ある日、Donutsさんから送られて来た「チャンプロードが単車の虎で読めるようになりました。」というニュースリリース。
「チャンプロード」は、1987年に創刊し、29年間も続いた、暴走族方面の皆さんが愛読するバイクのご長寿雑誌だ。しかし惜しまれつつ2017年11月に「休刊」してしまう。
ゲームの中で雑誌が読める、しかも休刊した雑誌が。そんな事実に非常にビックリしたが、同時に、この話をいただいたニュースリリースそのままにアプリゲットに掲載しても、読者の皆さんにはピンとこないだろうな、、と思った。
そもそも、人気のジャンルといえばやりこみ要素の強いRPGやSLGのアプリゲットなので、おそらく読者さん的に、チャンプロードも単車の虎もあまりなじみのない世界。
この機会にDonutsさんにお時間をいただき、単車の虎とはなんぞやの部分を詳しく伺って、ユーザの皆さんのリアルな姿に迫りつつ、休刊した雑誌がスマホで読める背景を深掘りしてご紹介していきたい、というのが本インタビューの主旨。
ちなみにこの文章をしたためているわたくしは、バイク歴20年のアラフォーバイク乗りで、文化圏的には峠も気になるのツーリング好きみたいな感じで、暴走族方面にはとんと疎いです。ゴールド免許保持者です。(どや)
本インタビュー記事は全5回を予定!1回目となる今回は、単車の虎に関する基本的なことがら、ゲームの概要やユーザのお話を伺っていきます。
単車の虎インタビューリンク:
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目次
タイマンでヤンキーをやっつけて、バイクとアバターをデコっていくのが「単車の虎」の基本
ーー今日はお時間をいただき、ありがとうございます。まずは、お二方の自己紹介からお願いできますか。
高木氏
アプリ版「単車の虎」ディレクターの高木です。ゲーム全体のディレクション担当で、「魂(ソウル)」「限界突破」「虎スロ」といった新機能の企画制作も行っています。
末崎氏
アプリ版「単車の虎」メインプランナーの末崎です。イベントの企画、監修や、「虎ンプ」「虎図鑑」「虎コレ」などの新機能の企画を担当しています。
ーーアプリゲット読者のために「単車の虎」というゲームの紹介をお願いできますか?
高木氏
皆さんご存じと思いますが、暴走族がテーマのゲームです。
他のプレイヤーをタイマンで倒して得たお金でバイクパーツを買って、自分のこだわりのバイクを作って強くなっていきます。
そして、他のプレイヤーと族(=ギルド)を作って、抗争で他の族を倒していって、全国制覇を目指すという流れもあります。
リリースから5年以上たった今もストアのランキング常連で、おかげさまで超ロングランヒットになっています。
ーー「単車の虎」には、どのような特徴がありますか?
高木氏
バイクパーツやアバターのバリエーションがとても豊富で、パーツは10,000種類以上、アバターも9,000種類以上あります。
自分だけの個性豊かなキャラクターが作れますよ。
他のプレイヤーとのコミュニケーション要素が強いのも特徴です。
なんと、ユーザの半数は不良もしくは元不良
ーー今、熱心に遊んでいらっしゃるプレイヤーはどのような人ですか?
高木氏
30代~40代の男性が中心で、上から下まで幅広いですね。
男女比が2対1で、女性も結構多いです。
以前にニコ生で取ったアンケートによると、不良or元不良が50%、カジュアルユーザーが50%、という構成です。
末崎氏
意外と、普通の人も多いんですよね。
ーー逆に、意外と不良の方が多いんだなと思いました。(笑)でも、別に皆さんが皆さん元暴走族ということではないですよね?
末崎氏
はい、自己申告です。(笑)
実はのほほんとしている単車の虎ユーザの日常会話
ーーアプリのアイコン(岩橋健一郎氏、伝説の不良)のイメージも含めて、怖そうな印象がありますが、皆さんゲーム内ではどんな様子ですか?
末崎氏
ユーザの皆さんの実際のコミュニケーションは実はのほほんとしているんですよね。
バイクやアバターはいかつくがっちりとキメてるんですけど、書き込みなんかを見ると
「おはよ★」「飲みすぎちゃった★」みたいな。(笑)
実際、そんなに怖い会話ってないんですよね。
普段の友だちとのLINEのやりとりみたいな会話が、単車の虎の中で行われているような感じです。
こんにちは、お礼参りさせてもらいました!挨拶は欠かさない律儀なユーザの皆さん
ーーゲームの根幹の部分は、他のユーザを倒して、お金稼いで、バイクをカスタムしてみたいなところで遊ぶものだと思いますが、ギスギスはないですか?
高木氏
やられたらやりかえすという性格の方はたくさんいますんで、そういう方はやりかえしていただいて。そんなに気にしない人も多いですね。
末崎氏
タイマンでやられた相手にやり返すことを「お礼参り」っていうんですけど。(笑)
「こんにちは、お礼参りさせてもらいました!」みたいな書き込みをしている人もいて。律儀!みたいな。(笑)
牛丼による貨幣経済(←)と、インテリ層による相場操作
ーーそういったユーザさんのローカルルールみたいなものは、他にもあるんですか?
末崎氏
そうですね、いろいろとありますね。
自分が持っているバイクのパーツやアイテムを、他のユーザと「物々交換」できる仕様があって、コミュニケーションの元になっているんですけど、これに関して変わった文化が独自に形作られていて。
牛丼というアイテムがあるんですよ。ヒットポイントを回復させるアイテムなんですけれども。
ぼくたちが何かを伝えたわけではないんですが、この牛丼がユーザの皆さんの間で通貨扱いになっていて、「このバイクパーツ、牛1,000で。」みたいな感じで。(笑)
もともと、物々交換の仕組みを提供していただけなのに、貨幣経済が作られているんです。
ーー牛丼が皆さん的に、継続的に需要があったから、それがたまたま通貨代わりになっているんですかね。
高木氏
そうですね。
あとは特定のパーツを買い占めた上で、相場を操縦しようとしたりとか、実際の社会の縮図ができあがっているような、そういう面白さがあります。
末崎氏
インテリ層がいるんですよね。(笑)
次回予告!単車の虎がユーザを増やした秘密は、リアルなつながりを持つユーザを集めたこと
さて次回(2回目)は、単車の虎がどのようにユーザを増やしていったのか、その辺りの秘密に鋭く迫っていきたい!お楽しみに!
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単車を組み上げて最強の族を目指す!喧嘩上等ヤンキーRPG
「暴走列伝 単車の虎」はヤンキーとなり、単車を改造して最強の族を作り上げるヤンキーRPGだ。
古臭いけどカッコイイ! 大人がハマる世界観(疾風伝説 特攻の拓とかR-16を思い出した)
10,000種以上もあるパーツを使って好きなように単車を改造できるカスタマイズ性が魅力となっている。
とくに、単車の改造はステータスだけでなく見た目にも反映されるため、同じ型のバイクでもプレイヤーによってさまざまなチューンナップが施されている。
チームの仲間や他プレイヤーのプロフを見に行くのも楽しい、アバター要素が充実したソーシャルRPGだった。