ほとんど海戦を行わなかった艦船。
二度も修理をしつつ輸送任務を続けた。
それが―――
駆逐艦「望月」
佐世保で修理を受けつつ任務を遂行し続けた非戦闘艦の結末を語ろう。
司令官、本当はね…楽し…かった…よ… by望月
駆逐艦「望月」
望月は、旧日本海軍の睦月型駆逐艦の11番艦。
艦名は、旧暦15日の月(満月)を意味する。
竣工当初は「第三十三号駆逐艦」と呼ばれ、1928年に「望月」と改称された。
戦前は、菊月・三日月・夕月とともに第二十三駆逐隊を編成していたが、太平洋戦争開戦の直前、卯月と入れ替わるかたちで第三十駆逐隊へ編入される。
開戦直後、「ウェーク島の戦い」に参戦、この戦いで如月が失われてしまい「睦月型」は姉妹艦を早くも欠くこととなる。
1942年6月、ガダルカナル島の設営作戦の支援を行った後、望月は一度佐世保へ帰投して点検をうける。
8月末、ソロモン方面で「ラビ攻略作戦」の支援任務に就いた。
12月、フインシュ揚陸を終えた望月は、航行中に米艦載機の爆撃を受けてしまう。
望月は、この爆撃により損傷、佐世保で修復を行うことに・・・。
1943年3月、望月は復帰後に再びラバウルで輸送任務に従事することになる。
7月、「クラ湾夜戦」で、望月はサンゴ礁に接触する事故を起こしてしまう。
大発動艇の曳航索が推進器に絡まってしまい、細かな損傷を受ける結果を生んでしまった。
輸送任務は完了したものの、8月15日再度佐世保で修理を受ける事になる。
その最後―――
望月の復帰は、9月に入ってからだった。
米軍が攻勢を強めていく中、第三水雷戦隊を基幹とする襲撃舞台がニューブリテン島各部、ニューギニア方面、北部ソロモン諸島方面への輸送作戦を続けていた。
10月7日~8日、天霧、望月、皐月はスルミ輸送を実施。
21日~22日には、望月は天霧と共にはブカ島輸送を実施した。
翌23日、望月は卯月と伴いニューブリテン島ジャキノット輸送の為、ラバウル(ニューブリテン島北部)を出撃。
ジャキノットへの米軍上陸の報告、南東方面艦隊はビスマルク諸島方面防備部隊指揮官に艦艇・航空部隊の出撃準備を命じた。
同日16時15分、ラバウルを出撃。
そして運命の10月24日―――
23日0時20分、ジャキノット揚陸中のことだった。
米軍海兵隊機の爆撃。
回避、交戦することなく、生涯でほぼ海戦と言える経験をすることなく、望月は暗い海底へとその身を沈めることとなった。
深夜の深い闇の中、戦いを知らない駆逐艦は海上から消えてくのだった。
戦死者は10名。
沈没地点は、南緯5度42分 東経151度40分とされる。(米軍記録)
大海に還った魂に敬礼―――
スマホで遊べる軍艦ゲーム
【戦艦】Warship Saga ウォーシップサーガ
「【戦艦】Warship Saga ウォーシップサーガ」は、リアルなグラフィックの艦隊で戦う架空戦記ストラテジー。
第二次世界大戦を舞台としているので、登場する艦船はもちろん「艦これ」同様に人気のものばかり。
システム的には、入手した設計図から造り出した軍艦で艦隊を結成し、敵国と戦っていくというもの。
艦のカスタムに重点を置いたやり込み要素が豊富で、好きな艦をとことん強くしていくコトができる。
また、艦のグラフィックがとびぬけていて、ウェザリング(汚し)まで再現しているこだわりようがスゴイ。
戦艦帝国
戦艦帝国は、戦艦を集めて艦隊を作り、他の艦隊と戦っていくシミュレーションゲームだ。
戦艦のグラフィックは非常にリアルで精密に描かれており、これならミリタリーマニアも満足できるのではないかという出来だ。
基本的には、戦艦を集めて装備をパワーアップさせて艦隊を編成。
海域を選んで他の艦隊と戦っていく。
海域等の構成は、第二次世界大戦から採用されている模様。
…つまりこれは、リアル版「艦隊これくしょん」といっていいゲーム。
「白露型」駆逐艦を入手した場合、艦名を「白露」「時雨」「村雨」「夕立」「春雨」「五月雨」「海風」「山風」「江風」「涼風」などから選ぶ事もできる。
ただもちろん、あの「艦これ」とは全く別物。
美女は登場するが美少女ではなく、グラマラスで大人な雰囲気。しかも音声がカタコトでSiriみたい…なので「艦これ」を期待してしまうと、「コレジャナイ!」と叫びたくなるだろう。
だが、リアルな戦艦が好きな人なら、必ずやその出来に満足できるゲームだ!
「鋼鐵少女」
「鋼鐵少女」は、美少女化された軍艦を育成するシミュレーションRPG!
システムは、ほぼ「艦これ」で台湾版の艦これと噂されている程。
だが、本家よりかなりユーザビリティな作りで―――
・海域の進行条件が見える
・資源回収後に鎮守府に戻る選択肢が出る
・陣形効果が見える
などなど、艦これでの不満点が解消されているような感じ。
イラストやUIは、完全にオリジナルで作られていて完成度が高いぞ。
ローカライズされていないものの、ボイスや書き文字だけ日本語だったり、かなりおススメできる逸品だ。
アプリゲットが贈る艦これ特集「魂の還る海」をご覧ください!
記者むらさきが、艦これファンのために書き下ろした「【魂の還る海】シリーズ」をご覧ください……。