旧日本海軍の白露型駆逐艦の4番艦。
姉妹艦たちと共に戦った第2駆逐隊司令。
それが―――
駆逐艦「夕立」
第三次ソロモン海戦で米艦隊を恐怖に叩き込んだ『ソロモンの悪夢』の結末を語ろう。
吉川艦長…また、会えるか…なぁ by夕立
駆逐艦「夕立」
「夕立」は、旧日本海軍の白露型駆逐艦の4番艦。
佐世保工廠で1934年10月16日に起工、1936年6月21日に進水。
1937年1月7日、夕立は竣工、横須賀鎮守府籍となる。
白露型3番艦村雨と同日附の竣工だった。
同日、夕立と村雨で第2駆逐隊が編成される。
以降、2艦の間で第2駆逐隊司令駆逐艦が行き来しつつ、戦場を駆け続けた。
その最後―――
1942年11月、外南洋部隊増援部隊は全力でガ島輸送作戦を実施。
第三次ソロモン海戦。
11月11日、夕立以下の第2駆逐隊は、ショートランド泊地を出撃、ガダルカナル島ヘンダーソン飛行場砲撃を任務とする挺身艦隊と合流し、ガダルカナル島へ向かった。
12日13時30分に挺身攻撃隊に合流した。
その夕刻頃、激しいスコールに遭遇した挺身艦隊は幾度も反転、僚艦の位置がわからないほど混乱した。
このスコールは両陣営の行動を混乱の渦に叩き落した。
23時24分、ヘレナがレーダーで挺身艦隊を探知、丁字戦法で挺身艦隊に対抗する為に行動を開始した。
23時41分、カッシンが前方2700mに夕立、春雨を探知。
夕立は―――
『当時敵ハ全然我ニ気付キタル模様ナク主砲ハ勿論機銃スラ発砲スルモノナカリキ』
と評したが、この時の米艦隊はレーダーで襲撃準備を整えていたという。
米駆逐艦カッシンが、魚雷発射のために取舵に変針したところ後続艦に意図が伝わっておらずに、米艦隊は更なる大混乱に陥ってしまう。
日米双方の指揮官が事態を把握できないまま、米艦隊が日本艦隊の中央に突入していった。
この夜戦で、日米双方とも無茶苦茶と表現される程に傷つく大乱戦となる。
この時の乱戦で、五月雨は旗艦である比叡を機銃で誤射してしまっている。
米軍も旗艦サンフランシスコがアトランタを誤射していた程だ。
混乱する状況下で夕立は敵発見を報告。
比叡の探照灯の光は、夕立の前に敵艦隊の姿を明確に示した。
米艦隊の攻撃は、比叡に集中する中、夕立は敵艦隊へ単艦で突入していくのだった。
ここから、夕立の伝説が始まる。
主砲を放ち、魚雷を片っ端から発射。
夕立はまさに狂ったように敵艦隊の中央を突破していった。
この時、米艦隊は夕立と敵と認識する余裕すらなかったという。
この攻撃で米駆逐艦カッシン大破、魚雷が命中した米軽巡アトランタ、駆逐艦バートン轟沈、米重巡ポートランド、米軽巡ジュノーにも損害という被害を与えた。
夕立のこの時の戦果は、後に―――『ソロモンの悪夢』と言われ、語り継がれることとなる。
その戦果は、日本側、米軍側で食い違う点も多く、そういう戦果であったようだ・・・と、曖昧な表現をされる。
これが、艦隊これくしょんでの夕立の口癖である「っぽい」の元と言われる。
そして運命の11月13日―――
00時26分前後、敵艦隊の中央を抜けた夕立は、右前方から探照灯で照射され、続いて右舷と左舷の両方から集中砲火を受ける。
艦体は大炎上。
混乱の中の為、日本側からの誤射も相当含まれていたという。
2時26分、退去が決定。
2時44分、夕立の乗組員を移乗させた五月雨は、雷撃処分が下令された夕立に魚雷2本を発射。
だがこの時の魚雷は艦底を通過して沈没させることに失敗した。
2時53分に再度魚雷1本を発射し、砲撃処分を開始した。
最終的に、この魚雷も外れ、砲撃処分も失敗に終わる。
夕立がまだ海上にあるうちに、五月雨は米重巡ポートランドに捕捉されてしまった為、その海域を離脱せざるを得なかった。
この時、五月雨駆逐艦長に「まことにすまないが、もう一度引き返して魚雷を撃って貰えないか」と頼む吉川艦長の姿も目撃されたという。
放棄された夕立は、海上を漂い続け、ポートランドの砲撃を受けて発生した爆発により―――
アイアンボトム・サウンド(鉄底海峡)へ沈んだ。
艦長准士官以上13名、下士官兵192名が五月雨に移乗して生還。
大海に還った魂に敬礼―――
スマホで遊べる軍艦ゲーム
【戦艦】Warship Saga ウォーシップサーガ
「【戦艦】Warship Saga ウォーシップサーガ」は、リアルなグラフィックの艦隊で戦う架空戦記ストラテジー。
第二次世界大戦を舞台としているので、登場する艦船はもちろん「艦これ」同様に人気のものばかり。
システム的には、入手した設計図から造り出した軍艦で艦隊を結成し、敵国と戦っていくというもの。
艦のカスタムに重点を置いたやり込み要素が豊富で、好きな艦をとことん強くしていくコトができる。
また、艦のグラフィックがとびぬけていて、ウェザリング(汚し)まで再現しているこだわりようがスゴイ。
戦艦少女R
『戦艦少女R(Warship Girls R)』は、アドミラル(提督)となって美少女に擬人化した実在の艦隊を率いて戦うシミュレーションRPG。
設定の通り「艦これ」の亜種的存在で、海外で人気を博していたのが日本にも上陸した。
システムも基本そのままで、資材から新キャラを建造。通常クエのドロップからレアが出たり、やり込みで極めるタイプ。
バトルは全自動で進行だが、艦船のミニキャラが砲台や魚雷を撃ち合うアニメーション付き。これが可愛い。
他にもケッコン!着せ替え!服が大破!見える!といった要素があり、初心者も熟練提督も満足できそうな出来になってるぞ。
「鋼鐵少女」
「鋼鐵少女」は、美少女化された軍艦を育成するシミュレーションRPG!
システムは、ほぼ「艦これ」で台湾版の艦これと噂されている程。
だが、本家よりかなりユーザビリティな作りで―――
・海域の進行条件が見える
・資源回収後に鎮守府に戻る選択肢が出る
・陣形効果が見える
などなど、艦これでの不満点が解消されているような感じ。
イラストやUIは、完全にオリジナルで作られていて完成度が高いぞ。
ローカライズされていないものの、ボイスや書き文字だけ日本語だったり、かなりおススメできる逸品だ。
アプリゲットが贈る艦これ特集「魂の還る海」をご覧ください!
記者むらさきが、艦これファンのために書き下ろした「【魂の還る海】シリーズ」をご覧ください……。