金剛型戦艦の4番艦。
特別大演習観艦式では昭和天皇が乗艦する御召艦に指定。
それが―――
戦艦「霧島」
姉の敵を討とうと戦った金剛姉妹の末妹の結末を語ろう。
海の底は…意外に暖かい…の…ね…… by霧島
戦艦「霧島」
「霧島」は、旧日本海軍の金剛型戦艦の4番艦。
建造時は巡洋戦艦とされていた。
建造は川崎造船所で、金剛型3番艦の榛名と並び民間造船所による初の国産戦艦。
ちなみに1番艦の金剛はイギリス「ヴィッカース社」、2番艦の比叡は横須賀海軍工廠での建造になる。
直接の姉妹艦となる榛名とは、起工日も一日違い、竣工は同日というかなり近しい存在。
まさに双子のような関係とも言えるだろう。
また、1930年に第一次近代化改装を行い、10月26日の特別大演習観艦式では昭和天皇が乗艦する御召艦に指定される栄誉を賜った。
先導艦足柄、供奉艦妙高、那智、羽黒と共に観艦式の主役となった。
その最後―――
1942年11月12日~13日、挺身艦隊と米艦隊との夜戦が勃発。
第三次ソロモン海戦―――第一夜戦。
夕立の米艦隊発見報告から間もなく戦闘が始まると、暁、続き比叡も探照灯を照射。
戦闘は混戦となり、霧島は、比叡以下の艦と共同して重巡サンフランシスコ、軽巡アトランタを撃沈。
しかし、探照灯を点灯ししたために標的となった比叡は集中攻撃を受けてサボ島周辺で操舵不能となってしまう。
霧島は比叡を曳航する為に行動を開始するが米潜水艦の雷撃を受けてしまった。
これは幸いにも不発だったが、その後救援を中止して北上することになる。
13日15時以降、比叡は応急修理にも失敗、米軍機の空襲により甚大な被害を受けたため、放棄が決定する。
同日の夕刻には、比叡の沈没が確認されたという。
この日本軍初の戦艦損失は、後に大きく戦力の差を広げていくこととなる。
第三次ソロモン海戦―――第二夜戦。
14日深夜、旗艦愛宕以下の前進部隊は米第64任務部隊と交戦する。
この海戦で、駆逐艦綾波は単艦で米駆逐艦の全てを戦闘不能に追い込むものの鬼神の如き戦いの後、轟沈。
混戦は続き、霧島は愛宕、高雄と共にサウスダコタ、ワシントンと交戦状態になる。
霧島は探照灯を照射、6000m先のサウスダコタを捉える。
この時、サウスダコタは水雷戦隊の攻撃で損傷を受けており、先行して照射攻撃を受けることとなった。
多数の命中弾により被害を与え、サウスダコタを戦場から離脱に追い込んだ。
手前のサウスダコタに攻撃が集中している間、ワシントンは攻撃を受けずにレーダーで戦艦の艦影を捉えていた。
混戦中とあり、どちらがサウスダコタなのか判別できていなかったのだが、サウスダコタが後退したことにより霧島の位置を判別。
探照灯により識別後、照明弾により日本艦隊は完全に姿を露呈することとなってしまう。
16インチ砲9門による砲撃は、わずか7分の間に霧島に9発命中したと記録されている。
霧島の戦闘詳報では、6発以上の被弾。火災発生。
全部電信室全滅。
三番、及び四番砲塔作動不能。
舵機故障。
次第に被害は広がっていった。
22時8分の時点で、米艦隊を追撃を開始していた愛宕、高雄から霧島は落伍していた。
火災は鎮火したものの、舵取機室が満水となり面舵10度で固定、右舷に傾斜して直進不能という事態に陥る。
その後、日米双方とも戦場から避退していった。
戦場を迷走する霧島の護衛として朝雲、照月が残置されていた。
取り残された霧島の艦内では高圧蒸気の噴出により機関部乗員のほとんどが死亡、再び火災発生という状況だった。
このままでは、弾薬庫が誘爆するのも時間の問題と想定された。
右舷傾斜を水平に戻すために注水を開始したところ左舷への傾斜が始まってしまったという証言もある。
この時点で、修理も曳航も不能と判断。
23時50分、朝雲に救援を依頼。
そして、運命の11月15日―――
0時42分、艦長は総員退去を決定、軍艦旗降下後、生き残った乗組員は接舷した朝雲へ移乗を開始する。
1時前後、霧島の処分命令を受けた五月雨が到着し、その準備を開始した時、霧島の艦体はその傾斜を大きくしていったという。
1時20分~25分、サボ島西方11浬の地点―――
霧島は左舷後部から転覆。
姉妹艦比叡の沈んだアイアンボトム・サウンド(鉄底海峡)に、1日遅れで姉の後を追うかのように・・・深く沈んでいった。
生存者は准士官以上69名、下士官兵1031名。
大海に還った魂に敬礼―――
スマホで遊べる軍艦ゲーム
【戦艦】Warship Saga ウォーシップサーガ
「【戦艦】Warship Saga ウォーシップサーガ」は、リアルなグラフィックの艦隊で戦う架空戦記ストラテジー。
第二次世界大戦を舞台としているので、登場する艦船はもちろん「艦これ」同様に人気のものばかり。
システム的には、入手した設計図から造り出した軍艦で艦隊を結成し、敵国と戦っていくというもの。
艦のカスタムに重点を置いたやり込み要素が豊富で、好きな艦をとことん強くしていくコトができる。
また、艦のグラフィックがとびぬけていて、ウェザリング(汚し)まで再現しているこだわりようがスゴイ。
戦艦少女R
『戦艦少女R(Warship Girls R)』は、アドミラル(提督)となって美少女に擬人化した実在の艦隊を率いて戦うシミュレーションRPG。
設定の通り「艦これ」の亜種的存在で、海外で人気を博していたのが日本にも上陸した。
システムも基本そのままで、資材から新キャラを建造。通常クエのドロップからレアが出たり、やり込みで極めるタイプ。
バトルは全自動で進行だが、艦船のミニキャラが砲台や魚雷を撃ち合うアニメーション付き。これが可愛い。
他にもケッコン!着せ替え!服が大破!見える!といった要素があり、初心者も熟練提督も満足できそうな出来になってるぞ。
「鋼鐵少女」
「鋼鐵少女」は、美少女化された軍艦を育成するシミュレーションRPG!
システムは、ほぼ「艦これ」で台湾版の艦これと噂されている程。
だが、本家よりかなりユーザビリティな作りで―――
・海域の進行条件が見える
・資源回収後に鎮守府に戻る選択肢が出る
・陣形効果が見える
などなど、艦これでの不満点が解消されているような感じ。
イラストやUIは、完全にオリジナルで作られていて完成度が高いぞ。
ローカライズされていないものの、ボイスや書き文字だけ日本語だったり、かなりおススメできる逸品だ。
アプリゲットが贈る艦これ特集「魂の還る海」をご覧ください!
記者むらさきが、艦これファンのために書き下ろした「【魂の還る海】シリーズ」をご覧ください……。