あらゆる世代のプレイヤーが楽しめるネタが満載!まさに時間を超えて数多のプレイヤー達と繋がるRPG【セブンス・リバースインタビュー#1】

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執筆者:編集部

『ファイナルファンタジーⅪ』や『聖剣伝説2』の田中弘道氏をプロデューサーに、コンシューマーRPGやオンラインRPGで多くのゲームユーザーを魅了してきたクリエイター達を迎えて開発され、『パズル&ドラゴンズ』のガンホー・オンライン・エンターテイメントより配信されているスマホRPG『セブンス・リバース』。

本作のシナリオを担当されている井上 信行氏と、イベント演出のプランニングとディレクションを行っている細野 淳一氏の2名に、『セブンス・リバース』の世界に登場する魅力的なキャラクター達と、まだ謎が多い世界設定や用語について、開発秘話やココでしか読めないウラ話も交えて、たっぷりお聞きした。

今週から連載で公開してゆくので楽しみにしてほしい。

▲井上 信行氏(写真左)と細野 淳一氏(写真右)

ゲーム史に残る名作を手掛けてきた井上信行、細野淳一という強力タッグが組まれた瞬間

――まず、2人それぞれ携わってきた作品含め、自己紹介の方を簡単にご紹介お願いします。

井上氏:
スクウェアという会社で『半熟英雄』(はんじゅくヒーロー)とか、『ライブ・ア・ライブ』とか、あとは『聖剣伝説 LEGEND OF MANA』といったRPGに携わってきました。

当時あまりシナリオは書いてはいなかったんですけど、99年にスクウェアの仲間たちとブラウニーブラウンという会社をつくって、そこでディレクターとシナリオライターをやっていました。

シナリオをちゃんと書くようになったのはそこからですね。で、今回の作品もシナリオを担当しています。

▲井上氏

――ゲーム会社に入られたというのは、ずっと小さい頃からゲームが好きでプレイされていたのですか?

細野氏:
そうですね。もともと違う業界にいたんですけど、知り合いの人に誘っていただいて、ゲームはゲームでずっと好きだったのでやってみようかなという感じです。

――プロデューサーの田中弘道さんや井上さんと仕事することになって、どんなことを考えましたか?

細野氏:
田中はやっぱり有名な方なので、ガンホーに入るときに田中が出てきて、超びっくりしました(笑)。

「あれ?」とか思って。

――なぜここに?みたいな。

細野氏:
井上さんの手がけた『MOTHER3』が本当にもう大好きで、ブラウニーブラウンのホームページを見て、楽しそうな会社だなと思っていたぐらい(笑)。

だから「シナリオは『MOTHER3』の井上さんだよ」と言われたときに、ああ!これは面白そうなゲームになるなと。普通に楽しかったですね。


▲細野氏

ブラウニーズに田中弘道さんが企画を持ち込まれたのがきっかけ

――井上さんが作品に関わることとなった経緯みたいなのは、どういったところですか?

井上氏:
ブラウニーブラウンがさらにブラウニーズという会社に進化しまして、その会社に田中弘道さんが、こういうことをやらないかと企画を持ってきたんですけれども。

そのときに、ブラウニーブラウンの頃からのつながりでブラウニーズにもお邪魔させてもらっていたので、一緒に参加することになりました。

――井上テイストと言われている「かなり重たい話のはずなのに、ものすごいはっちゃけている独特なシナリオ」について、どう感じていらっしゃいますか?

井上氏:
割と普通に書いていると、どんどん重くなっちゃうんですよ。重くなっちゃうと、ついてきてもらえない人がいたりとか。

でも笑いもあるからちょっと読んでね、みたいな感じで笑いを乗っけていくみたいな。

お話が辛くて進められなくなるのは、こっちもちょっと意図していませんので(笑)。

――セブンス・リバースの開発現場について、どのような感想をお持ちになっていますか?

井上氏:
1年前ぐらいまではガンホーさんの方にお邪魔して、そこで作業させてもらっていました。

シナリオテキストのやりとりが多くなってからは、家で仕事をしつつチャットで質問を投げたりといったやりとりをさせてもらっています。

――セブンス・リバースの作品自体についてはいかがでしょうか?

井上氏:
もう純粋に本当、プレイヤーとして楽しんでいるというか、たとえばバージョンアップでダークナイトが実装されたら、一気に育てたりとかしています(笑)。

最初、プロジェクトが始まった頃は、ブラウニーズという会社の方で中心になってやっていたので、細かい仕様のこともあれこれ一緒になって考えていました。

それからガンホーさんの方に移ってからはシナリオに専念するようになりまして(笑)。ゲームの方は楽しませていただいています。

――ユーザーとしてですね(笑)

一緒に働かれているということで、「ライブラリー化」されお互い作業のスピードも上がってきた

――演出をされている細野さんへの思いがありましたら。

細野氏:
演出、僕は全部やっているわけじゃないです、基本的に共同でやっているというか。

メインは井上さんの方で指示していただいて、僕はそれを実装するような役割分担になっています。
演出しながらスクリプター(※)も兼ねるという感じです。

(※編集部注:スクリプト言語を用いてキャラクターの演技や動きをつけてゆく、ゲーム開発で欠かせない職種の一つ。)

井上氏:
結構な量の注文をしてしまうので、終わるのかな?という不安は抱えていましたけど、これまでは不思議とちゃんとできていますよねという感じです(笑)。

演出に悩んでしまって間に合わないんじゃないかなと思ったりとかはしていたんですけども、もうシナリオを上げると、早いときは次の日に実装が上がってきたりするので。

――どうやってそのスピードを出しているのですか?

細野氏:
やっぱり、ずっとやっているので、コツがわかってくるというか(笑)。

これはあそこのあれをコピペして持ってくればいいんだとか、そういうテクニックを。

――きっとコピペだけじゃないですよね。準備されていたことがあるのでは?

細野氏:
そうですね。やっぱり今までやってきたことを蓄積していくと、だんだん作業スピードが上がってくるのかなと思います。

井上氏:
ライブラリー化されているんですよね。

細野氏:
かっこよく言うと、そうですね(笑)。

――井上さんのお仕事のやり方を学んでというか学習して、そこに合わせていくにはこうだなという意味でのライブラリーなんですか? それともシンプルにゲームづくりをずっとされてきたというところですか?

細野氏:
どちらもです。井上さんならここ突っ込んでくるだろうなというところは、あらかじめ準備しておいたりとか。

――井上さん、田中さんと仕事をする上での苦労みたいなものがありますか?(笑)。

細野氏:
田中は現場の意見をすごく尊重してくれるので、困ったりしたことはないです。

井上さんもゲーム業界が長い方なので、これはできて、これはできないというのは多分わかっていらっしゃると思うんですけど・・・、あえて、これできないだろうというようなことをたまにシナリオに書いてくれたりして(笑)。

井上氏:
今回はこれとこれをやってくださいみたいなプロットが来て、その時点で、これ実装無理だよな?というのが指定されていることがあって(笑)。

「追いかけ回る」というのがあって、「それは無理だけど、まあいいか」みたいに書いて渡したりとか。

細野氏:
井上さんに書いていただいたシナリオをどういうふうに再現しようかなと考えるところが大変ですかね、真面目に言うと(笑)。

「セブンス・リバース」をプレイする人にはとにかくストーリーを楽しんでほしい

――「セブンス・リバース」のプレイヤーに伝えたいことはありますか?

井上氏:
この世界はどうやってできたとか、どういう勢力が何やっているとか。あまりゲームの中で世界観ってそんなに書いていないんです。

ゲームの中で書いているのって、誰かと誰かの人間関係だったり、その人間関係が変化していく様子だったりとかなので、そこを楽しんでもらえればと思います。

「じゃ、実際、今の世界どんな感じになっているんだよ?」みたいなことを思う人は、マリウスのおまけコーナー(※)があるので、そこを読んでいただければ裏設定もわかるかなと。

(※編集部注:期間限定のトレジャーハントのダンジョンで見ることが出来るイベント。本編からちょっと離れて、世界観やキャラクターの詳しい設定やイベントムービーを楽しめるコーナー」。見る内容はプレイヤーが選択肢で選ぶことが出来る。)

基本的にはそういう裏設定とか、世界が今どうなっているのかとか、そういうことはあまり考えなくても楽しめるようにとは思って書いていますので、楽しんでいただけると嬉しいです。

――細野さんとしては、今あった演出の無茶振りみたいなことや、苦労の末に完成したぞという見てもらいたいシーンなどありますか?

細野氏:
運営的なイベントをやるときにも、ドラマシーンがついていることもあります。

そこはお話だけじゃなくて、「このイベントはこういうふうにやるとこういうものがもらえるんだよ」とか、井上さんの方でストーリーに絡めながらうまいことゲームの説明を入れてもらっているんで、ぜひスキップせずにちゃんと読んでほしいなと(笑)。

ストーリーを見ることで、よりゲームの方が楽しめるようになるんじゃないかなと思います。

井上氏:
ルチルとテルルの説明とか、ボケを選ぶとここの説明が読めない、みたいなのがありますからね(笑)。

あらゆる世代のプレイヤーがクスッとできるネタも盛り込んでいます

――ユーザーに伝えたいことがあればお願いします。

細野氏:
何ですかね(笑)。
若い人にもおじさんにもやってほしいなと。おじさんにはおじさんが楽しめるネタがあったり、若い人には若い人の楽しめるネタが散りばめられていると思います。

井上氏:
剣豪装備の回のトレハンのイベントなんかはおじさんにしかわからないネタのオンパレードという。

古い時代劇ネタを仕込んでいます。

ちょっとづつ文言は変えているので、わかりにくいとは思いますけど、時代劇に詳しい人は数えてみてください。

細野氏:
いや、おじいさんぐらいでしょうか。
俺はほとんどわからなかったです。

井上氏:
40代・50代の皆さん、ちょっとお楽しみに(笑)。

一応娘に、「こういう作品あるの知ってる?」って、ネタ元の振って聞いてみたんだけど、「知らない」「知らない」「知らない」って。ああ、全部やっぱり知らないよな、みたいな。

――そんなに攻めたネタをいれたんですね。それはいたずら心でやってしまったんですか?

井上氏:
ついやってしまいました(笑)

豪華クリエイター陣が生み出す。壮大な物語と魅力的なキャラクター達の大冒険。スマホ用オンラインRPG「セブンス・リバース」

『セブンス・リバース』は、広大な世界のとある村の村長となって、村を発展させながら世界の行く末を左右する壮大な物語を体験するオンラインRPG。

プレイヤーの操作する主人公に他のプレイヤーが育てたキャラクターの3人を加えてパーティを組み、様々なボスモンスターが待つダンジョンに挑む。

基本は自動進行で、防御コマンドと、溜まったAPを消費するスキルで介入するセミオート式。スキル発動も自動化される全オートもある。
スキルチェインというコンボシステムがあり、繋ぐためにスキルを発動するタイミングの他、クールタイム・AP消費などのバランスも考える必要がある。

スキルや装備をカスタマイズ、複数のジョブを鍛えてアビリティを取得したり、自分の村を発展させたりと、スマホRPGらしいやり込み要素が充実。

『聖剣伝説2』や『FFⅪ』などを手掛けた田中弘道プロデューサーをはじめ、ディレクターに廣瀬髙志氏(『ラグナロクオンライン』)、ミュージックに光田康典氏(『クロノ・トリガー』)、コンセプトアートに津田幸治氏(『聖剣伝説3』)など豪華クリエイターが参加した大作RPGとなっているぞ。

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