ルールを全て把握していなくても遊ぶことができるのが遊戯王の面白さでもありますが、いくつかポイントを押さえると、デュエリストとして一皮向けて新しい世界が見えてきます。
勝つためには避けては通れない、脱初心者の5つのポイントを紹介します。
目次
チェーンと破壊と無効
遊戯王のルールを把握する上で、まず最初に初心者がつまずく部分がこのチェーンの理解です。
破壊と無効は違う!?
相手が発動した《融合》に対して、自分が《ツイスター》を発動したとします。
チェーン1が《融合》、チェーン2が《ツイスター》となり、チェーンは上に積み重なった効果から解決していきますので、まず《ツイスター》の効果で《融合》を破壊し、その後に《融合》の効果を処理します。
このとき、《融合》というカード自体は破壊されますが、効果を無効にされたわけではないので、効果処理は、特に何の妨害も受けずに行われます。
このように、《融合》の効果を妨害したい場合は、「破壊」するのではなく、「無効」を行う必要があるので、《マジック・ジャマー》のようなカードを使う必要があります。
相手が発動した《融合》に対して、自分が《マジック・ジャマー》を発動。さらにそれに対して相手が《王者の看破》を発動した。
チェーン1が《融合》、チェーン2が《マジック・ジャマー》、チェーン3が《王者の看破》となり、チェーンの上から処理していきます。
《王者の看破》の効果で《マジック・ジャマー》が無効となり破壊され、《マジック・ジャマー》は無効にされたので特に処理は行わず、《融合》は無効にならずに通常通り処理を行います。
永続カードと破壊
前述した処理と矛盾するため、混乱を招くのが永続カードや装備カードを相手にした時の処理です。
永続カードや装備カードはフィールドを離れると効果が消滅する
永続魔法や永続罠カード、装備カードといった、カードの発動後にフィールドに残って効力を発揮するカードは、フィールドを離れた時に効果が消滅します。
よって、前の説明と矛盾するのですが、これらのカードは、破壊するだけで効果を不発にすることができます。
相手が発動した《心鎮壷》に対して、自分が《ツイスター》を発動。チェーン1が《心鎮壷》、チェーン2が《ツイスター》。
チェーンの上から処理をしていくため、《ツイスター》の効果で《心鎮壷》を破壊。《心鎮壷》はフィールドから離れたため効果が不発となり特に処理は行わない。
ダメージステップに発動できるカードできないカード
ダメージステップ中では、攻撃力や守備力を増減させるカードやカウンター罠しか基本的には発動できません。
これは戦闘の勝敗に大きく影響するので押させておきましょう。
ダメージステップを上手く使え!
《伝説の剣》で攻撃力が上がった《戦士ダイ・グレファー》が攻撃力2300の《暗黒騎士ガイア》の攻撃を受ける際、自分のフィールドの《援軍》が伏せてあるとします。
攻撃宣言時に《援軍》を発動すると、《戦士ダイ・グレファー》の攻撃力は1700+300+500=2500となり、《暗黒騎士ガイア》を返り討ちにできますが、そこに相手が《ツイスター》をチェーンして《伝説の剣》を破壊した場合、最終的な攻撃力は2200となり、《戦士ダイ・グレファー》は負けてしまいます。
しかし、《援軍》の発動をダメージステップに入ってから行うと、相手は《ツイスター》を発動できないため、確実に《暗黒騎士ガイア》を戦闘破壊することができます。
デッキは少ない方が良い
デッキは20枚〜30枚まで好きな枚数を投入することができます。
強そうなカード、必要そうなカードをたくさんの種類詰め込んだ方が有利なように思えますが、
実はそうではありません。
5%も確率に差がつく!?
1/20 =5%、1/30=3% と計算するとわかるように、
自分が必要なカードを必要なタイミングでドローする確率が下がってしまいます。
自分が絶対に手札に持ってこなくてはいけないカードがある場合、3/20=15%と3/30=10%
と3枚フル投入しても、引ける確率が5%も確率が下がってしまいます。
デッキの枚数が多いと、ただ必要なカードを引ける確率が下がるだけでなく、戦術の密度が下がってしまい、展開が遅くなってしまいがちです。特に融合召喚や儀式召喚など、必要なパーツが複数枚あるデッキにおいては、できる限り20枚に絞りましょう。
「引きが悪かった」という現象は、自分が引き起こしているかもしれませんよ。
カードアドバンテージを意識せよ
遊戯王カードは、”マナ”や”エネルギー”といったカードを使うためのコストの概念のないカードゲームなので、手札にカードがあればあるほど有利になるカードゲームです。
選択肢が増えるだけでなく、実際に行動を起こせる数の可能性が広がるためです。
手札の枚数のことを「ハンドアドバンテージ」、フィールドのカード枚数のことを「ボードアドバンテージ」、それらを合わせて「カードアドバンテージ」なんて呼んだりします。
この相手とのカード枚数の差を常に意識しながら、無駄にカードを消費しないように戦うと、終盤になって打てる手がなくなり袋叩きになって負けることが随分減ります。
カードアドが取れるタイミングを見極めよ!
例えば、《ワンダー・バルーン》でこちらのモンスターの攻撃力が相手モンスターの攻撃力よりも低い場合、すぐに《ツイスター》を発動して《ワンダー・バルーン》を破壊するのではなく、相手の攻撃宣言を待ってから発動しましょう。
本来であれば、《ツイスター》と《ワンダー・バルーン》で1:1の交換となりますが、《ツイスター》の発動によって攻撃力を取り戻したモンスターが、相手モンスターを返り討ちにすれば、1:2の交換となり、1枚分カードアドバンテージを稼いだことになります。さらに、《ワンダー・バルーン》で相手が手札を捨てていれば、かなりのカードアドバンテージを得て、気づけばかなり形成が有利に動いているはずです。
デュエルの勘所を押さえて勝利しよう!
強いカードを集めれば勝てるという訳でないのが、デュエルの面白さでもあり、難しさでもあります。ポイントを押さえて、自分のスタイルを確立しましょう!