Fateスピンオフ小説『Fate/Apocrypha』のテレビアニメが、2017年の夏より放送されます。
実は、この小説を執筆した東出祐一郎氏は、FGOのシナリオライター。
そのため、『Fate/Apocrypha』の登場サーヴァントの多くがFGOに参戦しています。今回は、その中の1人。黒のランサーこと「ヴラド三世」にスポットをあててご紹介しましよう。
ヴラド三世とは?
ヴラド三世とは、どのような英雄なのでしょうか? ざっくりと説明します。
史実におけるヴラド三世
中世ヨーロッパはルーマニアの人物。当時のヨーロッパは、勢力を拡大するイスラム文化圏とその流入を阻止しようとするキリスト文化圏間で激しい争いが繰り広げられ、ルーマニアはまさにその激戦地。ヴラド三世はそのルーマニアの王として、イスラム教国オスマントルコの侵入に激しく抵抗します。
そのときに行った戦術が、かの有名な「串刺し」。捕虜のオスマントルコ兵を生きたまま串刺しにして、オスマントルコ軍の進路に林のように並びたてたのです。
これにより、オスマントルコ軍の士気を挫くことに成功し、撤退に追い込んでいます。
このように、ヴラド三世はイスラム文化の流入を水際で防ぎ続けました。
しかし、その苛烈で残忍な戦いぶりが味方からも畏怖を呼び、そこに政治面や宗教面での失敗が重なったことで失脚。
死後はカトリック教会からのネガティブキャンペーンによって暴君のイメージだけが独り歩きし、果ては「吸血鬼ドラキュラ」のモデルにされてしまいました。
『Fate/Apocrypha』でのヴラド三世
黒陣営のランサーとして現界。舞台が故郷のルーマニアであったことから多大な知名度補正を得て、作中屈指のサーヴァントとして事実上の黒陣営の首魁となり、大活躍を見せます。
その性格は、君主としての側面が強調されているためか紳士的。敵に対しては苛烈な面を見せますが、味方や配下に対しては公正で寛大に接する優秀な王として描かれています。
聖杯戦争に参加した理由は、吸血鬼ドラキュラの悪名をこの世から消し去ること。故郷を守るために文字通り命を懸けた功績を貶されることが我慢ならないようです。
FGOでのヴラド三世
FGOでは、何の因果かあれほど嫌がった吸血鬼の姿で登場。とは言え、狂化の影響か自身の姿に大きな葛藤は抱いていない様子なのが幸いでしょう。
また吸血鬼でありながら、本来のヴラド三世の性格も受け継いでおり、性格はとても紳士的です。2015年のハロウィンイベントでは、エリザベートの保護者的な役割を担い、彼女から非常に懐かれていました。
ストーリーにおいては、第一章に竜の魔女に召喚されたサーヴァントとして登場。終盤まで主人公の前に立ちふさがります。
ヴラド三世の性能
黒陣営の主力、ヴラド三世の性能を見ていきましょう。
ステータス
クラス:バーサーカー レア:星5 所持カード:QAABB
HP (初期/最大):2019/13770
ATK(初期/最大):1777/11499
スキル
スキル1 「吸血」 CT:8
敵単体のチャージを高確率で減らす&自身のNPを増やす
スキル2 「変化」 CT:7
自身の防御力をアップ(3ターン)
スキル3 「戦闘続行」 CT:9
自身にガッツ状態を付与(5ターン)
宝具
「血塗れ王鬼(カズィクル・ベイ)」 属性:Arts
敵単体に超強力な攻撃【Lv.1~】+スター大量獲得〈オーバーチャージで効果アップ〉
雑感
バーサーカーとしては珍しい、耐久寄りの性能のサーヴァント。スキル「変化」と「戦闘続行」によって、バーサーカーとは思えない高い生存能力を発揮します。
NP効率は劣悪ですが、スキル「吸血」と2枚のArtsカードのおかげで、宝具は開放しやすい部類。Artsチェインを積極的に狙っていけば宝具の連発も可能です。
運用案
ヴラド三世のおすすめの運用案をいくつかご紹介します。
Artsパーティーのアタッカー
バーサーカーには珍しい、Artsカード2枚とArts宝具を活かしてArtsパーティーのアタッカーとして運用する案。Artsパーティーには孔明やマーリン、玉藻の前など優秀なサポーターが揃っている反面、純正アタッカーは少ないので大活躍が期待できます。
クリティカルパーティのサブアタッカー
宝具のスター獲得と、バーサーカー故のスター集中度の低さを活かして、クリティカルパーティのサブアタッカーとして運用する案。序盤の雑魚散らしから、ボスの妨害までしぶとく活躍してくれます。ただし、本人のスター生産力は低いので、礼装でのカバーは必須です。
まとめ
FGO初期から最前線で活躍するヴラド三世。ライバルは増えましたが、バーサーカー唯一のArts宝具持ちのため、Artsパのアタッカーとしてはまだまだ現役です。運良く入手できた人はぜひ育ててみてください。