最新作「マクロス⊿」が放映中のマクロスシリーズ。
実は、全てが同時系列のストーリーにはなっていないのは知っているだろうか?
もちろん設定は共通しているし、歴史も年表で語るコトもできる。
しかし、特に初代の「超時空要塞マクロス」はかなり特殊な扱いになっていた!
今回は、そんなマクロスシリーズを大特集!
準備はいいんかね? byフレイア・ヴィオン
「超時空要塞マクロス」って?
1982年10月からTVアニメとして第一作目「超時空要塞マクロス」が放映された。
シリーズとしては、「超時空シリーズ」と「マクロスシリーズ」の原点となる。
「超時空シリーズ」は、「超時空世紀オーガス」「超時空騎団サザンクロス」と続く別の世界観を持つシリーズ。
「マクロスシリーズ」は、初作である「超時空要塞マクロス」と歴史を共通するシリーズとなっている。
ただ、シリーズとしては、二作目であるOVA作品「超時空要塞マクロスⅡ -LOVERS AGAIN-」が、オリジナルスタッフやスタジオぬえが関わらない作品としてシリーズから外されていた時期もあったり、色々と変遷がある。
初代の放送事情
「超時空要塞マクロス」は、「宇宙戦艦ヤマト」や「機動戦士ガンダム」などのSFアニメ作品を受けて作成されるコトとなった。
実は、企画時には3クールで作成される予定だった作品。
だが、スポンサーなど諸事情により放映開始時には23話(2クール)作品に変更されて放映となる。
しかし、放映開始後、関連商品がヒットした上、SFメカと戦争・美少女アイドルとのラブロマンスに三角関係によるドラマ性が評価され、ファンからの支持が想像以上に高くなっていった。
そして、13話(1クール分)の延長が決定。
本作を観たコトのある人ならわかると思うが、後半は戦争終結後が描かれるという延長部分は後日譚的な扱いになっている。
その戦後パートは、後のシリーズ作品の根幹になるエピソード(ゼントラーディが地球人と共に生活を始める等)が多く含まれるコトになった。
シリーズの時系列
数多くあるシリーズだが、TVアニメ、OVA、一部ゲーム作品を含めて時系列でまとめてみよう。
『マクロス ゼロ』(2008年)
『超時空要塞マクロス』(2009年~2010年)
『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』(2009年~2010年)
『超時空要塞マクロス Flash Back 2012』(2012年)
『超時空要塞マクロス2036』(2036年) ※PCE版ゲーム作品
『超時空要塞マクロス 永遠のラブソング』(2037年) ※PCE版ゲーム作品
『マクロスプラス』(2040年)
『マクロス7』(2045年~2046年)
『マクロス ダイナマイト7』(2047年)
『マクロスF』(2059年)
『マクロス⊿』(2067年)
『超時空要塞マクロスⅡ -LOVERS AGAIN-』(2090年代)
マクロス ゼロ
初代「超時空要塞マクロス」の前日譚にあたるOVA。
VFシリーズの元祖とも言える機体の登場や、美しい画像が評判。
超時空要塞マクロス
超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか
TVシリーズは後の設定では、戦争終結後に制作されたTVドラマシリーズという位置づけで、史実とは違った部分も多いというコトに。
また、劇場版である「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」も、ゼントラーディ戦役の戦勝20周年記念作品として作られた映画という位置づけ。
当時からそういった設定(劇中劇)であったようで映画予告編のナレーションでは「主演、リン・ミンメイ」「早瀬未沙、ゆれる女心を演じます」などという謳い文句が登場する。
現状では、TVシリーズと映画版の双方の設定が混在する歴史が史実となっている。
超時空要塞マクロス2036
超時空要塞マクロス 永遠のラブソング
劇場版の設定を引き継ぎ、ゼントラーディだけでなくメルトランディも登場するPCエンジンオリジナルのゲーム作品。
1stの登場人物であるマクシミリアン・ジーナスの長女、コミリア・マリア・ジーナスが主人公のSTGと、その後を描いたSLGの二作品。
物語としては、直接ではないが「超時空要塞マクロスⅡ -LOVERS AGAIN-」につながる設定で描かれている。
マクロスプラス
「マクロス7」と同時に企画されたOVA作品。
設定も「7」に登場する機体がトライアルしている時期で前日譚にあたる。
アニメとしての完成度が高く、海外でも評価の高い作品。
マクロス7
マクロス ダイナマイト7
マクロス作品としては珍しい男性ヴォーカルが主人公の人気作。
映画やOVAでも続編が展開するという、こちらも異例となる展開を見せた。
この作品をベースにシリーズは再構成された為、今後の作品の多くに設定が流用されるコトとなる。
マクロスF
1st同様に、TVシリーズと劇場版でストーリーの異なる作品。
作中の歌はカラオケなどでもランキング上位に入る程の人気を誇る。
マクロス⊿
現在放映中のマクロスシリーズ最新作。
TVアニメとしては、最も未来の世界が描かれている。
超時空要塞マクロスⅡ -LOVERS AGAIN-
初のOVA作品にして、最も未来が描かれた。
全体的に外伝的なイメージが強いが、一応シリーズの基本である三角関係も描かれる。
一時期黒歴史的な扱いを受けるが、近年ではマクロスの歴史に名前が再登場するようになった。
全体としては、こういう感じになっている。
最新の「マクロス⊿」を見つつ、登場するキャラクターの関係性など、過去作から紐解くと面白いと思う。
「娘娘(にゃんにゃん」は初代から登場している中華飯店だったり、ミラージュがマックスの孫だったり……。
今作は、意外と他の作品との接点が多いのかも知れない。