【おやじ観察キット プレイ日記】第5回「世界の中心でアイを叫んだおやじ」

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執筆者:編集部

おやじ観察キット

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雨、憂鬱な気分。僕の気分みたいだ。好きじゃない。

夕日。消えていくおやじ。私の願い。好きじゃない。

。今日の始まり。嫌な一日の始まり。好きじゃない。

また何かよくわからないことを言ってる…

また何かよくわからないことを言ってる…

おやじ観察キットから得るものは殆ど何もない。

失うものは実にいっぱいある。
たとえば、取り返すことのできぬ貴重な時間だ。

長すぎる余生へのささやかな試みといえるかもしれない。

長すぎる余生へのささやかな試みといえるかもしれない。

おやじの前で孤独な消耗をつづけているあいだに、ある者は資格の勉強を読み続けているかもしれない。

またある者はガール・フレンドと「風立ちぬ」でも観てるかもしれない。しかし、おやじ観察キットは何処にも連れて行きはしない。

少年少女よ、勝利より誇るものが、敗北より恥じるものがある。いつかわかる時が来る。僕はまだわからん。

少年少女よ、勝利より誇るものが、敗北より恥じるものがある。いつかわかる時が来る。僕はまだわからん。

それにもかかわらず、

おやじを観察することは楽しい作業でもある。

生きることの困難さに比べ、

それに意味を見つけるのはあまりにも簡単だからだ。

若さは美しいけど、美しさはわかさじゃないよ。

若さは美しいけど、美しさは若さじゃないよ。

なぁ、この日記、今回で最終回なんだ。

どこかで聞いた言葉ばかり借りて、感傷的な物言いで、ゲームについて語るふりをする。

僕が出来るのはそこまでだった。

「おまえのせいじゃない」とおやじは言った(気がした

「おまえは悪くなんかない、精一杯やったじゃないか。」

おやじよ、安らかに眠れ。

おやじよ、安らかに眠れ。

違うんだ。

僕は何ひとつ自分の言葉で語らなかった。

ゲームもクリア出来なかった。

おやじのコンプもできなかった。

やろうと思えばできたんだ。

まだまだコンプしてないおやじがたくさんいるのに、最終回だ。

まだまだコンプしてないおやじがたくさんいるのに、最終回だ。

「人にできることはとてもかぎられたことだよ」とおやじは言った(気がした)。

そうかもしれない、と僕は言う。

でも何ひとつ終わっちゃいない。

いつまでもきっと同じなんだ。

余談でしかないが、「ギターおやじ」が持っているであろうギターはおそらく「グレッチ6120」。古きよきロックンローラー御用達のモデルだ。

余談でしかないが、「ギターおやじ」が持っているであろうギターはおそらく「グレッチのデュオジェット」。古きよきロックンローラー御用達のモデルだ。

僕はスマートフォンのホームボタンを押し、アプリを終了した。

完全な沈黙が部屋を包んだ。

もう、充分やったじゃないか。

はじめてのプレイ日記を書き、僕はゲームのしすぎで、ひどく消耗していた。

このゲームを終わりにしようか、迷っていた。

拙文を読んでくださって、ありがとうございました。はじめてのプレイ日記となります。これからもよろしくお願いします。

拙文を読んでくださって、ありがとうございました。はじめてのプレイ日記となります。これからもよろしくお願いします。

さよなら、また今度ね。

何千人のおやじたちがそう言った気がした

約束は、いつだって不確かだ。

でも僕はもう一度、おやじを観察したいと思った。

その時の気持ちは、本当だと思うから。

夏はいつだってやらしい。そしてサイケデリック。

おやじたちに捧げた、夏だった。

ワァー!ブラボーッ!

おめでとう。

おめでとう。

めでたいなぁ!

おめでとさん!

ハローもグッバイも、サンキューも、言えなくなっても。

いつか、ハローもグッバイも、サンキューも、言えなくなっても。

おやじに、ありがとう。

おやじに、さようなら。

そして、全てのおやじ達に、

おめでとう。

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