6月、今までのスマホゲームでは類を見ないほどの異彩を放つゲームがGooglePlayに登場した。
その名も、『拘束少女』。
アイコンとそのタイトルだけでも強烈なインパクト。
アプリゲットでレビューを掲載し、瞬く間にアプリゲットAndroidデイリーランキング連続1位を獲得しました。
そんな異色の作品『拘束少女』の開発デベロッパーである株式会社SEECに直接インタビューに行ってきました!
目次
制作はデザイナーとプログラマーの二人が担当
部屋に通され、どんな人が来るかドキドキしている中、登場したのは予想に反しすごく優しそうな雰囲気の3人!
左から
株式会社SEEC アプリ開発課 ディレクター 野内 靖仁氏
株式会社SEEC アプリ開発課 デザイナー 北岡 浩一氏
株式会社SEEC アプリ開発課 プログラマー 東内 淳也氏
-初めまして!早速なんですが、まずは『拘束少女』における皆さんのご担当を教えていただけますか?
野内氏: 弊社のゲーム制作チームの全体のディレクションなどを行っています。『拘束少女』は北岡と東内の二人が担当となり、すべて内製で制作しています。
北岡氏: 僕は本業はデザイナーなのですが、「拘束少女」では企画とイラストを担当しています。
東内氏: 私は「拘束少女」では開発であったり、少女のセリフなども担当しています。
野内氏: 弊社は1アプリ二人程度の少人数体制で、企画からリリースまで6週間の期間で制作しています。「こんなんがいいんじゃない?」みたいな軽いノリで作っていますね。笑
完全に予想外のゲームが上がってきた
-拘束少女の制作経緯を教えていただけますか?
野内氏: 弊社は広告代理業も行っているのですが、そのつながりの中で最近のゲームの流行を常に情報収集しています。
その上で、やっていいかどうかを一度整理し、流行っているゲームシステムをより面白くした亜種のゲームの制作をざっくりと各担当に振り分け制作を行っています。
今回の場合はただひたすらタップしていくクリッカー系のゲームという軸を立てて、「こんなアプリを作りたい」と北岡にネタをお願いしたのですが、出てきたものが完全に予想とは全く別のものでして。
最初に確認したときはまだラフ段階だったんですが、インパクトが非常に強く「これはやろう!」と。笑
-即決だったんですね。笑
アプリゲットでも、レビューを公開した途端ユーザーさんの反応がかなり良かったです!編集部でも話題になったほどでした。笑
現状でAndroid版しかないので、iOSでもダウンロードしたいという声もいただいています。
北岡氏: iOS版はちょうど今申請しているんですが、Apple次第なところがあるので通らない可能性もあります。
東内氏:来週あたりに今出している申請の結果がくると思うので、審査に通ればiOSもリリース出来ると思います。
野内氏: 審査に通らなかったら大変申し訳ないですが、ちょっと諦めていただけると幸いです。笑
自分の好きなもの、描きたいものをベースに制作
-ぶっちゃけお聞きしてしまって恐れ入りますが、どうして「拘束」と「少女」なんですかね?
野内氏: ちょっと不謹慎ですよね。笑
北岡氏: いつも提案されたゲームシステムのアプリをいくつか自分でプレイするんですけど、「何が面白いか分からない!」という場合が多々ありまして。
最近のアプリは単純なものが多くて、ゲーム性がしっかりあるものが割と少ない中で、今回も自分が「これだったらプレイしたい!」と思うようなものを考えて、それを詰め込みました。
―その発想はどこから来るのでしょうか?
北岡氏: やっぱり自分の好きなものですかね。
僕はイラストレーターなので基本は「色々なかわいい女の子を自分で描きたい」というのが根本にあります。
まずは「可愛い女の子をゲーム内に出したい」というところから始まり、その可愛い女の子を登場させるにはどういうストーリーにしていこうか…、と派生しながら企画を考えています。
―では今後も可愛い女の子が登場するゲームをお作りになられる予定でしょうか?
北岡氏: たぶん僕が作る企画はそうなると思います。笑
―『拘束少女』のほかにも『都市伝説~杉沢村からの脱出~』や『おわかりいただけただろうか…』など、ホラー系であったりダークな雰囲気のゲームを多くリリースされていますね。
北岡氏: 僕が作るゲームはホラー系のものが多いですね。
自分が好きなのもありますし、一番ユーザーのあたりが良かったんです。爆発的には売れないけれど、ほぼ外れることも無い。
―そうなんですね。ダークな感じやホラー系はどちらかというとニッチなイメージがありました。
北岡氏: ホラー系は固定ファンもいますし、今世の中には本当にたくさんのアプリが出ているので、多少ニッチにした方が逆にユーザーの目を引くのかと思います。
わざと少女に目隠しさせ強烈なインパクトを
-GooglePlayの目隠しの少女アイコンを最初見たときは「何のゲーム!?」って確認せずにはいられませんでした。
野内氏: 異質な空気を漂わせていますよね。笑
北岡氏: アイコンもちょっと狙って作ったんです。
まずアイコンにインパクトがないと、インストールをしてもらえないし、その前にインストールする紹介ページに遷移してもらえないので。
アイコン一番、次に紹介ページにある画像くらいの優先順位で力を入れて作っていますね。
ただ、一般的にはキャラクターの目を隠したアイコンにすることはまずあり得ないので、最後まで目隠しを入れるかどうかは悩みました。
そこで比較したところ、目隠しをした時の方が強烈だったので現状のアイコンに決定しました。目隠しが無い状態のものを使っていたら、今のようなインパクトは無かったと思います。
―少女の言葉やしぐさで意識している点やこだわっている点はありますか?
東内氏: キャラボイスは単純な数でいうと、200以上を用意しています。
タップごとに少女が繰り返し言葉を発するので、数が少なく、ユーザーがすぐに飽きてしまわないように出来るだけ多めに用意しました。
あとは少女が時々足をバタバタさせる仕草も力を入れた部分ですね。
―たしかに生足が動くのを見れるだけでもちょっとタップの辛さを忘れられる気がします!あと個人的には、拘束具ではない部分をタップすると、ちゃんと少女が「そこじゃない!」とか言うのが結構ツボです。わざと別の場所をタップして嫌がらせてます。笑
野内氏: それは狙い通りですね~。笑
嫌悪感されがちな広告をユーザーにとって嬉しくなるものに
―時々画面上に虫が飛んできて、それをタップして動画広告を見ると一時的なフィーバー状態になりますが、絶妙なタイミングで登場しますよね。虫はランダムで現れるのですか?
東内氏: 一定時間経過すると現れるようになっています。意識的に待っていると結構長く感じるんですが、実は3分おきに1回登場します。
野内氏: 今まで、これからは動画広告の効果が高くなる、と言われていたのですが、弊社としてはまだ実装したことがなかったんですね。
今回の『拘束少女』で初めて動画広告を入れてみることになり、入れるならゲームの邪魔をしないような「虫」という形で入れてみたんです。
北岡氏: 一般的に広告というと「ウザい」だとか「邪魔」だとかユーザーさんに叩かれることが多いですが、今回の場合は逆に「広告が見れないんですけど」という意見が来たりもしています。
―広告がユーザーさんにとって嬉しいものになってるんですね。
『拘束少女』続編制作中!
―具体的に次回作のご予定はありますか?
北岡氏: 実は今すでに拘束少女の3作目のイラストを描いているところです。
―3本目!?続編があるんですね・・!!
野内氏: 続編の詳細などはまだ言えないのですが、楽しみにお待ちください!
そのうち予約トップ10で事前登録の受け付けを行う予定です。
―配信時期はいつごろになる予定ですか?
野内氏: 2か月以内にはリリースしたいですね。(※7月3日インタビュー時点)
北岡氏: 人気が出たからには、連続して熱いうちに次へ次へとリリースできればと思います。
―拘束少女の他にも何か新作は作られていますか?
野内氏: そうですね、基本的には脱出ゲームなどの大規模な運営が必要なモデルではない、カジュアルゲームを何本か制作中です。
―カジュアルゲームに絞っている理由はなぜでしょうか?
野内氏: 流行や、収益性などを総合的に考えた上で、その時代時代に合ったものに瞬時に対応・制作できるように短期間でできるカジュアルゲームに注力をしています。
ただ、世界観などは、制作側の趣味が強く反映されるのが弊社のゲームの特徴ですね。
―最後に、『拘束少女』ファンの方達へメッセージをいただけますか?
北岡氏: プレイしていただいてありがとうございます!只今「拘束少女」の続編を鋭意制作中ですので楽しみにお待ちください!
東内氏: タップ数にめげずに頑張ってください!
野内氏: 二人がゲームに関しては言ってしまったので、僕はあえて別のことを…笑
弊社は「こんなゲームがあったらいいなあ」という想いを形にしている集団なので、「僕も」「私も」という方がいましたらぜひご連絡ください!
―今日はありがとうございました!