アプリゲットでは、企画からリリース後まであらゆる段階で実施可能なテスティングサービス「デモオア」を提供しています。
このページでは、開発に10年以上携わってきたプログラマという視点から、レベルデザインにありがちな落とし穴を説明します。
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レベルデザインの重要性
ここに書いてある内容は個人の経験に基づいた考えが多分に含まれています。あくまで一ゲーマー、一開発者という目線ですのでご容赦ください。
レベルデザイン=難易度調整
レベルデザインという言葉は知っているが、具体的に何をする作業なのか、その本質を知らない開発者は実は多いと思います。実際、自分もプログラマという職分で自分を考えているときはレベルデザインに関して深く考えたことはありませんでした。
単純に難易度調整と訳してしまえば簡単ですが、実際にどのように難易度を調整するべきか、そのためにどのような仕組みを作るべきか、ここで簡単ですが開設をしていきたいと思います。
レベルデザインを効率的に行うために
レベルデザインを行うにあたって、一番重要なことはプログラマがレベルデザイン作業を兼ねることを可能な限り避けることと自分は考えています。チームにレベルデザイナーがいれば理想ですが、開発の規模などでは難しい方が多いでしょう。
チームの編成や能力に依存するのでもし可能なら…という条件付きですが、例えばディレクター、デザイナー、プログラマーという最小チームであれば、レベルデザインはゲームの質を管理すべきディレクターが担当するのが質の向上に一番効率的と自分は考えています。
実際、開発において最終的にプログラマの工数が最も大きくなるケースが多いため、レベルデザインに関わる箇所までプログラマの作業に依存すると、ゲームがある程度動くようになり始めたらバグ取りなどでプログラマの工数が削られてしまいレベルデザインに充てられる時間が減ってしまいます。
そのため、プログラマのレベルデザインに関わる箇所はなるべく外に出し、プログラムが出来ないディレクターでも編集が出来るようにしましょう。
初動の作業工数が増えるため嫌がるプログラマは多いのですが、後々のことを考えると全体の工数の低下、プログラマの負担軽減に大きく貢献するはずです。
レベルデザイナーが陥る罠
さて、開発が進みアクションゲームが遊べるようになったと仮定しましょう。このままリリースをしても勿論構わないのですが、自分は部外者に遊んで貰うのをお勧めします。可能ならプレイする画面をリアルタイムで後ろからじっと見てください。
恐らく、テストプレイを頼んだプレイヤーが想像以上に下手でビックリするはずです。
勿論、頼んだ相手がゲームの天才の可能性もありますし、そもそもゲームの難易度が低すぎるケースもあるのですが、自分の経験上大体のプレイヤーが開発チームから見ると相当下手に見えるはずです。
理由は簡単。ゲームを作っているレベルデザイナーは全てを知る者。最も経験豊富なプレイヤー。万能の神なのです。
このタイミングでこのボタンを押せばクリアできる。この過程を作るまでレベルデザイナー自身が何度もリトライして調整し続けたはずなので、1回制作が完了してしまうとそのタイミングを身体で覚えてしまうため、一気にその箇所への難易度感覚がイージーになってしまいます。
これがレベルデザイナーの陥る罠であり、そのため本人にその気がなくても難易度をいたずらにあげてしまいがちです。
レベルデザインを適正にするために
そのため、ゲームがプレイ可能な段階になったらなるべく早い段階でゲームに携わっていない人にプレイして貰いどのようにプレイをするのかを見るべきです。
リアルタイムで見ている場合は他人のプレイがあまりにも下手(に見える)でイライラしヒントなどを与えたくもなると思いますがグッと我慢してください。もし、コース制のゲームで初見のプレイヤーが同じ箇所で何回もミスするようなことがあるなら、そこは修正した方が良い箇所なのかもしれませんが、それを貴方が出した不容易なヒントでクリアしてしまってはテストになりません。
初心者の感覚は残念ながらレベルデザイナーにはもう二度と手に入りません。そしてそれは同じ開発チームに関しても云えます。最初の段階では初見だった開発チームも1回プレイしてしまうと初心者では無くなってしまうからです。
チームでどのような難易度にすべきかを話し合い、そこに向けて適切なレベルデザインになるよう初見プレイヤー達で繰り返しテストを行うことでレベルデザインの質は大きく向上します。
実際のプレイ画面をリアルタイムで見ることが出来ないなら、ビデオ録画して貰うのも良いでしょう。また、その時はプレイヤーが何を考えていたか分かるように思ったことを独り言のように話しながらプレイして貰うとよりゲームの欠点が見えるので効率的です。
デモオアはディベロッパー様の要望に答え、レベルデザインを重点的にチェックすることも可能です。
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