Black Border(ブラックボーダー)

Black Border(ブラックボーダー)

パブリッシャー Bitzooma Game Studio

ジャンル アドベンチャーゲーム

価格 Android:280円

新型ウィルス感染拡大!反ワクチン派が陰謀論を流し犯罪増加!世界の「今」を切り取った入国審査ゲーム

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「Black Border」入国審査官ゲームのレビュー画像

新種のウィルスが蔓延。感染拡大を防ぐためには、出入国の制限が必要…。

新種ウィルスが感染拡大する国家で入国管理を行うアドベンチャーゲーム

「Black Border(ブラックボーダー)」は、新種のウィルス「ヴァルーン」が感染拡大する世界で、入国管理を行うアドベンチャーゲーム。

入国審査官が不正入国を防ぐ様子は、テレビの特番などで見たことがあるのではないだろうか。あの入国管理の仕事がゲームで体験できてしまう。

単に法律を知らない人間から、犯罪を実行しようとしている人間まで、さまざまな人間が不正に入国しようとしている。それらを発見するだけでも十分大変。だが、さらに新種ウィルス「ヴァルーン」の存在が状況をより深刻なものにしている。

ウィルス感染対策のため、様々な行動が制限され、普段の生活が送れなくなっている人たち…。彼らは不正な手段を使ってでも国を移動しなければならない状況に追い詰められている。

仕事だからといって、規則だからといって、彼らの出入国を禁じていいのか? でも、出入国を制限しないと感染が広がってしまう…。

今の我々の世界を反映したテーマが、ダイレクトに心に響くぜ…!

パスポートをチェック!その情報は正しいか?

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情報に食い違いがある場合、指紋の確認が必要なことも。指紋は一致するか…?

プレイヤーの仕事は、出入国する人間のパスポートをチェックすること。

パスポートには写真や名前、性別や有効期限が書かれている。記載漏れがないか、写真と本人の顔が一致するか、有効期限は切れていないか…などを確認。

確認の結果、内容が一致していれば出入国OK。でも、内容が一致しないようであれば、規則に基づいて追加の書類を提出してもらうなどの対応を行おう。

なお、本作の舞台はヴァルーン禍の世界なので、感染対策のため法律が日々変わっていく。当然、出入国に必要な処理も変わっていくことになるぞ。

有料ならでは!シリアスな没入感が堪能できる

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シリアスで、没入感のあるストーリー。先が気になるぜ…!

本作は有料の買い切り型アプリとして配信されている。

なので、ゲーム中動画広告が挿入されることはない。これが本作の魅力を高めているように思う。

本作はあくまでゲームとして楽しめる作品として作られている。ただ、扱っているテーマはシリアスじっくりプレイしたい内容だ。

それだけに、動画広告で中断されることなく没入できるのはとてもうれしい。

「Black Border」の魅力は今を感じさせるテーマ

「Black Border」入国審査官ゲーム

永遠に続くかのような感染対策…。現実世界の今がダイレクトに反映されている。

新種ウィルスの感染拡大を防ぐため、水際対策として出入国を制限しなければならない。

それだけでなく、外出をはじめとした行動も制限。でも、生きるためには仕事はしなければならない。

ワクチンを打つことで行動の制限が緩和される。しかし、ワクチンを打つことに不安を感じる人もいて、誰もがもろ手を挙げてワクチン歓迎しているわけじゃない…。

ここまで筆者が書いたのは、本作の中の話。けど、我々が生きる現在のリアル世界にもそのまんま当てはまってしまう。この時代性こそが、本作の魅力だろう。

上っ面だけじゃない!本気を感じさせる物語設定

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感染拡大によって犯罪発生率も増加!犯罪者は入国審査施設にも訪れる…。

本作は、けっして『ウィルスが流行った影響で、「Plague Inc. -伝染病株式会社-(Plague Inc.:THE CURE)」も再ヒットしたくらいだから、ここらで一発、ウィルスゲームでも作っておくか!』なんて軽いノリで作られたゲームではない

というのは、新種ウィルスの蔓延という状況を、その負の面まで描こうとしているから。

たとえばそれは、ウィルスによって家族が死んだ人。あるいはその逆に、感染対策のために生活が困窮してしまう人。

また、ワクチンの副作用への不安から陰謀説を流し、人々を犯罪行為に駆り立てようとする者たち…。

新種ウィルスの感染拡大という状況を上っ面だけ表現するのではなく、細かい部分まで描こうとしているのがよく伝わってくる。

出入国を判断するのはプレイヤー!その価値観が試される

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主人公の娘を救うには薬がいる。場合によっては、不正に手を染めてでも金が必要…。

新種ウィルスの感染拡大という設定が活かされているのは、物語上に限った話ではない。ゲーム部分でも十二分に活用されている。

というのも本作、必ず不正入国者をはじかなければならないわけではない。主人公の評価は落ちるものの、不正入国者を入国させることは可能。

なので、感染対策によって仕事を失い、不正入国しないと生きていけない…なんていう人を拒否するか、情けをかけて入国OKと判断するかはプレイヤー次第だからこそ悩む…!

しかも、実は主人公も生活が困窮しつつある。ヴァルーンではないが病に侵された家族を抱えており、治療費を工面しなければならないのだ。なので、場合によっては不正入国者からの賄賂に目がくらむこともあるだろう…。

ウィルス、仕事、人情、家族…。相反する様々なものに囲まれた状況で、どう判断するか?プレイヤーの価値観が試される点が本作の秀逸な点だと感じた。

ゲームの流れ

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ストーリーモード以外にも、カジュアルモードやエンドレスモードなど、ゲームシステムだけを純粋に楽しむモードも用意されている。

ストーリーをプレイする場合、上から二番目の「ストーリーモード」を選択!

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ゲームは1日単位で進んでいく。決められた人数…9人の審査を行うと1日が終わり、次の日に。

1日が終わるとその日かかった生活費の精算が発生する。主人公は毎日支払われる給与の他に貯金を持っている。なので、1日、2日赤字になっても大丈夫。けど、慢性的にお金が足りなくなりそうなら、なんとかしなければならない…。

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1日目、1人目の入国者はチュートリアルとなっている。指示された場所をタップするだけでクリアできるぞ。

審査すべき項目は日を追うごとに増えていくが、その度にチュートリアルを行ってくれる。

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パスポートを見せてもらって、入国OKなら緑色の「APPROVED」を。入国NGなら赤の「DENIED」を、受け取ったパスポートに捺印しよう。

捺印後、パスポートや身分証明書、ワクチン接種証明書など、受け取った書類を全部返還すれば審査終了となる。次の人を呼ぼう。

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すべての人を審査し、1日が終わった。その日に行った判断の結果が確認できるぞ。

また、生活費の精算が行われる。正直に支払っているとあっという間に貯蓄が尽きてしまう。給料だけでは賄えない。…どこかで賄賂をもらう必要があるのかも…!?

「Black Border」攻略のコツは攻略を考えずにまずプレイすること

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入国させるか?させないか?まずは自分の判断でプレイするのがオススメ。

多かれ少なかれ、エンターテインメント作品はというのがある。なので、時間が経過してからプレイすると、面白さを感じにくかったり、古臭く感じられたりするもの。

でも本作の場合、今という時代にシンクロしたテーマを扱っているので、今プレイするのと数年後プレイするのとでは、プレイ感が天と地ほども変わるだろう。

なので、本作の楽しさを100%味わうなら、今、一切の攻略法を見ずにプレイすることをお勧めする。

自分の価値観でプレイ!感情移入して楽しもう

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この人を助けるべき?ただ、娘の薬代を考えると、生活費の面倒を見るのは…。

攻略法を見ないほうがいいのは、そのほうが自分の価値観をゲームに反映できるから。

攻略法を見れば、どの選択肢を選ぶのが最適かわかってしまう。となると、「自分ではこう思うんだけど、攻略上有利だから」という理由で選択肢を選ぶことになってしまうだろう。

確かに、攻略を目指してプレイするのもおもしろい。けど、それは二周目でも体験できる

ウィルス感染拡大の人流抑制状況で自分がどんな判断をするか?その判断がどういう結末を迎えるか?…こうした体験をフルに味わえるのは一周目だけ。まずは自分の価値観でプレイしてみよう。そのほうがより強く感情移入できるぞ。

2週目に備えて!イベントを覚えておこう

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助けなかったことで、彼女は死んでしまった模様。2周目では助けることにしよう。

一周目を自分の価値観でプレイする上でも、押さえておきたいのはイベント内容を覚えること。

不正入国を許したり、あるいは困っている人の入国を拒否したりした時にどんなイベントが起きるのか?そのイベントの効果はどんなものなのか?

こうした情報を押さえておけば、二周目のプレイ効率をアップすることができるぞ。