2012年にリリースした株式会社アクワイア発のパネルアクションRPG『ロード・トゥ・ドラゴン』。
パネルをタッチするという簡単操作で、道をつなぎモンスターとバトルするという片手で遊べるRPGだ。当時カードを扱ったゲームが主流だった中、動的な動きを見せるスマホゲームは非常に斬新であった。
そんな『ロード・トゥ・ドラゴン』は2017年4月24日(月)をもってサービス終了を告げる。
初期からロードラのディレクタを務めてきた宮内 継介氏と、広報宣伝を室に務める大野 哲史氏にこれまでのお話を伺ってみた。
▲ディレクターの宮内氏、アクワイアロビーにて。
本インタビューは全3回に分けてお届けする。開発当初の悩みや、参加率が100%だったオフラインイベントについて伺ってみたのが第2回目。
第3回は斬新なストーリー展開や、最後の大型アップデートの内容についてお聞きしてみた。
本インタビューの様子はこちらから:
[catlist tags=”ロードラインタビュー”]
目次
2周年記念としてストーリーに変動が。17年後のストーリーが始まるという演出
――旧主人公の4人、新主人公の4人はどういった意図、バランスで設定したのでしょうか?
宮内氏:
まず2周年の際に記念として、一旦世界を閉じるという演出を行いました。
そこから「選ばれし者」であるプレイヤー自身が17年後に目覚めるというお話が展開し、メインクエスト自体も内容を刷新しました。
そこで新たなストーリーを紡ぐ役として登場したのが、グレンたち4人の新主人公です
根本のゲームバランス自体は変わっていないので、旧主人公たちの性能を踏襲しつつ、新たなスキルを持たせるなどしました。
設定としては、旧主人公たちと絡みつつ、彼らの物語が始まり、その上で17年経ったで世界がどのように変化しているのかというところも垣間見れるようにしています。
――このようなストーリー展開はスマホゲームとして珍しいと思いますが、ユーザー反応はいかがでしたか?
宮内氏:
演出も含め、非常に評価していただけたかと思っています。
アップデートしてストーリー追加しました、というのは簡単なんですが、それだと機能的にしかみえないので、「ユーザーの皆さん自身が体験する物語」をコンセプトに、一旦閉じて新たな世界を開くという大きな流れを組み入れました。
――アップデートでストーリーにも自然と力がはいる、斬新な試みだと思います。
はじめてのスマホタイトルなので、取り敢えず色々チャレンジしてみた
宮内氏:
弊社で運営するスマホタイトルとしては、ロードラが初、だったので何をやっても失敗ではなく、また正解でもないという思いがありました。
演出や全体的な展開をプロデューサーの横山さんにも話して「盛り上がる、面白そう」という意見をもらったものに対し、まずは工数度外視で色々な意見を出し合いました。
その後で、各セクションのリーダーやメンバーにも話してみて、もしそこで反応が薄ければユーザーの皆様もきっと驚きはしないだろう、とそういった判断をしていましたね。
――身近な方に聞いてみるのも良いですね。他に反響のあったイベントはどのようなものがありましたか?
宮内氏:
一番反響があったのは先程お話した2周年イベントですね。
あとは「グルトからの依頼」というイベントクエストがありまして、それがはじめてストーリーを全面に押し出したイベントだったという事もあり、非常に反応がありました。
――嬉しかったユーザー反応はありますか?
宮内氏:
SNS上などでは、あまりネガティブな反応が無く、好意的なご意見や、自分たちが行った施策をサプライズとして受け取っていただくご意見が多く、とても嬉しかったです。
マルチエンディングやストーリー分岐も視野に
――ボツになった仕様や裏話などありますでしょうか?
宮内氏:
2周年のアップデート時の話なのですが、世界が閉じたあと、新しくストーリーを強化していくという流れの時にメインストーリーが分岐するという仕様も考えていました。
プレイヤーそれぞれの道があるという、ストーリーに特化したゲームにしても良いかなと。
ただ、そこまでストーリーに寄せる必要はないのでは?_という意見もありまして。
――それで流れてしまったと。
宮内氏:
ルートをいくつか用意するのは良いのですが、結局はどこかに行き着いて終わってしまうかな……と。
なのでルートはひとつだけど解釈の仕方はプレイヤーそれぞれにあるというものにしました。
楽しんでくださったユーザーの手元に残る素敵なアップデート
――今後実装する図鑑について教えてください。
宮内氏:
ユーザーの皆様それぞれが、それぞれ大切なユニットに愛着を持っていただいてくれています。
サービスが終了したあとでも、そんなユニットたちをいつまでも手元に持っておけるようにて、実装を決定しました。
運営型のゲームはサービス終了してしますと、今後絶対に遊べなくなってしまうので、皆様の手に何か残してあげたいと思いました。
――その残り方でしたら、愛着持っているプレイヤーは嬉しいですし、二次創作の参考にしたい方も嬉しいですね。
宮内氏:
いつかふと思い出して、立ち上げて貰えると嬉しいですね。
――ユーザーに向けて一言お願いします。
宮内氏:
4年4ヶ月に渡るご声援、本当にありがとうござました。
またいつか、ロードラという道を繋いでいきたいと思っていますので、
その時はどうぞよろしくお 願いします。
本インタビューの様子はこちらから:
[catlist tags=”ロードラインタビュー”]