日本国内でリリースされたスマホ向けガンシューティングゲームの中で、異例な人気を誇っている「HIDE AND FIRE(ハイドアンドファイア)」。
モバイル端末のアプリで、ガンシューティングというコアなジャンルの中ここまでダウンロードされたゲームは他にないだろう。
海外で開発されたゲームを株式会社ネクソンがローカライズ、カルチャライズを担当し日本に向けてリリースした本タイトル。
今回鈴木氏と須貝氏に、開発から日本でリリースされるまでの流れを聞いた。
中国版のタイトルは「全民突撃」。当初は「突撃しちゃうのか・・・。」と引き気味だったお二人も、実際にプレイしてみてその作りの確かさ、おもしろさはすぐにわかったという。
と、ここまでが第1回のお話。
第2回目は日本市場でしかないストーリー性の追加と、日本プレイヤーの成長速度故の悩みをお聞きした。
目次
ゲーム性は申し分なし!ビッグタイトル同様遊べる作品だった
――海外版のオリジナルゲームをプレイされたときはいかがだったでしょうか?
須貝氏:
実際にプレイしてみたら、こちらの想像以上に楽しく遊べるガンシューティングでした。
でもFPSやTPSというジャンルは、日本ではまだまだコアなジャンルになるので、まずそれを如何に一般層に広げられるかということを鈴木と打ち合わせしました。
――ちなみにお二人はFPSやTPSといったガンシューティングゲームはお好きですか?
鈴木氏:
自分は大学生の頃に、CoDやキルゾーンといったタイトルはプレイしていました。
中学生の頃はよくゲームセンターにも行っていたのでタイムクライシスなどプレイしていましたね。
須貝氏:
私はネクソンにいる立場ですが、PCのFPSがとにかく苦手で。
ジャンル自体は好きなんですけど、マウスの操作が苦手なので一方的に殺されるだけになってしまい、楽しめないんです。
昔PS3で「MAG」というタイトルがあったのですが、、256対256の大規模戦闘が楽しめる内容だったんですね。
まだプラットフォームがPS3ということで、みんなが同じコントローラという条件だったので、一時期すごくハマっていました。
前の会社の同僚と夜な夜なボイチャしながら小隊を組んで遊んでいました。
最近はすっかりハイドアンドファイア中心です。
組織だけしか設定が決まっていなかった?ストーリーは日本版オリジナル
――「ハイドアンドファイア」のストーリーや設定は日本と海外で違うのでしょうか?
須貝氏:
実は結構違います。
元々の海外版では、2026年にコブラというテロ組織と、ファルコンという組織が戦っているという設定しかなかったんですね。
そのため、ミッションモードのチャプターの最初にごく短い会話シーンがあっただけでした。
ストーリーらしいストーリーもなく、キャラクターも特に紹介がないという感じです。
――海外市場のゲームはストーリーに対してそこまで注力していないのでしょうか?
須貝氏:
タイトルによると思いますが、あえてこのゲームに関しては銃撃戦の楽しさをアピールするためにカットしていたのかもしれません。
――では日本に来る前のオリジナルの作品はとにかく銃撃戦重視だったのですね
鈴木氏:
元々は対戦ゲームという主軸という設計でした。
しかし、日本では対戦が好きな方、共闘が好きな方も、ソロプレイが好きな方もいます。
なので対戦というコンテンツがありながらも他のコンテンツもより楽しんで頂けるよう、追加のスパイスとして世界観やストーリーにも力を入れさせて頂きました。
プレイヤーの成長速度に驚き!皆さんプレイが早い。
――実際に日本でリリースするにあたりイベントボリュームはかなり追加されましたか?
須貝氏:
海外はすでに1年ぐらい運営されているので、アップデート用のボリュームはかなりある状態でした。
ですが日本市場は非常にコンテンツ消化が早いと言われているので、出し惜しみせずに、面白いと思ったものはどんどん追加していく形で運営しています。
が…約半年で1年分のリソースはほぼ使い切ってしまいました(苦笑)
――既に1年分のリソースを?!
鈴木氏:
それだけ日本のプレイヤーさんの成長速度は早いです。
須貝氏:
ありがたいことにあっという間に遊び尽くされてしまいまして、「早く続き続き!」という声をいただいています。
レベル上限の開放や高難易度ステージなど、多くのプレイヤーの方も焦れているとは思いますが、もう少し待って頂けたらと。
――イベントやアップデートなどどのくらいの頻度で行っていますか?
須貝氏:
大体1.5ヶ月から2ヶ月に1回はアプリの更新が入って、追加要素を盛り込んでいます。
日本のアプリでは中規模イベントが月に2~3回走るのが一般的ですが、海外はそういった文化がほとんどないので、なんとか日本独自のイベントをやれないかと準備を進めているところです。
鈴木氏:
海外では対戦を楽しむユーザーが多いようです。エンドコンテンツが対戦、と言った方がいいかもしれません。
須貝氏:
ただ日本でサービスをする以上、対戦好き以外のプレイヤーさんにも楽しんでいただかないといけませんので、季節に合わせたイベントなどもどんどんやっていきたいと考えています。
第3回目は、登場する武器の変更内容や、細かな調整のお話について直撃!