日中はぽっかり時間が空くが、朝は分刻みのスケジュール。代表の枝廣氏の素顔に迫る。【Kingインタビューその2】

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執筆者:編集部

スウェーデンに本拠地を置く企業「King」。キャンディークラッシュ登場以前には、その名前を知っている日本人はほぼいなかったのではないだろうか?

このタイトルのリリース以降、急速に成長を遂げ、2015年にはアクティビジョン・ブリザードに約7,000億円強で買収された。

そんなKingの日本のブランチが「King Japan」。率いるのは代表取締役の枝廣 憲氏。日本人だ。

世界的なトップゲームデベロッパーが日本の代表を任せる枝廣氏とはどのような人物なのだろうか?そして、King Japanはどのようにして、Kingのタイトルを日本で展開しているのだろうか?

都内某所にある隠れ家的なオフィスにお邪魔して、お話を伺ってきた。

全6回に渡って紹介していく本インタビュー。第2回目は枝廣 憲氏のこれまでのキャリアや、King Japanの1日の流れについて詳しく伺った。

No.1企業の哲学を身につけるために電通へ。

――電通に入社しようとしたきっかけはどのようなことですか?

枝廣氏:
初めて聞かれた質問かもしれません…。

でも、蓋を開けてみればとっても内容が薄くて、No1と呼ばれる会社に入りたいという気持ちです。

ミーハー心があり、No1と呼ばれる企業の哲学を身に着けてみたいと思っていました。

――電通ではどのような仕事をされていたのでしょうか?
枝廣氏:
営業が長くて8年、1年だけTV局の部署にいたので全部で9年いましたね。正確には4年、1年、4年です。

当時はジョブローテーションというのがあって、5年以内に2部署に所属しなければいけないというルールがありました。

1部署の認定を受けるために、1年以上いないといけなかったですね。

次の職場gloopsではマーケティングの立ち上げを経験

――では次の職場であるgloopsではどのような仕事をされていたのでしょうか?
枝廣氏:
2012年から、マーケティング責任者をやらせていただきました。

入社当時、マーケティングの部署がなかったので、立ち上げとチームとして業務の組み立て、マーケティングプロモーションとPR、マーケットリサーチを行っていました。

途中からライセンスの業務が加わりました。gloopsには2013年末まではお世話になっていました。

海外事業の撤退とKing Japanの立ち上げ

――いまこうしてKing Japanに行き着くまでは、なにがあったのですか?
枝廣氏:
gloopsのマーケティングの責任者をしていて4ヶ月ぐらいで色々なチームのセットアップ、業務のフローの整理を行ったのち、グローバルを任せられました。

当時は英語ができなかったので、引き受けるまでに2ヶ月ぐらい考えましたね。

結局、英語を猛勉強して、まずはサンフランシスコに行きました。

gloopsのゲームをアメリカで流行らせよう、流行ったらユーザーが格段に増えるはず!という夢を持っていったのですが、ものの見事に跳ね返されましたね。

2013年の1月にアメリカに行きましたが、5月には撤退が決まっていました。

そんな折に、Kingがキャンディークラッシュで世界を席捲したんですよね。

でも日本では流行っていなかった。なぜだろうと思ったら、ローカライズがひどかったり、プロモーションが出来ていなかったのです。

8月に日本に帰るまでの間、アメリカで生活していたのですが、現地で知り合いもできました。

いろいろな話を聞いている時に、日本法人やらないかと2013年末に声をかけていただきましたね。でも非常に悩みました。

――どのようなことを悩んだのでしょうか?
枝廣氏:
まだgloopsにいてやりたいことがありました。

世界に対してのアプローチとか、サクセスドリームを会社が持っていたので、自分の力をそこに活かしていきたいなと。

でも、Kingのキャンディークラッシュを日本で人気コンテンツにするというのもすごく魅力的に見えて、今に至ります。

当時は悩みましたが、今はこの決断で良かったと思います。

ここまでする?!分刻みで設定されたアラーム

――1日の仕事のおおよそのスケジュールを教えてください
枝廣氏:
日によって違いますし、出張も多いのでフォーマット化していませんが、朝は9時半に起きます。

起きて、シャワー浴びて、朝ごはんを食べて家を47分にでます。全部アラームに入っていて5分おき、7分おきにアラームが鳴るようになっています。

今だと9時15分に起きて、33分にシャワーを浴びる時間、40分に朝ごはん、そのたびにアラームが鳴ります。

もう完全にルーティンになっています。会社に着く時間も絶対に一緒ですね。(笑)

King アラーム

工事や事故などめちゃくちゃなことがたまに起きると非常に焦りますね。遅刻するときはハプニングか警察のどっちかです。(笑)

自転車結構とめられるので…、今は歩いて通っています。

会社に来たら外とのやり取りがメインなのでフリーで動いています。色々な方と話をするようにはしていますよ。

――本社とのやり取りは結構頻繁にありますか?
枝廣氏:
ウィークリーで必ず話をしているスタッフが3人います。適宜PRのイベントや相談を行っていますね。

最近では新オフィス設立があったので(※引っ越しをしたのはインタビューの2週間程前)オフィスを作るに当たって、インターネットやサーバー環境をシンガポールや上海のエンジニアを呼んで行いました。

そのときは頻繁にやり取りを行いました。SkypeやBluejeansというアプリでやり取りをするんです。

日本「そろそろ夕方、仕事も後半戦だぁ!」本社「おはよう。さぁ仕事だぁ!」本社との時差がつらい。

カレンダーをお見せしますが、基本はやり取りがメインです。(※PCのカレンダーを見せていただく)

色々なMTGは入りますが、ぽっかりと空いている時間もあります。今日の午前中は、提出期限がくる経費の計算をしていたり…。

たとえば午後の時間帯は、本社のあるヨーロッパが朝になるので、19時以降にミーティングが集中しています。

こちらが仕事終わった!と伸びをしている時に、本社では「おはよう」となるのは辛いですね(笑)

――仕事で意識していることはありますか?
枝廣氏:
楽しむこと。とにかくどんなに辛い時でも、改善することを考えたら楽しいだろうと。

ポジティブに物事を考えています。

――枝廣さん自身が生きていく上で大事にしていることはありますか?
枝廣氏:
「人生は有限なので、自分にしかできないことをできるようになろう」ということをすごく意識しています。

――今後どのような会社にしていきたいですか?
枝廣氏:
人が集まる会社にしていきたいです。

もちろん採用としてもそうですが、手が空いた時に、ふらっと寄ってもらえるような。

仕事の予定がなくても、Kingのメンバーと話したら面白いアイディア出そうだなとか、刺激になるような会社にしていきたいですね。

枝廣氏のオススメゲームは?

――Kingの中でお気に入りのゲームはありますか?
枝廣氏:
バブルウィッチ3です。

いまレベル100まできて、実際にプレイしています。

大体どのゲームもレベル100までプレイしていますが、バブルウィッチ3は面白くてあっという間にレベル100になっちゃいました。(笑)

本人公認、枝廣氏は芸能人のス、、、に似ている!?

次回インタビュー予告

第3回は枝廣 憲氏についてさらに深掘り!キャンディークラッシュのステージ数や似ている芸能人についてなど、もろもろお話を伺います。乞うご期待!

最新作「バブルウィッチ3」は流石パズルのKingと言える完成度の高いタイトル

「バブルウィッチ3」は、同色のバブルをぶつけて消していくバブルショットパズルシリーズの第3弾。

システムは、お馴染みタイトーのバブルボブルシリーズの基本に、キャンクラのようなステージ毎のクリア条件(ルール)が追加されたもの。

バブルの中の仲間を助け出したり、上へ進むゴーストの道を作ってあげたりとルールは豊富。

しかも、ただのパズルだけでなく、自分の家と庭をコーディネイトするパートもあって、やり込み要素も盛り沢山な作品。

同様のシステムの作品の中でも、流石パズルのKing!と言えるだけの完成度の高いタイトルだ。

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執筆者: 編集部