出典:http://free-images.gatag.net/tag/nintendo-entertainment-system
ゲームの容量は、今ではウン100メガバイト、ギガバイトのレベルで豊富なCG、きれいな音楽にフルボイスと、どんなものでも詰め込むことが可能になっており、
むしろ詰め込む内容を作るほうに苦労している節がある今近のゲームの数々。
しかしながらその昔は限られた容量をやりくりするのが当たり前だったとか。
音楽は内臓音源、テキストはより少なく。チュートリアルはなく、遊び方は取説で覚えるのがふつうであった時代。
その頃の「容量の節約テクニック」は今もなお逸話として残されているものが結構存在していおり、人々のちょっとした話の種になっている。
たとえば初代『ドラゴンクエスト』ではテキストの文字データの容量を削減するために限られた種類のカタカナ以外は使われなかったとか…でも「ゆうべはおたのしみでしたね」のテキストはつかっている。
たとえば『ドラゴンクエストⅢ』では容量がどうしても足りないためタイトル画面をカットせざるをえなかったとか…でもぱふぱふイベントはカットしない。
今回はそんな節約テクニックの中において、「画像の使い回し」に重点を置いて紹介していこう。
スーパーマリオブラザーズ
出典:http://qq3q.biz/tzmI
『スーパーマリオブラザーズ』は言わずと知れた名作であり、4000万本以上、世界で最も売れたギネス記録を持つ世界一のゲームであるが、その容量は非常に小さくたったの40キロバイトしかない。
ちなみに上記の画像は648キロバイトである。
上記の画像の左上と中央下に注目してみよう。雲の形と草の形がほとんど同じということが解るはずだ。
全く同じデータを使い、色を変えることで雲と草の両方を表現。一つの画像で2つの絵を作ることで画像一つ分節約しているのだ。
出典:http://www.dqmp.jp/
ケルベロスとオルトロス、スライムとスライムベスなど、色を変えたコンパチ・量産型でキャラ数を増やしていくというのはよくある手法だが、このように全く別物を表現するのは珍しいのではないだろうか。
ジョイメカファイト
出典:https://goo.gl/iYrp0h
『ジョイメカファイト』はファミコンが終了しつつあり、スーパーファミコンが主流となっていく時代ごろに登場したファミコンゲーム。
このゲーム、何がすごいってファミコンゲームなのに普通に「格闘ゲーム」になっていること。
大型のキャラクターがコマンド入力で必殺技を出し合い戦っていく、正統派の2D格闘ゲーム。登場キャラ数は何と36体。
容量削減の秘密は登場キャラクターが全部「ロボット」という設定で胴体、頭、手足のパーツがわかれている所。
画像利用:https://www.youtube.com/watch?v=H2YzsfUQtGY
手足のパーツをアニメーションで動かすことでなめらかにいろんなポーズを表現することが可能になっている。
格闘ゲームのキャラクターはポーズの数と同じだけ画像データが必要になるわけだが、ジョイメカファイトで必要なのは
これだけ。あとはこれに表情差分と飛び道具などのエフェクト画像を入れれば1キャラが作れてしまうのだ。
現代ではほとんど必要のなくなった「画像データ」の容量削減だけれども、こうして調べてみると意外な発見があってとても面白いぞ。