全米GooglePlay売上1位英語版「神撃のバハムート」プロデューサーに聞く舞台裏

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執筆者:編集部

米国のGoogle Play storeで売り上げランキング1位という快挙を達成した「Rage of Bahamut(日本語名:神撃のバハムート)」のプロデューサー、飯野晃広氏にヒットの裏側を伺った。

Rage of Bahamut

Rage of Bahamut。

―RAGE OF BAHAMUTの開発はどのくらいの時期から着手されたのでしょうか?

飯野氏
2011年の10月くらいです。元々日本版の神撃のバハムートを私が中心に開発をしており、それがリリースされ間もなく、別の人間に引き継ぎ、「Rage Of Bahamut」の開発を開始しました。

―その時からDeNAさんと協力していくことは想定していたのですか?
飯野氏
そうですね。出すのであれば、DeNAさんとタッグを組んでやりたいなと考えておりました。

「神撃のバハムート」は米国ではグローバル版「Mobage」で、オリジナルのブラウザゲームを内包した英語版Androidアプリ『Rage of Bahamut』として提供されている。(2012年5月8日時点)

―海外向けに開発するにあたって日本版から変更した箇所はあったのでしょうか?たとえば絵柄を変えるなどといった。

飯野氏
絵柄は基本的に変えていないです。ただ向こうの文化を理解し、採用しない方が良い絵柄などは避け、一部テイストを考慮することはしました。
特に海外向けに新しくイラストを作っていく、ということはしませんでした。

―海外版に向けて障害になったり問題になったりしたことは何かありましたか?
飯野氏
開発するときに日本での開発とAPIが違ったりするので、そのあたりは苦労しましたね。海外版は初の試みだったのでどう作っていくか模索しながらやっていました。結果的には国内版に近い時間がかかっています。

―開発は何名くらいで行われたのですか?
飯野氏
エンジニア、プランナーなど約5名ずつくらいですね。

―開発コストはいかがでしたか?
飯野氏
詳細は伏せますが、初の試みということもあり、意外とかかっています。
恐らく日本でソーシャルゲーム1本作るよりは少ないですが、それなりのコストはかかっています。

―プロモーションはどうされたのですか?
飯野氏
グルーバルのMobageと協力してプロモーションをしてきました。
何より、美しいグラフィックやゲームシステムをユーザーの方々に評価いただき、そこからのクチコミが大事な要素としてあったと思います。

―国内と比べて売上額はどれくらいですか?
飯野氏
こちらも詳細は伏せますが、国内のマーケットと比べて極端に低い、ということはなく、
それなりの規模はあると思います。

―コンプガチャを行わないことによる国内での影響はどうですか?
飯野氏
何ともいえない状況ですが、必要以上に不安視はしておりません。当然影響が無いわけではありませんが、コンプガチャに拘るということではなく、安心してユーザーを楽しませる方法を考えています。
また、このような日本での前例を踏まえ、また市場を把握した上でしっかり海外向け運用をしていこうと思っています。

―飯野さんはCygames設立以前には何をされていたのですか?

飯野氏
一緒に創業した3人は元々コンシューマー向けのゲームやアーケードゲームを作っていました。
代表の渡邊は新卒で私の上司でした。その後、渡邊が別会社に移っていきましたが、そこに取締役の木村がいました。
時を経て、私と渡邊で一緒に会社を立ち上げるタイミングで、木村を誘ったという経緯です。

―最初からサイバーエージェントと一緒にやることは決まっていたのですか?

飯野氏
前職でサイバーエージェントの関連会社と一緒に仕事をしており、繋がりはありましたが、最初から一緒にやることが決まっていたわけではありません。

ただ、いざ会社を作るとなった時に、出資をいただく候補先としてサイバーエージェントに話をしたところ、協力してやろうという流れになりました。

―今後のソーシャルゲームについて、どうなっていくとお考えですか?
飯野
まず、現在の主流になっているカードバトルゲームというのはコンシューマーゲームでいうFPSとかTPSといったジャンルのひとつだと思っています。そういう意味で「ガワ」を変化させながらも、新しい要素を入れていく流れになると思います。

当然、ドラゴンコレクションが出てきた時のように新しいゲームが出てくるとも思います。
そして、コンシューマーゲームで、シューティングゲームが流行った時には、シューティングゲームが多く出て、2Dの横スクロールゲームが流行ったときには似たようなゲームが多く出た歴史があるように、ソーシャルゲームでも似た動きをたどる部分はあるのではないでしょうか。

私共としては、その時、その時に、ユーザーの方々に一番楽しんでもらえる内容のゲームを、提供し続けていき、常に最高のコンテンツを作ることを目指していきます。
■株式会社Cygames
http://www.cygames.co.jp/

■神撃のバハムート
配信開始日: 2011年9 月1日(木)
製作:株式会社Cygames
運営:株式会社Cygames
配信:Mobage
URL:http://pf.mbga.jp/12007160/(フィーチャーフォン版)
:http://sp.pf.mbga.jp/12007160(スマートフォン版)

執筆者: 編集部