「ポップ」という言葉では到底形容できないセンスをもつタイトル画面、目を閉じたらインドにいると錯覚するかのようなBGM、無敵アイテムを使っていても牛にぶつかると即ゲームオーバーというストイックなゲームシステム。
すべてがすべて新感覚のレースゲーム「マサラドライブ」。
そんなパンチの効いたゲームを制作しているのは、数多くのアプリをリリースしているハッピーミール株式会社だった。
今回、どのようにしてこの「マサラドライブ」が生まれたのか代表取締役の関 純治氏にお話を伺ってみた。
▲タイトル画面からして強烈。
▲関 純治氏
目次
元々はコンシューマー出身の関氏。企画からデザインもこなしている。
――ハッピーミール株式会社はどのような事業を行っているのでしょうか?
関氏:
メイン事業はアプリの作成で、すべて自社で作り、リリースすることをメインにしています。
――「ハッピーミール株式会社」のハッピーミールという由来をお聞きしてもよろしいでしょうか。
関氏:
前に取引があったフィンランドのSumeaという会社がアメリカの企業に買収された時デジタルチョコレートというゲームなのに食べ物の名前をつけていまして。
それをいいな、と思っていました。
あと、単純にハッピーがついてると楽しそうな感じがあるので。
お子様ランチのように、おまけがついていそうな楽しそうな感じになるなと。
――ちょっと似ていると思っていました!前職はどのようなことをされていたのでしょうか?
関氏:
20年以上前からずっとゲーム開発をやってます。
最初はアーケードゲーム系の会社で業界に入りコンシューマーゲーム系でグラフィッカーをやってました。
――ずっとゲームに携わっているのですね。最近はゲームされたりしますか。
関氏:
最近、据え置き機はあまりプレイできていません……。
ニンテンドー3DSとか携帯機ではたまに遊びます。
スマホ系のゲームは自社のゲームのデバッグばかりですね(笑)
バランスの調整とか、バグ探しなど大体、電車の移動時間はデバッグに費やすので、
他のゲームをプレイできていないです。ニンテンドースイッチは購入しました。
――コンシューマーの最新機器はしっかりチェックされているんですね。
ガラケーのゲームが死んだ。そのときからスマホのゲームをメインでリリース。
――普段作りたい、作ってみたいと思っているゲームはありますか。
関氏:
皆でプレイできるゲームはいいですね。みんなで楽しめるゲームです。
――拝見しましたが、たしかに一味楽しい要素があるゲームが多いです。たくさんのアプリをリリースされていると思いますが、全部で何タイトルあるのでしょうか?
関氏:会社でリリースしているのはマイナーチェンジも含め50タイトルぐらいはあると思います。
――『ホットハムタワー』ですとか、『バトルシティ電撃作戦 オフライン』プレイしました。『バトルシティ』がすごく懐かしくて。
関氏:
ファミコン時代を懐かしんで、プレイしてくださる方は結構いますね。
スマホが出てきた頃はまず、ガラケーで出していたタイトルを移植することから始めました。
――もともとガラケーなんですね。ガラケーからスマホでアプリを作り始めたのはどのくらいでしょうか?
関氏:
スマホはちょうど、この会社ができた2010年頃です。
――確かに時期的にもそうですよね。この年からスマホでのゲームが賑やかになった気がします。
関氏:
その辺りはガラケーのアプリが死んだ年だと思っています(笑)
――死んだ(笑)。確かにそうかもしれません。
関氏:
その頃あたりでキャリアのマーケットでのアプリ配信ビジネスがたちゆかなくなってしまったんじゃないかなと。
2010~11年ぐらいですよね、iPhoneとかが浸透してきて。
――そうだったと思います。私もAndroidに替えたなというのを覚えていますね。
制作期間はなんと4年!すきま時間にコツコツと作業してきた「マサラドライブ」
――『マサラドライブ』はいつ頃から作り出そうと考えていたのでしょうか?
関氏:
作りだそうと思ったきっかけをあんまり覚えていなくて……。
実は、制作に4年ぐらいかかっているんですよ。着手は2013年です。
かといって、ずっとつくっていたわけじゃなくて、手空きの時にコンセプト固めと試作をはじめました。
――4年!すきま時間に作業されていたのでしょうか。
関氏:
ただ、着手したものの、思い入れが大きくやりたいことが多過ぎて、手すきではつくりきれないのと中途半端にしたくなかったので一回開発を止めて、しっかり時間取れる時にやろうと思っていたら2、3年たっちゃいました。
――そういう時間を重ねていって4年。
関氏:
はい、2、3年ずっと放置してました。
今年の春に重い腰を上げて約1か月集中して作業して完成させましたので製作期間は4年ですね(笑)。
――スマホ業界、本当にここ数年で伸びてきて、性能も上がって、それに合わせて仕様を変更されたりしましたか?
関氏:
それはないですね。ただ、納得いかない感じで出すのも嫌だなというだけでやりたいことだけやる感じで。
――では今回思い切って注力して、リリースに至ったということでしょうか。
関氏:
そうなります。
企画的にけっこう自信と思い入れがあったんでずっと気にはかけてました。
時々、「マサラドライブ」のタイトル曲を作ってくださった人にたまに「どうなっているんですかね?」と聞かれるのかなり罪悪感もあったりで(苦笑)
――それは辛い!曲は大体どのぐらいにできていたのでしょうか?
関氏:
曲は半分ぐらい2013年の企画の頃に出来ていましたのでだいぶお待たせしてしまいましたね(笑)