「怖いもの見たさ」という言葉があるように、怖いけどつい遊びたくなってしまうのがホラーゲーム。そんなユーザーの好奇心をくすぐるゲームを数多く排出する会社がある。
日本のアプリ市場のホラーゲームという小さな枠の中で30万ダウンロードを誇る「無影灯」をリリースしたザイザックス株式会社だ。
ザイザックス株式会社は東京と北海道に会社を置き、恐怖と新しいゲーム性の二重の意味でユーザーを驚かせるアプリを制作し世に送り出している。
「無影灯」ではホラー+脱出ゲームを融合させ、360度見渡すことができる視界は「振り返ると何かいるかも…」という恐怖を見事に演出し、「パニックシップ」では3Dサバイバルホラーにシフトし、倒せないモンスターからひたすら逃げるという新たな恐怖の一面をユーザーに突きつけてきた。
どのような現場からこのようなアプリが生まれるのか?今回は北海道、札幌に籍をおくプロデューサーの古村 亮二氏にお話を伺ってみた。
全6回でお届けする本インタビュー。記念すべき第1回目は、どのようにして大ヒットホラーゲームが生まれて行くのか制作過程を含めて紹介していく。
本インタビュー記事全6回は、2/18~23の間、毎日9時に更新!
目次
ホラーゲームを作り出すザイザックスは女性社員の方が多い?!
――ザイザックス株式会社の規模はどのくらいでしょうか?
古村氏:
人員で言いますと11名になります。おおよその構成ですがエンジニア、クリエーター、プログラマー、他に管理や運営を行っているものがいます。
――会社の男女比を教えてください。
古村氏:
男女比率で言いますと男性が5名、女性が6名ですね。
――女性の方が多いのは珍しいですね!
古村氏:
確かにこの業界では珍しいと思います。
――会社の年齢層はどのくらいでしょうか?
古村氏:
年齢は若くて20台後半が平均になっています。上でいくと30台代ちょいです。
――と言いますと代表の方もかなりお若いのでしょうか?
古村氏:
代表を含めるとちょっとあがるかもしれません。代表が45ぐらいなので。
でも全体的に見てもまだ若い会社です。
ヘッドフォンやイヤフォンで好きな音楽を聴きながら自由に制作する環境。
――仕事をする社内の様子を教えてください。
古村氏:
仕事の最中はそれほど会話が多いというわけではないかもしれませんね。
基本はSkypeであったり、チャットツールでコミュニケーションは図っています。
決め事など会議などみんなで集まるとき以外は、各自自由にヘッドフォンやイヤホンで好きな音楽を聴きながら制作しています。
――チームで制作されることもありますか?
古村氏:
一つのチームがリリースしたら、もう一つのチームでは制作、という流れを交互に繰り返しているのでチーム変動することなく制作作業をしています。
なので、大体いつも同じチームで制作していますね。
東京と北海道からそれぞれ違ったプロジェクトを発信。
――オフィスは東京と北海道にありますが、それぞれ事業が違うのでしょうか?
古村氏:
元々は、東京に本社があるのですが、エンジニアが東京だと不足していたので札幌の方でエンジニアを集い東京からの指示を受けつつ作業をしていました。
しかし、そのうちにその流れもなくなって北海道は北海道で独立し、一つのプロジェクトをお互いの場所で作るという形になりました。
――東京と北海道を行き来する機会はありますか?
古村氏:
会議が本社であるので、月1ぐらいで東京に足を運びますね。
他のメンバーだと忘年会などの機会で東京に集まりコミュニケーションをとるということはあります。
東京と北海道をそこまで頻繁に行き来することはありません。
――忘年会の時のみ皆さんが一堂に会する形ですね。
古村氏:
はい、忘年会の時期になるとみんなで飛行機に搭乗して東京に向かいます。
――そんなザイザックスのメイン事業はやはりゲーム開発でしょうか?
古村氏:
ゲーム開発がメインです。設立当初からソーシャルのブラウザゲームを行っていて、4年程前からアプリゲームにシフトし始めました。
今はアプリをメインで開発しております。
――すべて社内で作成されているのでしょうか?
古村氏:
基本すべて自社でつくっているということを会社では謳っています。
タイトルによって外部のデザイナーを使うこともありますが、基本は自社でシステムからデザインまですべて行っております。
ホラーゲームを作るようになったきっかけは実況動画での流行から。
――ホラーゲームを多く作られているイメージですが、どのような経緯からでしょうか?
古村氏:
今はホラーゲームに注力していますね。
もともとはブラウザゲームであったりアプリゲームだったり色々なゲームを作っていたのですが、プロモーションという面でなかなか力を入れることが難しくそれほどヒットがなく潰えていくばかりでした。
戦略としてなるべく広告費をかけず話題になるように、今ユーザー間で流行っている実況動画に映えるゲーム作りを意識しました。
色々なトレンドを調べてみると実況動画の中でホラーゲームが人気だったので、ホラーというジャンルに手を出してみました。