鳥として生きた男　その壮絶な人生

「鳥として生きた男　その壮絶な人生」は、何故か姿かたちが鳥の主人公、鳥人間の壮絶な人生を描いた放置・青春アドベンチャー。


人間の体に鳥の頭をもつ男が、その姿ゆえに苦悩するシュールかつ寓話的なアドベンチャーだ。
小学生、高校生、大学生、社会人とそれぞれの時代で巻き起こる様々な事件を追体験する。

ゲームとしてはスマホゲームによくあるな放置ゲームの体裁だが、美少女ゲームのようなグラフィックが、妙にシリアスにストーリーが昼ドラみたいで胸に迫る。
一見の価値あるかと！

漫画家、浅野いにおが描いたヒット作に「おやすみプンプン」というマンガがある。
主人公とその家族が落書きのようなヒヨコのように描かれ（周りには人間に見えている）、シュールながらも緻密に、長大に、主人公の苦悩と波乱を描いた物語だ。
本作の鳥人間を見て、まっさきに想起した作品だが、鳥のように見えるのではなく、本当に鳥なのである。
だから、弁当がミミズなことでいじめられたり、鳥のような見た目だからと失恋したりする。
ゲーム内で、彼の人生を救うことはできない。
プレイヤーはただ放置ゲームをこなし、時計の針を進めることだけだ。
高いグラフィックが、シリアスな物語を引き立てる。

ゲームとしては実に平凡な本作だが、ストーリーをすすめるためにはエンヤコラ。
放置ゲームの中では比較的アイテムは集まりやすい方かな。
あとは、レベルアップ時などにLINEなど、SNSに拡散することで「黄金ミミズ」なるアイテムを手に入れることができる。
アイテムを使用することでアイテムが沢山手に入る、いわゆるフィーバーモードに突入する。
（正味20個前後かな）

主人公が鳥である意味は。65歳の冒頭まで辿り着く重厚なストーリーをどう描ききるのか。
ただのシュールさ、ウケ狙いでないことだけを期待したい。