6waves社が運営する「三国天武」といえば、コアなスマホゲーマーならば一度は目にしたことのあるタイトルではないだろうか。
2017年3月時点のGoogle Playのレビュースコアは4.5点、2年ほど前にリリースされた作品でありながら、今のなおトップセールスランキングの常連という、多くのユーザの支持を集めるスマッシュヒット作だ。
そんな「三国天武」の6waves社が、2017年に入り、立て続けに新作をリリースしている。そのうちの1つが「ソラヒメ ~ACE VIRGIN~」(以下、ソラヒメ)だ。
今回、6waves社で「ソラヒメ」運営ディレクターを務める細井貴之氏にお話を伺う機会を得たので、ちょっと気になるアレコレを色々伺った様子をお届けしたい。
本インタビューは全4回に分けてお届けする。2回目となる本稿では、ソラヒメならではのこだわりの数々に迫ってみたいと思う。
本インタビューの様子はこちらから:
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目次
「萌え」と「戦闘機」の要素で、中国で好評を博す
――中国で先行してサービスインしてると思いますが、日本でのヒットの勝算はどのくらいだったのでしょうか?
細井氏:
むしろ、積極的なヒットを狙って、イラストの種類や声優陣の豪華さに力を入れましたね。
――リリース時の反響はどうでしたか?中国と日本で違いがあれば教えてください。
細井氏:
中国では、「萌え」と「戦闘機」の要素が組み合わさった相乗効果で、好評を博したという印象です。
日本では、某他社製のゲームや、シミュレーション好きな方に楽しんでいただいているなぁという印象です。
リリース後の参加声優さんの援護射撃やファンアートが嬉しい
――日本版をリリースして約3ヶ月、正直なところ、手応えはいかがですか?
細井氏:
国内外で多くの方に手を取っていただいており、興味関心の度合いは期待していたとおりです。
特に、有名声優をはじめとする多くの方に支援をいただけていて、ファンアートも増えているところが嬉しいです。
日本の運営は日本が担当。リリース直後のダウンがキツかった
――日本での運営は、日本の支部が担当していらっしゃいますよね?
細井氏:
はい。わたしをはじめとした、6wavesの日本人スタッフが運営しています。
――運営していて、一番きつかった出来事はなんでしょうか?
細井氏:
リリース直後の1月23日から25日にかけた、急激なユーザの増加と国内外のアクセスの集中でダウンした出来事です。
ソラヒメの開発・育成が一番の魅力
――「ソラヒメ」のどんなところが魅力的だと感じていますか?
細井氏:
試行錯誤しながら、お気に入りのソラヒメを開発したり、育成したりできるところです。
――他社のゲームでお気に入りであったり、参考にされたゲームタイトルはありますか?
細井氏:
これといって名前はあげませんが、各社のゲームは分析の対象です。
いいところは自社のゲームの参考にさせていただいて、ユーザの皆さんに楽しんでいただければと考えています。
――ずばり「艦これ」についてはどうお考えですか?
細井氏:
尊敬する先達、というか、新たな仕組みと仕掛けを創造した偉大なタイトルだと考えています。
イラストは中国のイラストレータの手によるものがほとんど
――きわどくも魅力的なイラストが多いですよね。絵師さんは、皆さん中国の方なんでしょうか?
細井氏:
はい、現在のところほぼ中国のイラストレータの方です。
ほんの一部、日本のイラストレータの方もいらっしゃいます。
――損傷の表現などはかなり際どいと思います。審査時には問題にならなかったのでしょうか?
細井氏:
現時点で、お叱りは受けておりません!(笑)
凝った演出の数々にはこだわりが詰まっている
――ちまちまと動く、デフォルメキャラのアニメーションが可愛いです。どのようなこだわりがあるのでしょうか?
細井氏:
魅力溢れるソラヒメたちの立ち絵を、できる限り再現しようとしています。
ソラヒメの戦闘は当たり前ですが、空中で行われていますので、彼女たちの動きが気流などに影響される表現などを大事にしています。
――交互のカットインなどは「艦これ」の影響がありますか?
細井氏:
戦闘中に、司令官さまにお好きなソラヒメの姿をたっぷり見せるため、交互カットインにしています。
魅力的な敵の立ち絵もそのために入れています。
――地味だ!という声はありましたか?
細井氏:
無いことはありませんね。シミュレーションゲームによくある評価かなとは思います。
これからは「ソラヒメ」なりの派手さを表現していきたいです。
声優のキャスティングやボイスにも相当なこだわりが
――声優さんのキャスティングは豪華ですが、やはりこだわりましたか?
細井氏:
はい。「ソラヒメ」のいい設定を活かせるようこだわり抜きました。
――特にタッチボイスなど、1キャラあたりの種類がかなり豊富ですね。
細井氏:
せっかくボイスを入れるなら、とことんこだわって入れたいと考えて、1キャラ20種類以上収録しているんです。
――その上で、多数の声優さんの起用ですから、契約等々で大変だったのではないですか?
細井氏:
ええ。。交渉や調整は、かなり大変でした。
ソラヒメそれぞれのとがったキャラ設定にもこだわっている
――獣人や野球好きなど、ところどころとがったキャラ設定がありますが、背景を教えていただけますか?
細井氏:
擬人化する元となった戦闘機の背景や特徴が影響しているケースもありますし、それだけではなく、かわいい女の子のキャラクターを描いているわけなので、個性をつけていきたいと考えました。
ゲームのメインは「戦闘機」ではなくて、生き生きとした「ソラヒメ」なので、キャラクターの設定にもこだわりました。
戦闘機の解説は史実が元
――戦闘機の解説は、史実に忠実なんでしょうか?それともオリジナルも含まれていますか?
細井氏:
戦闘機の解説は全て史実が元となっております。
――運営チームで話題になることの多いソラヒメ、もしくは細井さんお気に入りのソラヒメはありますか?
細井氏:
個人的には、キ44二式戦闘機 鍾馗(しょうき) です。
あの声とキャラ絵が良いですね。「和」な装い、大事です。(笑)
細井さんお気に入りのキャラクター「鍾馗」
【キャラクター情報公開】キ44二式戦闘機 鍾馗 CV楠田亜衣奈
キ44二式戦闘機「鍾馗(ショウキ)」です。高い加速性能や急降下性能、防弾性によって一撃離脱戦法を得意とし、迎撃戦闘機として役立てていただきました。#ソラヒメ #6waves #楠田亜衣奈 pic.twitter.com/USx5bQXwgU— 【公式】ソラヒメ (@sorahime_Ace) 2016年12月2日
次回予告:おま国問題?ソラヒメのドロップ率は日本版のほうが低いという誤解
さて、次回はまことしやかに語られる中国版と日本版の違いなどについて、突っ込んだお話を伺っていく。こうご期待!
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