Iris and the Giant(イリスと巨人)

Iris and the Giant(イリスと巨人)

パブリッシャー Plug in Digital

ジャンル カードRPG

価格 iOS:730円

心の中で悪魔と戦え!憂鬱な思春期を過ごす少女の心を舞台にしたアーティスティックなカードRPG

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Iris and the Giantのレビュー画像

舞台はイリス自身の心の中。立ちふさがる悪魔たちを、カードの力で倒していこう。

少女の心の中を探索するアーティスティックなローグライク・カードゲーム

「Iris and the Giant(イリスと巨人)」は、心の中を探索するローグライク・カードゲーム。

プレイヤーは主人公・イリスとなって心の中の悪魔と戦っていく。イリスの武器はカード。HPである意思の力がなくなっても、カードがなくなってもゲームオーバーなので、カードの使い方だけでなく、取得が重要となる。

特徴的なのが、水彩画やベタ塗りを使ったアートワーク思春期特有の憂鬱な雰囲気をよく表現していて、独特な魅力を持っている。

心の中の悪魔と戦え!カードの力で

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カードタップ後に使用先をタップ。回復など自分対象のカードはイリスをタップしよう。

プレイヤーは、毎ターン4枚のカードをゲット。その中から使用するカードを選択する。

フィールドにはラインが3本あり、ライン上には悪魔宝箱階段といったオブジェクトが並ぶ。悪魔は攻撃カードを使って倒すべき存在。宝箱はタップすることで新たなカードをゲットでき、階段はタップすることで次のエリアへ進行できる。

最前列のオブジェクトがなくなると、後ろに控えたオブジェクトが1マスずつ前へ移動する…という仕組み。

悪魔退治を優先するか?それとも宝箱ゲット?あるいは階段を狙って次のエリアに急ぐか?…プレイヤーの選択が運命を分ける。

お得&手軽!他機種版と比べたスマホ版のメリット

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「思い出」などの収集要素も用意されているが、アイテム課金ではゲットできない。

本作はSteamで配信されているPC版のスマホ向け移植作。

PC版同様、買い切り型の有料アプリとして提供されている。追加のアイテム課金も、現時点では存在しない。

PC版と比べた際のメリットは、値段とお手軽さ。値段についてはPC版の半額以下なので、非常にお得!

また、複雑な操作が要求されないゲームなので、PCよりスマホの方が快適・手軽にプレイできるように思う。特にPC版へのこだわりがないのであれば、スマホ版で十分満足できるだろう。

「Iris and the Giant」の魅力は思春期特有の雰囲気を描いたアートワーク

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イリスの憂鬱な思春期が、水彩イラストとベタ塗りのイラストで表現されている。

本作の魅力は、ゲーム性よりむしろ、アートワークにある。

デッキ構築型ゲームとしてのおもしろさも十分持った作品だけど、それ以上にイリスの思春期を描いたアートワークこそ、本作のメイン。

思春期の憂鬱な雰囲気…!イリスの心の中

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イリスは心の中で悪魔と懸命に戦っている。そのことが意味するものは何だろう。

「青春」という言葉からは、とても輝きに満ちた明るいイメージを感じる。

けど、この言葉が示す時期…思春期って、そんなに明るいイメージだっただろうか。

成績や将来のこと、友達との関係や、異性との関係…そして、自分に価値はあるのか…などなど、様々なことに思い悩む。思春期はそんな憂鬱な時期でもあったハズ。

本作の主人公、イリスもまた、輝く青春ではなく、憂鬱な思春期を過ごしている一人なのだ。

水彩やベタ塗りが描きだす文学性!意味を考える楽しさ

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説明は最低限。物語の本当の意味はプレイヤーが考えなければならない。…そんな作品。

そんな、イリスの憂鬱な思春期を描くのに本作は、水彩ベタ塗りという2つの手法を使っている。

水彩は現実世界を描くのに用いられており、水彩ならではの淡いタッチから、イリスの心が壊れそうな印象を受けた。

また、心の中の表現はベタ塗り。やや抽象的で、心の中がぼんやりとしていて、まだまとまっていない…そんな印象を与えてくれる。

こんな風に、思わず背景を想像してしまう…そんな、文学作品を読むような味わいこそが、本作のメインとなる楽しさだと思う。

実際、物語を追うことでイリスの心理が語られてはいるものの、セリフがイリスの状況や心理を明確に描写することはない。プレイヤーが想像する余地が残されている。

描かれるものにどんな意味があるのか?それを考えることは、カードバトルと並ぶ本作の大切な要素といえるだろう。

ゲームの流れ

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オープニングでは、水彩タッチのアニメーションで、イリスを取り巻く現実が描かれる。

彼女は学校に居場所がない。憂鬱な思春期が、ブルーの淡いタッチで表現されている。

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ゲームスタート。オープニングとは打って変わって、どこか抽象的な、ベタ塗りタッチで心の中が表現される。

まずはチュートリアル通りにタップして、操作方法を覚えよう。

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敵を倒して階段を引き寄せ、タップするとマップ画面へ切り替わる。次のステージをタップして、先へと進もう。

先に進むことは重要だけど、カードの残数も重要。なので、ただ急ぐのではなく、時にはカード獲得を優先した方がいいだろう。

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敵を倒すとスターが出現。スターを一定数集めると、様々なアップグレードが行えるぞ。いわば、経験値とレベルアップのようなもの。

4つ提示されるアップグレードの中から、適用するものを選択しよう。

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スターの数はゲームオーバー時にも関わってくる。ゲーム中手に入れたスターによって、次のプレイに引き継ぎ可能な要素が手に入るぞ。

プレイすればするほど要素が手に入るので、一度の失敗でめげずに繰り返しチャレンジしよう。

「Iris and the Giant」の序盤攻略のコツはバランスを考慮したデッキ構築

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意思の力(HP)だけでなくカードが尽きてもゲームオーバー。カード残数は重要だぞ。

他のデッキ構築型カードゲームと本作との大きな違いは、カードが消費されていくという点。一度使ったカードはなくなってしまう。

結果的にカードがゼロになるとゲームオーバー。そこまでいかずとも、攻撃系カードがなくなれば手詰まりに陥ってしまう。

バランスよくカードを獲得していくことが需要だぞ。

攻撃系カードを切らすな!範囲の大きいカードは優先獲得

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縦一列の敵を攻撃できるファイア。階段や宝箱を一気に引き寄せられる。

敵が攻撃できないという手詰まりを避けるため、宝箱からカードを獲得する際は、攻撃系カードを確実に押さえよう

特に抑えたいのが、ファイア

斧は最前列の敵をすべて攻撃でき、ファイアは縦一列の敵を攻撃可能。いずれも攻撃範囲が広いため、使い勝手がいい。

自信より盾!立て直しに有効

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盾も自信もどちらも欲しいが、バランスを考えると盾を優先したい…。

攻撃以外のカードでよく手に入るものに自信がある。回復はHPである意思の力の回復ができ、盾は2ターンの間敵の攻撃を完全に防いでくれる

どちらも使い勝手のよいカードだけど、両方とも獲得すると、攻撃カードの比率が減ってデッキのバランスが悪くなってしまう。

オススメしたいのは。というのも、意思の力はカード以外にも回復手段があるため。たとえば、敵を倒してスターを集めた時に、「意思の力上限アップ+全回復」といった効果が出現する。

一方、盾の効果を得るにはカードを獲得するしかない。その上、非常に利用価値が高い

意思の力が少ないピンチ時はもちろん、2ターン費やして宝箱や階段の前の敵を排除する…なんて使い方もできるぞ。