韓国のスマホゲーム市場で、ひときわ人気の高いジャンルがアクションRPG。
そんなアクションRPGにこだわりのある韓国のプレイヤーに絶大な人気を誇る「HIT」は、Unreal Engine4で開発され、世界トップレベルの美しいグラフィックを誇る大作だ。
開発は「リネージュ2」や「TERA」といった大作MMORPGを手がけたメンバーの手によるもの、ということからもそのレベルの高さがうかがい知れる。
今回、開発を手がけたNAT GAMESと日本のパブリッシャーであるNEXONの各メンバーにお話を伺うことができたので、その様子をお届けしたい。
本インタビューの様子は3回に分けて、ご紹介していく。2回目となる本稿では、日本リリース時のお話を伺った。
HITインタビューリンク:
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目次
グループテストを経てリリースしたが、カルチャライズが必要だった。
ーー日本でリリースするようになったのはいつでしょうか?
パク氏:
日本へのリリースは、NEXONと契約した際に、グローバル契約の範囲に含まれるものとして決まっていました。
リリースの時期が決まったのは、2016の春頃ですね。
その際に、韓国版のアプリで「フォーカスグループテスト」を行って、日本のユーザーの反応を見てみたんです。
その時のフィードバックでは、クオリティが高いことは評価してもらえていたのですが、細かい点で日本ユーザーに受け入れられるか自信が持てる状態ではありませんでした。
その後、カルチャライズを経て、2016年の12月8日にリリースしました。
成功のロールモデルがないことが悩みのタネ
ーー日本でリリースする際に一番苦労したポイントはありますか?
ホン氏:
日本では、今まで似たようなカテゴリのゲームでの成功事例がなかったので、参考に出来るロールモデルがないという点でしょうか。
カテゴリ、というのは強いていえば、コロプラさんの「ドラゴンプロジェクト」に似ているかなという感じです。
韓国で人気の高かったアクションRPGが、日本でリリースされた際は韓国ほど反応が良くなかったという例もあり、悩みました。
日本展開の際、シナリオ、イラスト、ボイスを作り直した
ーーネクソンさん側では苦労したポイントはありますか?
キム氏:
実際にプレイをしてもらった際のフィードバックの内容としては「クオリティは高いけど、日本のゲームじゃないよね。」という反応でした。
例えば、韓国版では、ゲームが始まるといきなり戦闘から始まるのですが、そもそもなんで戦っているのか?というコンテクストが分かるシナリオが入っていなかったんです。
そういった点が受け入れられづらいと考えて、日本版では、ストーリーを一から全て作り直して、イラストもボイスも作り直しました。
ただ、やはり日本で似たモデルがなかったことや、どこまでクオリティを突き詰めれば良いのかといった目標のラインが分からなかったので悩みましたね。
ーーそうだったんですね。しかしながら、その苦労の結果というか、今のところかなり高評価のゲームとなりましたが、なぜヒットしたと思いますか?
キム氏:
やっぱり、さまざまな要素について、個別のクオリティが高いことは否定できないと思います。またゲームとしても面白いものに仕上がっていると思います。
また、シナリオや3Dのグラフィックやムービーについても作り直した部分が、日本のユーザーの皆さんに受け入れられたのかなとも思いますね。
このクオリティのゲームを動かしている割には、そこまで端末を選ばない
ーー確かにグラフィックはすごい印象です。端末で動作するのか?といった苦労もあったのではないでしょうか。
パク氏:
Androidは種類が多いので、端末ごとに不具合があったりしました。
また、日本で発売しているスマホ端末は韓国にないことが多かったので、NEXONさんに協力をいただいて、日本の端末を手に入れ、10台以上のスマホからテスト確認を行いました。
キム氏:
ちなみに、グラフィックは高いですが、そこまで機種は選ばないようになっているんですよ。
ーーダウンロード時の解説漫画は日本だけでしょうか?
キム氏:
今、実装されている漫画は、グローバル版で共通のものです。NEXON KOREAで描かれたものですね。
新キャラクターのレナが実装されたらオリジナルの漫画も実装する予定です。
日本のユーザは、キキを使っている人が半分を占める!
ーーユーザの皆さんが最初に選ぶキャラクターで、人気なのは誰でしょうか?
ホン氏:
韓国では、最近配信されたキャラクターのレナを選ぶ人が40%ほどで、残りのキャラクターは均等です。レナが一番人気ですね。
日本では、まだレナが実装されていないので、同じ女性キャラのキキが半分以上という人気です。
もちろん韓国版やグローバル版でもキキは人気です。でも日本での人気は特に高いかもしれません。
日本版でレナが実装されたら、人気キャラの順番も変わるかもしれませんね。
ーーメインメニューでキャラクターが触ると反応するのが良いですね。
ホン氏:
韓国版でも実装されていますが、人気ですね。(笑)
キム氏:
元々韓国ではアバターセットを作っていて、専用モーションなどもありました。
日本ではコンプガチャ問題があって、法的にクリアしなければいけないハードルもあり、現在のところ韓国と同じようには実装できていません。
韓国でもガチャはありますが、パッケージで売る方が確実に手に入るので人気です。
次回予告:ゲームの仕様など
2回目となる本稿では、日本リリース時のお話を伺った。3回目となる次回は、技術的な苦労にくわえて、新キャラのレナについてお話を伺っていく!
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最高峰グラフィックで滑らかに動くキャラは圧巻!全ての一撃が気持ち良い大作アクションRPG
「HIT ~Heroes of Incredible Tales~」は、現状のスマホゲームの最高峰グラフィックとも言われるスタイリッシュコンボアクションRPG。
全世界累計1,300万DL以上の超大作が遂に日本上陸!
アクション性が高く、空中コンボや追撃、防御、反撃、回避運動など格闘ゲーム並みの動作が簡単に出せる。
グラフィックは最高峰を謳うだけあり、緻密な3Dモデルが滑らかに動いてくれる。
また、日本向けの声優も実装されていて、田村ゆかりさんや杉田智和さんなど豪華なメンバーとなっている。
しかも、メインストーリーがフルボイスという感涙もののおまけつき!