【シャドウバース】RAGE2017夏東京予選決着! ファイナリスト5名中4名が採用していたネクロマンサーのデッキリストを分析し、環境の最適解を考えます【大会結果分析】

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執筆者:編集部

RAGEの東京予選が決着し、ついに全8名のファイナリストが決定しました。

大阪予選とあわせると、目を見張るのがネクロマンサーの採用率ですね。

8名中6名が採用しているという状況で、現環境においてネクロマンサーがいかに強いかが分かります。

次点のドラゴンの採用率が8名中4名だということからも、環境はネクロマンサーに傾いているといっても過言ではないでしょう。

そこで、ここでは東京予選におけるネクロマンサーの投入カードを分析し、数いるネクロマンサーの中で、何が5名を選出したのか、分析していこうと思います。

デッキレシピ紹介

以下はファイナリストたちのネクロマンサーのデッキ紹介です。

それぞれ簡単な分析と共に紹介したいと思います。

あぐのむ選手

あぐのむ選手のデッキ

https://shadowverse-portal.com/

スカルビースト 3枚
スケルトンファイター 2枚
ソウルコンバーション 3枚
天弓の天使・リリエル 3枚
よろめく不死者 3枚
破魂の少女 3枚
デーモンイーター 3枚
冥河の導き手 3枚
ゾンビパーティ 3枚
覇食帝・カイザ 2枚
ボーンキマイラ 2枚
ネクロアサシン 1枚
骨の貴公子 3枚
不死の大王 3枚
魔将軍・ヘクター 3枚

デッキコードはこちら
アグロと見まがうほどの前のめり構成が特徴的です。

5コスト、6コストのカードが一切投入されていないのが衝撃的ですね。

基本的には4コストまでの動きで相手を封殺、サブプランとしてそれ以上の動きを想定しているということでしょうか。

 MIsobon選手

misobon選手のデッキリスト

https://shadowverse-portal.com/

スカルビースト 3枚
ソウルコンバーション 3枚
天弓の天使・リリエル 3枚
よろめく不死者 3枚
破魂の少女 3枚
デーモンイーター 3枚
ゾンビパーティ 3枚
ボーンキマイラ 3枚
闇の従者 3枚
ネクロアサシン 2枚
骨の貴公子 2枚
ケルベロス 3枚
デスタイラント 1枚
不死の大王 2枚
魔将軍・ヘクター 3枚

デッキコードはこちら

比較的スタンダードなデッキ構成ですが、デスタイラントの1枚指しが光ります。

相手の意識外からリーサルを持っていける点を評価し、コントロールデッキが多いと予測した上で、一撃必殺の隠し玉としての採用されたのでしょうか。

surre選手

surre選手のデッキレシピ

https://shadowverse-portal.com/

スカルビースト 3枚
ソウルコンバーション 3枚
天弓の天使・リリエル 3枚
ダークコンジュラー 3枚
よろめく不死者 3枚
破魂の少女 3枚
デーモンイーター 3枚
ゾンビパーティ 3枚
ボーンキマイラ 3枚
覇食帝・カイザ 1枚
骨の貴公子 2枚
ファントムハウル 1枚
ケルベロス 2枚
ブラックスワン・オディール 1枚
死の祝福 1枚
不死の大王 2枚
魔将軍・ヘクター 3枚

デッキコードはこちら

相手のネクロマンサーによる横並べを危惧してか、「ブラックスワン・オディール」が採用されています。

「魔将軍・ヘクター」と異なって墓地を使わず盤面をひっくり返すことが出来る点からの採用でしょうか。

kira選手

kira選手のデッキレシピ

https://shadowverse-portal.com/

スカルビースト 3枚
ソウルコンバーション 3枚
天弓の天使・リリエル 3枚
スカルウィドウ 3枚
よろめく不死者 2枚
破魂の少女 3枚
デーモンイーター 3枚
ゾンビパーティ 3枚
消えぬ怨恨 2枚
ボーンキマイラ 3枚
闇の従者 1枚
骨の貴公子 1枚
ファントムハウル 1枚
ケルベロス 2枚
ブラックスワン・オディール 2枚
不死の大王 2枚
魔将軍・ヘクター 3枚

デッキコードはこちら

2コストの分厚さが目を引きますね。

「消えぬ怨恨」を採用することで、ネクロマンサー同系の「リッチ」を除去することができるリストです。

「ブラックスワン・オディール」を2枚採用している点からも、以下に同系のネクロマンサーのメタを張っていたのかわかります。

採用されているカードたちを分析

どのリストでも採用されているカードたちをコスト別に分析し、何が現環境のネクロマンサーを強くしているのか分析します。

1~3コスト帯編

ネクロマンサーの序盤を支えているカードたちですが、ここはほぼ全ての選手が共通したカードを採用しています。

「スカルビースト」「ソウルコンバーション」「よろめく不死者」「天弓の天使・リリエル」「破魂の少女」「デーモンイーター」「ゾンビパーティ」「ボーンキマイラ」の7種類は、ほぼ全てのデッキが2枚ないしは3枚採用しているようです。

この内、「天弓の天使・リリエル」および「破魂の少女」はネクロマンサーの後攻を大幅に強くしてくれています。

特に「破魂の少女」の存在は、ネクロマンサーの後攻を強くするのに一役買っているのではないでしょうか。

「ソウルコンバーション」「デーモンイーター」の2種類はデッキをうまく回す潤滑油としての働きを果たすと共に、「よろめく不死者」「ボーンキマイラ」「スカルビースト」とのシナジーを発揮してくれます。

さらに、下述する最強のパワーカードである「魔将軍・ヘクター」を引きやすくし、墓地の枚数を稼ぐことで破壊力を増強するという意味でもかなり大きな働きは果たしているようです。

「ゾンビパーティ」は単純にいつひいても腐らず、やはり「魔将軍・ヘクター」との相性のよさも兼ねて全員が採用しているのではないでしょうか。

4コスト以上のカード編

4コスト以上のカードで1枚以上共通して採用されているのは、「骨の貴公子」「不死の大王」「魔将軍・ヘクター」の3種類です。

「骨の貴公子」はナーフを受けたものの、横並びをしたフォロワーに除去耐性を付与する強靭な能力が買われての採用でしょうか。

特に大会だとAOEを忍ばせている人も多く、「偉大なる魔術師・レヴィ」をはじめとして環境にAOEが増え始めていることも考えてのことだと思います。

上述した通り、ネクロマンサーは低コスト帯の盤面合戦にはかなり強く、序盤の盤面優位をそのまま勝利に繋げることができるこのカードの実力は、4コストでも十二分に採用に値するのでは、と考えられるでしょう。

「魔将軍・ヘクター」および「不死の大王」に関しては説明不要なレベルの凶悪なフィニッシャーです。

大会でも「魔将軍・ヘクター」が勝負を決めることは多く、そのカードパワーがいかに高いのか納得させられる試合でもありました。

低コストの盤面優位をそのまま勝利に決めるだけではなく、進化権を使わずとも盤面を覆すこともできる凶悪さから、採用しない理由はほとんどないといってもいいでしょう。

「不死の大王」は「魔将軍・ヘクター」のサポートになるだけではなく、「骨の貴公子」が残したスケルトンを2点ダメージに変換することもできるフォロワーです。

マナレシオの観点から見れば墓地を消費しない点でいえば「魔将軍・ヘクター」と同等に凶悪で、ネクロマンサーの強さを支える根幹といってもいいでしょう。

採用がまばらだったカードを分析 なぜ採用されないことがあるのか?

ランクマッチではよく見るものの、デッキリストにはまばらに顔を出しているカードとして、「死の従者」「ネクロアサシン」「死の祝福」「ケルベロス」「ファントムハウル」があげられます。

「死の従者」は単純にアグロへの耐性の低さから採用を敬遠されたのだと思います。

「ネクロアサシン」は対・ネクロマンサー戦において使うときは、ランダム要素に左右されやすい点から採用を見送られたのでしょう。

「死の祝福」に関しては「魔将軍・ヘクター」のための墓地を使ってしまうことから採用を見送られたものと思われます。

「破魂の少女」以外のネクロマンスカードはほぼ採用されていない点からも、「魔将軍・ヘクター」のために墓地を残しておくプレイングが、いかに重要なのかわかるのではないでしょうか。

「ケルベロス」と「ファントムファウル」に関しては、単体で出すと弱い状況がある点から採用を見送られたのだと思います。

特に「骨の貴公子」を採用していることから基本的に4ターン目はテンポロスをしており、「ケルベロス」を出すとさらにテンポロスになりがちな点を嫌っての不採用なのでしょう。

「ファントムファウル」はリーサル状況を大量に作り出すことが出来ますが、事故率と天秤にかけた上で不採用だったのでしょう。

フィニッシュ手段が「魔将軍・ヘクター」「不死の大王」に一任し、ドローの豊富なネクロマンサーであればいずれはそれらに辿り着くという判断でファントムハウルは不要、という結論に至ったのではないでしょうか。

まとめ 全てはヘクターのために

採用されるカード、採用されないカードを見ると、そのほとんどが「魔将軍・ヘクター」を基準にして判断することが出来ます。

いかにヘクターが強いのかをあらためて伺い知ることが出来ると思います。

ネクロマンサーがヘクターのためにデッキを組んでいることを考えると、他クラスは「いかにヘクターに対処するか」が考慮するポイントとなるでしょう。

ヘクターよりも素早く殴りきるのか、ヘクターをその都度返すのかはクラスによって異なると思いますが、肝心のヘクター自体に何らかのメスが入らない限り、この状況は続くと思います。

まずは8月末のナーフに注目しながら、いかにネクロマンサーを対処するのか考えてみるのもいいかもしれませんね。

執筆者: 編集部