Moth Lake(モスレイク)

Moth Lake(モスレイク)

パブリッシャー Sui Arts

ジャンル ホラーアドベンチャーゲーム

価格 Android:無料 iOS:600円

少年・少女たちが怪異に立ち向かう!スティーブン・キング的世界感が魅力のホラーアドベンチャーゲーム

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Moth Lake のレビュー画像

田舎町「モスレイク」では、様々な怪奇現象が発生していた。その裏側には、何が…?

田舎町の裏側に潜む恐怖へ少年少女たちが立ち向かうジュブナイル・ホラーアドベンチャーゲーム

「Moth Lake(モスレイク)」は、田舎町「モスレイク」の裏側に潜む恐怖に対し、6人の少年少女が立ち向かう…というジュブナイル系のホラーアドベンチャーゲーム。

ゲームシステムはポイント&クリック型アドベンチャーゲームにステルス要素を組み合わせたものとなっている。

怪しい場所を探索して手掛かりやアイテムを入手、それを別の場所で使用することでゲームが進行していく。状況によっては、怪異が出現。怪異と接触するとゲームオーバーになってしまうので、回避するための方法を探し出して実行しよう。

魅力は少年少女VS怪異というシチュエーションを抜群の雰囲気で再現している点。スティーブン・キングの「IT(イット)」や「スタンド・バイ・ミー」、映画「グーニーズ」、あるいは海外ドラマの「ストレンジャー・シングス」といった作品が好きな筆者とっては最高のご褒美なのだ!

モス(蛾)のいる場所を探索!怪異が出たら身を隠せ

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蛾のマークのポイントで探索ボタンを押し、手掛かりやアイテムを探し出そう。

タイトルにある「モスレイク」とは、舞台となる田舎町にある湖の名前。つまり、「モス=蛾」「レイク=湖」。

この言葉が示す通り、本作では蛾が重要な意味を持っている。その中でも、もっともプレイヤーと密接にかかわる部分が、探索ポイント

主人公の左右をタッチして移動させると、主人公の頭上に蛾が表示されることがある。そこには探索ポイントがあるので、探索ボタンをタッチして探索しよう。

また、探索の際に「I think i can push this object」と表示されたら、そこにある物体は押すことができる。押すボタンをタッチしながら移動すれば、動いた通りに物体を移動できるぞ。

もし探索中、音楽が変わったならそれは怪異出現の兆候。すぐさま身を隠せる場所を探し、下方向へのフリックで主人公をしゃがみ状態にしよう。見つからなければ、一定時間経過後に怪異はいなくなるぞ。

Android版のみ無料プレイ可!ちょっとお得?

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Android版は無料でプレイできるが途中で課金・広告表示が発生。

本作はiOS版が有料で、Android版が無料。ただAndroid版も完全に無料でプレイ可能なのは最初の章のみで、続きをプレイするには広告鑑賞か、課金が必要となっている。

とはいえ、自分にあっているかどうか確認できることを踏まえると、Android版の方がお得といえるだろう。

とりわけ本作は、日本語対応していない。もっとも、英語は中学生レベルのやさしい表現ばかりなので、単語を拾って大体の意味を理解できるだろう。ただ、そうであっても事前に確認できたほうがいい。そういう意味でもAndroid版の方がありがたい。

ゲーム的には非常に面白いゲームなので、日本語対応を強く希望する…!

「Moth Lake」の魅力はスティーブン・キング的なジュブナイルホラーの世界観

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冒頭で少年を追う不気味なカカシ。リアルではないが、怖い。

筆者は、「IT(イット)」や「スタンド・バイ・ミー」、「グーニーズ」、「ストレンジャー・シングス」といったジュブナイル作品が大好きだ。なかでも、「IT(イット)」や「ストレンジャー・シングス」のようにホラー要素の強い作品に惹かれる。

こうした作品の何が魅力なのかと言えば、勇気・居場所・懐かしさという3つの要素だと思う。

怖いだけじゃない?勇気と居場所もホラーの魅力

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愛犬を助けるため、ひとかけらの勇気を振り絞る…!これもまたホラーの魅力。

エンターテインメント中で、ホラーは「恐怖」という人にとってネガティブな感情を扱っている。たいていの人は、怖い思いなんてしたくない。それを娯楽として自ら進んで楽しもう…というのだから、ホラーは物好きなジャンルといえるだろう。

ただ、確かにホラーは「恐怖」を扱うジャンルだが、「恐怖」だけがすべてじゃない「恐怖」というものを扱うことで、必然的に「居場所」や「勇気」といったテーマも扱うことになるからだ。

とりわけジュブナイルホラーにおいては、主人公も怪異も、コミュニティ内で居場所を失った存在であることが多い。そもそもこの世に対する強い恨みを抱いている時点で、怪異は社会からドロップアウトした存在にならざるを得ない。経済的にも社会的にも大成功していて、家庭円満で健康生活…みたいな怪異がいても、恨みを抱くはずがないから、これは当然の話。

一方の主人公側も、コミュニティ内で居場所を失った存在でないと、怪異に巻き込まれるという状況の説得力に欠けてしまう怪異同様、学校や世間からはみ出した存在だからこそ、怪異という存在を知覚でき、また怪異につけこまれてしまうことになるのだ。親が金持ちで学校内のヒエラルキーはトップで、学校のマドンナとつきあっていて成績優秀で…みたいな人間がホラー映画で活躍することはない。たいてい話の序盤で怪異に殺されることだろう。イチャイチャする奴はホラーで生きる視覚がないのだ。

しかし、それでは主人公と怪異は何が違うのだろう?筆者は、勇気こそその答えだと思う。人間、さまざまな理由で、学校や世間からはみ出してしまうことはあるだろう。その結果、自分一人の力ではどうしようもないことも多い。でもそんな中で、ひとかけらの勇気をひりだせる。だからこそ、主人公の資格があるといえるだろう。

もちろん、たった一人のちっぽけな勇気では、怪異の大きな力に敵わないかもしれない。だが、同じように学校や世間からはみ出した少年少女たちが、力を合わせたなら?

筆者はこうしたジュブナイルホラーの構造から、たとえ学校や会社からはみ出して、上手く生きることができなくとも、どこかに居場所はある…というメッセージを感じる。だから、大人になった今でも、辛い時に読むと少しだけ勇気をもらえる気がして、ジュブナイルホラーが大好きなのだ。

個人的にイチオシ!ドット絵による80年代っぽさ

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スポーツ年鑑とオゥララなんて80年代ネタも登場。BTTF懐かしい!

本作は少年少女を主人公とし、各主人公に暗い部分を持たせることによってジュブナイルホラーとしての醍醐味をしっかり体験させてくれる。さらに個人的に魅力を感じるのが、表現方法としてドット絵をチョイスした点

大人になってからジュブナイルホラーを味わうと、勇気と居場所に、懐かしさという味わいが加わる。これは、自分の子ども時代を振り返り、自分が怖かったこと、勇気を出したことという思い出を追体験するかたちになるからだろう。

この「懐かしさ」という点は「IT(イット)」、「スタンド・バイ・ミー」、「ストレンジャー・シングス」といったジュブナイルホラーの名作群もキッチリ押さえている。「IT(イット)」「スタンド・バイ・ミー」は、そもそも大人になった現在から過去の少年時代を振り返る…という構造だし、「ストレンジャー・シングス」はテーブルトークRPGやアーケードゲームの流行など、80年代のムーブメントを作品内で再現。

本作ではドット絵という表現スタイルが80年代を想起させ、「懐かしさ」を担っていると感じた

ゲームの流れ

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タイトル画面では、大きな蛾が映し出された後、メニューが表示される。

「Play」を選ぶとゲームが始まるぞ。なお、「Settings」で言語設定を変更できるが、日本語に換えることはできない。残念…。

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続いて難易度を選ぼう。4段階の難易度が用意されているぞ。

本作は謎解きに加えて怪異から逃げるステルス要素が存在している。さらに日本語未対応ということも踏まえると、一回目のプレイはEggs(easy)を選んでおいた方がいいだろう。

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冒頭、少年をいきなり怪異が襲う…と見せかけて、これは悪夢だった。

目が覚めてしまった少年は、ベッドから出て周囲の様子を伺う。ここからチュートリアルがスタート。

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主人公の左右をタップして移動、蛾のマークが出たら探索…といったかたちで順番に操作を学んでいく。

部屋のクローゼットを調べると、犬のBillyが登場。しかし、何かを嗅ぎ取ったBillyはいきなり駆け出し、どこかへ行ってしまう。

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Billyを一人にしたら危ないかもしれない!追いかけよう。…でも、扉には鍵がかかっている。

カギはすぐ見つかるが、主人公は背が低くて届かない。足場として利用可能なものを探して、カギの下まで押してこよう。

「Moth Lake」の序盤攻略のコツは死に場所の暗記と即効隠れること

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冒頭では、調べる場所や使用するアイテムに困ることはないだろう。

本作の序盤では苦労するほど難しい謎解きは登場しない。基本的に、探索可能な場所を調べ、アイテムを手に入れて別の場所で使えば進んでいく。アイテムも、手に入れた瞬間どこに使えばいいか気づくレベル。

なので、序盤攻略のポイントとなるのが、怪異への対処法

コツは2つ。死に場所を暗記することと、怪異が出たら即効隠れることだぞ。

覚えるしかない!選択肢による死

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選択肢を選び間違えて即死…。しっかり覚えておこう。

ゲーム進行中、選択肢が登場する場合がある。このとき、選択肢の片方が即死となっていることが少なくない。

では、どうやって即死の選択肢を見抜けばいいのだろうか?その答えは…暗記覚えるしかない

即死につながる選択肢はなんとな~く危険につながるような雰囲気があるものの、あくまで「なんとな~く」でしかないし、場合によっては危険を冒してでも挑まなければならないときだってある。なので、とにかく試してみるしかない。試して、もし死んだらその選択肢を覚えておいて、二度と選ばないようにしよう。

表裏が重要!物陰に隠れよう

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序盤で怪異が出たら即座にフリックしよう。その場所に隠れればやり過ごせるぞ。

マップ上で主人公を追ってくる怪異については、マップ上の物陰に隠れてやり過ごさなければならない。

ゲーム序盤では基本的に、異登場時に主人公のいる場所のすぐそばが物陰となっているので、即座に下フリックして隠れてしまおう

この時、物陰には表裏があることがわかるハズ。主人公がオブジェクトの向こう側に隠れ、我々プレイヤーから見えなくなる場合と、主人公がオブジェクトのこちら側に隠れ、我々プレイヤーから丸見えな場合

ゲーム序盤では、怪異が主人公が隠れた側の反対側に出現するため、このどちらのケースでも主人公はきちんと隠れたことになる。ただ、ゲームが進むとそうではないケースも登場するかもしれないので、表裏の概念があることは押さえておこう