「艦隊これくしょん -艦これ-」に登場する兵器「烈風」。
ゲーム中では、開発で入手できる最高の艦戦。
入手性の良さとスペックの高さから艦戦比較のベンチマークに多用される一面も持つ。
開発が遅れに遅れ、とうとう実戦配備されないまま終戦を迎えた幻の戦闘機―――
その設計図は何を産み出したのか・・・。
艦上戦闘機「烈風」
烈風は、旧日本海軍が零式艦上戦闘機(零戦)の後継機として試作されていた艦上戦闘機。
略符号はA7Mで、連合国のコードネームは「Sam」。
1943年8月以前の試作名は「十七試艦上戦闘機」。
試作のみで未完成のまま終戦を迎えた。
1940年末、海軍は零戦の後継艦上戦闘機の開発計画を三菱航空機に内示した。
後継機として最初に内示されていた企画名は“十六試艦上戦闘機”だった。
だが、新型戦闘機に搭載可能な小型高出力発動機が実用化されていなかったことと、メインとなる開発陣が他の開発で手一杯になっていたことが重なり、1941年1月に計画は一旦中止となってしまう。
1942年4月、海軍は再度“十七試艦上戦闘機”として改めた零戦の後継艦上専用機の開発を三菱航空機に内示。
1941年7月、仮称二号零戦の試作一号機が完成。
1942年3月、十四試局戦の試作一号機を完成させた堀越二郎以下の設計陣が開発に当たることとなった。
未完成の傑作
開発主務者は零戦や雷電などと同じ堀越二郎が担当。
そう、あのジブリ映画「風立ちぬ」のモデルとなったあの堀越二郎だ。
と、同時に烈風は、堀越二郎、最後の戦闘機となった。
軍令部では、戦争の長期化を見越して最高速度を重視する傾向があった。
それに対し現場から反論が上がる。
横空戦闘機隊長花本清登少佐は、実戦的に速度を偏重することに不安があるとし、零戦を例に挙げて空戦能力を確保する方向性を主張した。
元々、零戦は速力だけでなく空戦性能が優れているからこそ敵を制することができていたのだ。
その後継として求められる性能とは、空戦第一で無ければ意味がないと考えたからである。
それに賛同する者は多く、最終的に軍令部も従来通り、空戦性能を第一にする方向性に統一していく。
意見のぶつかり合いもありつつ設計されていったのは、全体を流線形でまとめた機体形状で零戦の面影がありつつも、それまでのものと比較して機体は大型になっていた。
全体的に運動性、空戦性能を重視した設計。
試行錯誤の結果、開発は遅れ―――
試作のみで実戦には間に合わずに終戦を迎える事となった。
大きな戦局は変えようが無かっただろうが、もし、間に合っていたら何か違った結果をもたらした戦場もあったのかもしれない。
スマホで遊べる軍艦ゲーム
【戦艦】Warship Saga ウォーシップサーガ
「【戦艦】Warship Saga ウォーシップサーガ」は、リアルなグラフィックの艦隊で戦う架空戦記ストラテジー。
第二次世界大戦を舞台としているので、登場する艦船はもちろん「艦これ」同様に人気のものばかり。
システム的には、入手した設計図から造り出した軍艦で艦隊を結成し、敵国と戦っていくというもの。
艦のカスタムに重点を置いたやり込み要素が豊富で、好きな艦をとことん強くしていくコトができる。
また、艦のグラフィックがとびぬけていて、ウェザリング(汚し)まで再現しているこだわりようがスゴイ。
戦艦帝国
戦艦帝国は、戦艦を集めて艦隊を作り、他の艦隊と戦っていくシミュレーションゲームだ。
戦艦のグラフィックは非常にリアルで精密に描かれており、これならミリタリーマニアも満足できるのではないかという出来だ。
基本的には、戦艦を集めて装備をパワーアップさせて艦隊を編成。
海域を選んで他の艦隊と戦っていく。
海域等の構成は、第二次世界大戦から採用されている模様。
…つまりこれは、リアル版「艦隊これくしょん」といっていいゲーム。
「白露型」駆逐艦を入手した場合、艦名を「白露」「時雨」「村雨」「夕立」「春雨」「五月雨」「海風」「山風」「江風」「涼風」などから選ぶ事もできる。
ただもちろん、あの「艦これ」とは全く別物。
美女は登場するが美少女ではなく、グラマラスで大人な雰囲気。しかも音声がカタコトでSiriみたい…なので「艦これ」を期待してしまうと、「コレジャナイ!」と叫びたくなるだろう。
だが、リアルな戦艦が好きな人なら、必ずやその出来に満足できるゲームだ!