聖女であるジャンヌの盟友で、救国の英雄。
後に狂人となり、幼い少年を大量虐殺した殺人者。
それが―――
「ジル・ド・レェ」
真実の彼とは!?錬金術に黒魔術にも手を出した「青ひげ」のモデルを大特集!
よ~うこそ、我が涜神の宴へ byジル・ド・レェ(術)
FGOでの「ジル・ド・レェ」
「キャスター」としての彼
真名:ジル・ド・レェ
身長:196cm
体重:70kg
出典:史実
地域:フランス
属性:混沌・悪
性別:男性
イメージカラー:濁った黒
特技:イベント立案・プロデュース
好きなもの:ボーイッシュな少女、フェミニンな少年
苦手なもの:政治・財政管理
天敵:ディルムッド、ランスロット
CV:鶴岡聡
初出は「Fate/Zero」で、「キャスター」クラスのサーヴァント。
「Zero」では雨生龍之介の儀式殺人により「キャスター」として召還され、第四次聖杯戦争に参戦。
セイバー(アルトリア)をジャンヌと誤認したまま、聖杯とは関係なく彼女を追い回した。
「Fate/Grand Order」においては、第一章に登場。
聖杯を持つジャンヌ・オルタに参謀役のように付き従っている―――と、思われていた。
だが、聖杯の所持者はジルで、ジャンヌ・オルタを作り出し、ジャンヌ・ダルクを裏切ったフランス、果ては世界に復讐するために行動していた。
「セイバー」としての彼
真名:ジル・ド・レェ
身長:196cm
体重:91kg
属性:秩序・善
出典:史実
地域:フランス
性別:男性
CV:鶴岡聡
「Fate/Grand Order」に登場する「セイバー」クラスのサーヴァント。
凶行に走る前、ジャンヌと共に戦った頃のジル・ド・レェの姿。
第一章で、AD.1431の生前の本人としてが登場。
フランス軍の指揮官として、ジャンヌと主人公たちと共闘した。
直接対面は無いものの、正常な状態のジルと、魔道に落ちた後の「キャスター」としてのジルの双方が対立する構図となった。
キャスター時とは違い、騎士としての能力で戦う。
史実の「ジル・ド・レェ」
元から悪行三昧?
祖父の影響で悪だった!
ジル・ド・レェは、百年戦争期フランスの貴族・軍人(1404年9月10日~1440年10月26日)。
「セイバー」としては、礼を重んじる騎士として描かれているが、実は歴史的な事実はそうは思えない所業が目立つ。
領地確保の為の要人誘拐。
兵を率いての領地の強奪。
国の調査官僚を追い返す。
これは、全てジャンヌと出会う前の青年時代の行為。
意外と不良だったんだなジル……。
だが、これは祖父であるジャン・ド・クランの影響だと言われている。
彼の祖父は、手段を択ばない領地拡張を実行しまくったコトで有名。
娘や孫を政略結婚の道具に使ったり、誘拐も平然と行う人物だったようだ。
両親を失った11歳のジルは、父に禁じられていたにも関わらず、祖父を頼って彼の元へ。
やはり、祖父はジルを政略結婚の道具として使おうとする。
幾度かの政略結婚を持ち出されるが、婚約相手の死亡によって成立するコトがなかった。
ここで祖父はやらかす。
近隣の領地の娘、カトリーヌ嬢を誘拐して、ジルと無理矢理既成事実を作らせる。
なんやかんやあって、強引に結婚にこぎつけてしまった。
この後辺りから、ジルは祖父のやり方を学んでしまう。
不良ジルの誕生である。
19歳のジルは、前述の誘拐やら領地強奪やら、悪行を展開していく。
ジャンヌとの出会い
20歳からのジルは、祖父のコネで騎士団に入団し、数年間祖父とは別の地域で活躍するコトとなった。
そして運命の1429年、オルレアン包囲戦でジャンヌ・ダルクと共に戦う。
ジルは、ジャンヌの監視の任を与えられていたが、ジャンヌに感化されていき「救国の英雄」とまで呼ばれる存在にまでの活躍をしたという。
おそらく、彼の人生の中で最も輝いた時代だっただろう。
騎士らしい活躍も、実際ここまでで軍事活動もこれ以降何もしていない。
ジャンヌの死
そして、凶行へ・・・
イングランドに捕らえられたジャンヌのコトを知った彼は、彼女を救う為にルーアンへ攻撃を仕掛けるが失敗に終わる。
ジャンヌは、異端として火炙りで処刑されてしまい、ジルは精神を病んだ。
―――と言われている。
そして凶行が始まる。
詐欺行為。
錬金術。
黒魔術。
手下を使った幼い少年の誘拐。
更に誘拐だけでなく、その少年たちへの凌辱行為、虐殺。
その行為に彼は、性的興奮を感じていたとも―――。
この虐殺が、後の童話「青ひげ」のモデルとなったとされている。
表面的にもジルの立場は悪くなる一方で、後年にはジャンヌを名乗る女性に兵を与えたりしていた。
聖職者を拉致監禁したコトにより、ジルは逮捕される。
公開裁判の場で、彼は拷問に恐怖を感じ、全てを告白し許しを請うたといわれている。
絞首刑となった際、領民たちは彼の魂の救済を望んだ。
しかし、ジル自身の評伝自体が、実は裁判時の記録でしかなく、この裁判が彼の政敵によって行われているコトを考えると、かなり誇張した部分が多かったのでは?とされている。
騎士としてジャンヌと共にあった彼の姿も、後年の犯罪者としての彼の姿も、実はまだ明かされていない真実がどこかにあるのかもしれない。