『クラッシュフィーバー』
通称クラフィ。
2015年7月リリース、世界累計800万DL、尚も伸び続ける『ブッ壊し!ポップ!パズルRPG』だ!
今回は、本作配信元のワンダープラネット社におジャマし、ディレクター・プランナーのお2人からお話を伺った。
大イベントとなった「初音ミクコラボ」や「THE KING OF FIGHTERS ’98コラボ」を実現し、今年で3年目となるこの「大人気爽快パズルRPG」。
どのようにうまれたのか?今後の展開は?
目次
若い女性にもウケたポップで綺麗な世界観。ヒントは、Pが好きな映画から。
ーー今日はお時間頂き、ありがとうございます。クラッシュフィーバーの歴史に重きを置いて、いろいろをお話を伺えたらと思っています。よろしくお願いします。
ではまず初めに。お二人はこの業界、そしてこのワンダープラネット社に在籍してどのくらい経つのでしょう?
亀井:
よろしくお願いします。
私がゲーム業界に初めて入ったのはこのワンダープラネットで、2年ほど勤めています。
ーー久保さんはいかがでしょうか?
久保:
業界自体は7、8年ほどいます。以前は東京でいくつかの会社にいまして、ワンダープラネットは今年の2月に名古屋本社から入りました。
ーーありがとうございます。ではクラッシュフィーバーでの、亀井さんの立ち位置での業務とはどんなことなんですか?
亀井:
現在ディレクターで、開発と運営全体を統括する立ち位置です。
全体の長期的なスケジュール管理ですとか、あとは成果物をプロデューサーチェックの前にディレクターレベルでチェックする作業も行っています。
ーー久保さんはいかがでしょう?
久保:
現在は運営プランナーをやっておりまして。ユニットやクエストのスケジュール等を自分のところで1回決めた上で、ディレクターに承認をもらうという感じですね。
ーーでは業務のときには密に連絡と言いますか、お二人が共有し合っていくと。
久保:
そうですね。
割とここ(亀井さんとの間)で話し合ったものを設計者に伝えるですとか、スケジュールを全体に展開するとかを行っている、といった感じです。
ーーなるほど。
ーーいわゆるパズル系といったところで一時期いろんなタイトルが出てきたと思うんですけど、クラッシュフィーバーは一風違ったイラストの感じですとか、ゲームの爽快感みたいなところを感じているのですが、参考にされていたり影響を受けたりなど、そういったタイトルはあるんですか?
亀井:
作っていた段階でプロデューサーの鷲見がある映画にはまっており
ユーザーさんに対して快感とか気持ち良さを提供するっていうところにすごい合致していたので、こういう雰囲気というかテイストになっていますね。
ーーそうなんですね。今もそういう路線で来られてると思うんですけど、それを大事にしつつ、新たな独自の路線も出されたり。どういった意識があるのでしょう?
亀井:
クラッシュフィーバーは、ユーザーさんのニーズに合わせていろんなキャラの方向とかも変えていて。どちらかというと人型の、キャラクター性が立つような方向のユニットが多くなっています。
ーーユーザー的にはやはり人型のほうが感情移入がしやすいと言いますか、そういったことも踏まえてといったところでしょうか?
亀井:
それも一つの理由です。
いろいろ出してみて反応がいいのは、人型ですごい特徴的なもの、どこかとがったものを持っているユニットはユーザーさんにすごい好かれますね。
ただその一方で、「ローレンス」みたいな獣もいるんですけど、それはそれですごく熱狂的な感じのファンもいらっしゃったりしますね。
ーーなるほど、それは私もすごく感じます。
ーーちなみに、今プレイされているユーザー層っていうのは、大体どのくらいの年齢層の方が多くプレイされてるんですか?
亀井:
10代、20代を中心として、高校や大学生、社会人の方が多いという印象です。
ーー比較的若い方たちに人気。
亀井:
そうですね。
ーー確かにキャラクターも非常にかわいいので、男性だけではなくて女性のユーザーにも大きな人気が出そうだなとは。
亀井:
すごくガッチリと調査したわけではないんですけど、イメージとして3割ほどは女性なのかなと。
アンケートをとった結果はそんな感じで、結構女性の方からも意見いただいたりして。
男性ばかりじゃなくて女性の方にも愛されてるなっていうのは実感していますね。
ーーライトユーザーや女性でも遊びやすいゲーム性ではあるので、納得できますね。
亀井:
そうですね。
流行っているゲームでも、世界観が暗かったりとか、RPGよりの男性が好みそうなものって結構あると思うんですけど。
その中でクラッシュフィーバーの世界観って万人に刺さるような明るい感じにできていて、そこも結構影響しているのかなと思っています。
分かっているけど中々修正できない、喜ばせたいが故の苦悩。でもやっぱり早く届けたい。
ーーちなみに今、リリースしてからこれまでの動きとして、何か今まで嬉しかったなっていう意見みたいなものってどういったものがありましたか?
亀井:
細かなものになっちゃうんですけど。
長く遊んでくださっているユーザーさんも出てきて、「これからも一生、サービス終了までずっとついていきます!」とか「本当に大好きです!」みたいなものを直でくださるユーザーさんが増えてきたかなと。
当然辛辣な意見も沢山いただいていますが、中には温かい意見をくださる方も増えてきて。
そういった時に、ユーザーさんに対してちゃんといいものを届けられているんだなと実感できていて、とても嬉しいです。
ーーそこまでユーザーがしっかり意見を届けてくれるってことは、相当好きと言いますか。その人に結構影響を与えているゲームになるのかなと。
亀井:
そうですね。
ーー逆に、これ言われたくないな、とか辛い意見とかあったりするんですか?
亀井:
これに関して言うと、自分たち的にも「ここちょっとよくないな」と思っている部分が多々ありまして。
その改善が難航している時に、ユーザーさんからも当然そこをツッコンでいただいて(笑)。
直したいがなかなか直せない部分について、直せ!直せ!とユーザーさんからそこに対してすごい意見が飛んでくる。
早く直して届けたいけど、直せないところが辛かったりはしますね。意見をいただいていて、求められているけど中々できない。
ーーそうですよね。やっぱり通常運営のパワー確保っていうのもありますもんね。
いきなりそこだけにパワーを特化させるっていうことがなかなかできない。すごくわかります。
世界観重視から徐々にシフト、グローバルを見据えたコラボ選択へ
ーー今までいくつかコラボされてきたと思うんですが、コラボ先を選ぶにあたって何を重視されているのかなと思っていて。世界観や、もちろんユーザーの人気などもあると思うんですけど。いかがでしょう?
亀井:
やはり世界観というところが大きいので、当初はコラボとなってもそこを重視していました。世界観を大事にすることでファンの皆さんを喜ばせられると。
最近に関しては、可能性を探ってみるという意味でコラボしているものもあります。
にゃんこ大戦争とのゲーム間コラボや鋼の錬金術師と言った有名IPとコラボさせていただいたり。日本国内だけでなく、全世界で見たときに良い結果を残すという観点でのコラボ。そういう側面で考えることも増えています。
ーー今まで反響が大きかったコラボっていうのはありますか?ユーザーさんからのいろんな声が届いたなと感じるような。
亀井:
初音ミクコラボはユーザーさんの熱量的にものすごくて。
やっぱり「初音ミク」というキャラクター自体のファンの方が相当数いらっしゃいますし、世界観的にもクラッシュフィーバーとすごいマッチしてたので。
ユーザーさんの反応として、「ミクがクラッシュフィーバーの世界でも映えてていいコラボでした。」「ぜひほかのタイミングでももっとやってください」みたいな、ポジティブな意見がすごい多かったですね。
ーー世界観的にマッチしているっていうのは本当にそうですよね。
ちなみに今回の『ザ・キングオブファイターズ(以下KOF)』コラボは、どのような経緯で決まったんでしょう?
亀井:
当時KOF’98に熱狂したユーザーや最近アプリで知った若い世代のユーザーさんに喜んでもらおうと思い、今回コラボさせていただく経緯になったというところですね。
ーー先ほどプレイさせて頂いたんですけど、スタート画面ですとか、そもそもKOFの「3人のチームを組む」っていう仕様があったり、熱が入っているなと感じました。
ーーそもそもお2人がKOFの世代であったりとか?
亀井:
いえ自分はそんなに世代って事ではなくて。
どちらかというと久保やプロデューサーの鷲見の熱量がすごくて(笑)。
久保:
そうですね。KOF実際やってたんで、そういうところの視点から進んでいきましたね。
キャラクターからイラストのポーズからセリフから。あとはシステムの方もどうするとか。もちろん社内で、世代ドハマりの人がいますしね。
ーー年代的にドハマりの世代が沢山いらっしゃいますよね。
久保:
そうですね。何人も。
亀井:
ドハマりの世代ですごいワイワイでしたね。
3年目の目標は『もっと楽しみ方に「幅」を。』
ーーでは今後、現在のゲームの状況の課題点ですとか、こうして行きたいといった思いというのは、いかがでしょうか。
亀井:
現在のゲーム内では、超ウィザード級のクリア、ユニットのバグマックスが最終目標になっていますが、そこに到達しているユーザーの方も増えてきています。
長く遊んでくださっている方にとっては、目標がなくなってしまって、遊び、ゲームとしての幅に欠けているのが現状の課題点ですね。
ーー何か、本当にコアなユーザーに楽しんでもらえるコンテンツを作っていったりですとか、幅広い遊び方を何か提案していきたいというところですか?
亀井:
そうですね。コアなユーザーさん向けにやり込めるところも作りつつ、これから始めるユーザーさん向けにやり易さも求めつつ。
初心者から上級者まで多くのユーザーの方が、それぞれの目標は持ちつつ、同じフィールドで遊べる様にチューニングした遊びを生み出していきたいなと思っています。
ーー今後アップデートの予定していることは?
亀井:
今ってコミュニケーションが少し薄いかなと思っていまして。
ほかのユーザーさんとコミュニケーションを取るとか協力とか、巻き込んだりとかってやりたいなと。
「みんなで遊んで楽しい」っていうものを軸に、新しい遊びや要素っていうのを検討していきたいと思っています。
ーーもしかしたらそれも、早いうちに実装される可能性も?
亀井:
近いうちにその辺りをできたらなと思って今、バリバリ開発を進めております。
期待してお待ちいただければ幸いです。
ーーわかりました。では最後に、ユーザーに向けて一言、お願いします。
亀井:
クラッシュフィーバーは7月で2周年というところで、本当にユーザーの皆様に支えられてここまで来ることができたことを、非常に感謝しています。
ただ、ここを通過点とし、「クラッシュフィーバー、すごく新しくなったな」と思ってもらえる様な、新しい遊びや機能を3周年に向けてどんどん入れていこうと考えています!
今はやめちゃったユーザーさんも、今遊んでくださっているユーザーさんも、今後どう変わっていくんだろうというのを楽しみに見守っていただければと思います。
久保:
本当に皆様のおかげで、ここまで長く続くことができています。本当にありがとうございます。
2周年記念、いろいろあります。皆さんの期待を裏切らないように誠意をもって努力していきます!
ーー楽しいお話、ありがとうございました。
『クラッシュフィーバー(クラフィ)』は、電子上の「仮想世界」で4キャラを率いて戦うパズルRPG。
画面下半分はパズルになっていて宝石状のパネルがいっぱい。
ポンとタップするだけで繋がっている同色分が全てが消える。これを1ターンに3回繰り返し、消した合計でダメージを算出。
4人での協力マルチなど基本システムはパズドラやモンストと似た印象だが、消した時の爽快感が尋常じゃない!
厳しいスマホアプリ界で後追いにもかかわらず大成功を収めている本作。同系統において頭一つ抜けた高い完成度、出来の良さに感動した!