと敵を押し出そう。警察の場合は暴力が強い。
あと、地味に対戦も面白い。一人で対戦するのもまた戦局をコントロールできて興味深い。罪深いゲームだぜ。
本家もやってみたら
先述したように、本作はPCゲームである「RIOT: Civil Unrest」を簡易的にまとめたミニゲームだ。
PC版も興味があったらプレイしてみるといいだろう。遠くない未来、日本にだってゲームじゃなくこういう状況が起こりうることは十分に考えられるのだから。
「もはや平和ではない」という曲がある。ちょっと前に解散したバンドの歌だ。最近活動再開してるって噂も聞いたけど。
その歌の中には「笑っていいとも!やってる限り平和だと思ってた」という一節がある。
そーですね。