迷い猫、母猫ヲ捜ス旅
Kojiro Hashida
探索アドベンチャーゲーム
精神を蝕むグロテスクな世界!「化物語」「まどマギ」好きに体験してほしい現代アート×狂気的アドベンチャーダウンロード(Android) ダウンロード(iPhone)
※このゲームは配信が終了したかURLが変わっています。
–ねこです よろしくおねがいします–
『迷い猫、母猫ヲ捜ス旅』は、小さな子猫が母親を探してフシギな空間へと迷い込む移動探索型のアドベンチャーゲーム。
一目で分かる「異質な世界観」が特徴であり奇怪な映像表現と演出によって引きずり込まれていく。
1時間もあればクリアできるサックリ系アプリなので、そのセンスに惹かれたら即インストール。ここだけの特別感を味わおう。
無作為な空間を駆けるアクションパート
プレイヤーは子猫を操作して歩き回るが、道中はおぞましいバケモノが行く手を阻む。
奇声を発しながら追い掛けてくる無敵の存在であり、こいつを撃退するのが目的の1つだ。
進行は一本道なので「雰囲気を楽しむ」のを重視した短編小説みたいなゲーム性となっている。
根性でもクリアできちゃう謎解きパート
閉じ込められるシーンでは部屋に設置されたパズル系ギミックを解かないと先へ進めない。
頭を使う記号系じゃなくて閃き重視で、ピーンと天啓を受けた時は気持ちが良いタイプだ。
気まぐれにガチャガチャ動かしていたら解決に繋がったりと「試行回数」でもクリアできる仕組みが嬉しい。
『迷い猫、母猫ヲ捜ス旅』は謎で構築されたフシギさが魅力的!
本作から連想するのは「化物語」「魔法少女まどか☆マギカ」「さよなら絶望先生」といったアニメ会社シャフトの演出だろうか。
無造作に置かれた人体のパーツなどコラージュ技法を用いたアートチックな視覚効果と、謎文字の羅列は脳裏に焼き付くインパクトを持つ。
こういった表現をスマホアプリに取り入れるのは非常に稀でオリジナリティがあり、大いに楽しめるエンタメ性となっていた。
不快感よりも魅力が打ち勝つヤミツキ世界
心霊表現はないけどホラー成分も含んだグロテスクな視覚効果と雰囲気がプレイヤーを病ませに来る。
ブラウン管テレビのような砂嵐。明治・大正時代に聞けそうな蓄音機のサウンド。御札や装束といった昔の日本を思わせるエッセンスも不気味だ。
どれもが意味不明で精神にジワジワ感染するようなアンダーグラウンドっぽさが好奇心を刺激して止まないぜ。
短編として終わったからこその期待感
あくまで実験的な試作と公言されていてゲーム全体としてはボリュームやストーリー性に惜しさを感じる。
しかし人を魅了する“奇怪さ”を実現したセンスは本物であり今後の作品も楽しみにしたくなる良さがあった。
今回はその片鱗に触れるような軽い気持ちで浸りつつ母親と子猫の顛末を見届けて欲しい。
ゲームの流れ
プロローグ。母親と仲良く平和に暮らしていた子猫。
しかしある日突然バケモノの襲来により母親は家を出ていってしまった。
帰りを待ちきれず外界へ踏み出した子猫に待ち受けるのは、キボウかゼツボウか――。
アクションパートは分かれ道を探索して正解ルートを探すのがキホン。
意味ありげなオブジェクトは解決のヒントになるので解決の糸口を探してみよう。
ただこの場面なら2択なので総当たりでやっても案外イケる。これは良い塩梅だと思う。
途中ではアイテムを探して新たな道を打開するシーンも。
同じ場所でも違うルートから入ったら解決するシーンもあるので色々と試してみよう。
ヒント=てがかりの「鍵」は動画視聴やSNSツイートからも得られる。
完全無料で遊び切れるバランスだけど作者へ好意としての応援課金も可能だ。
最終ボス戦。ヒントらしき文字列もあるがバケモノは撃退できるのだろうか。そして母猫の行方は。
古いロシアアニメや「劇団イヌカレー」の作品を思わせるアート感が素晴らしくて楽しめた。変わりモノ好きには断固オススメだ。
後はアナタの目で確かめてくれ!(お約束)
『迷い猫、母猫ヲ捜ス旅』序盤攻略のコツ。
迷ったら「てがかり」から鍵を使えばヒントをくれるので詰まることは無い設計。安心して遊ぼう。
常時セーブされるのでいつ辞めても中断ポイントから再開するけど、最初からを選んだ場合はデータが抹消されるので注意。
とはいえ前回よりも攻略手順が分かっているからサクサク進むハズ。気楽に楽しもうってことですな。
謎解きパートは何度か動かして法則を探ろう
個人的に一番の難所だった「ふすまパズル」はサブトンを踏んで絵を移動させつつ完成を目指していく。
絵の繋ぎ目に注目して完成図をイメージするのと、踏んだザブトンの両隣のパーツが動くってポイントが大事。
もし一個だけ左右にズラしたい場合は端っこのザブトンを活用しよう。一度崩すのも必要な手順だ。
※ネタバレ注意!かるーく考察してみた
攻略ネタも出しづらいし本編中で設定を語られることが少ないので登場したワードの意味を検索してみた。
佐賀の藩主だった「鍋島直茂・光茂」。部下の一人である「小森半左衛門」。刀である「龍造寺国次」などなど。
1500年代に起きた伝承とされる“鍋島の化け猫騒動”がモチーフ、または関連しているかもしれない。詳しくは各自ググって。
真実は不明だけど遊んだ後も考えさせられる作品ってイイよね。