天使のような可愛さの第六駆逐隊メンバー。
(引用元:http://kancolle-news.com/archives/2015_0212_news_anime_eyecatch_6.html)
そろそろ、3周年を迎える『艦隊これくしょん』と言えば、アニメ化や『艦これ改』など色々物議を醸し出しながらも未だに勢いの衰えない人気ジャンル!
擬人化ジャンルの火付け役である『艦これ』の主役は第二次世界大戦の軍艦を美少女化した『艦娘』だ。
今回はその中でも極めつけ「最強」or「最凶」と呼べる経歴(?)を持つ艦娘を中心特集するぞ!
艦娘の個性は史実に基づく!
公式設定で「夜戦バカ」と認められている川内だが?
(引用元:http://kancolle-news.com/archives/2015_0330_bd_sendai.html)
艦娘達の個性が「史実」に基づいていることは、ベテラン提督ならステータスともいえる常識中の常識!
「やった!待ちに待った夜戦だぁー!」でお馴染みの夜戦バカ、川内型軽巡洋艦『川内』などがわかりやすい例だろう。
史実でも川内は夜戦を中心に戦果を挙げ、最期となるブーゲンビル島沖海戦ですら夜戦で締め括っている!
川内の「夜戦バカ」ならぬ「夜戦エキスパート」を象徴する事例がこちら。
米戦艦(ワシントン)から40.6cm砲弾の釣瓶撃ちを受けて、敵が「巡洋艦が転覆した」と錯覚するほどの水煙に包まれたという。
しかし、直撃弾は1発ももらわず、さらに米艦隊と並走。その後煙幕を張って距離を取った。
(引用元:http://wikiwiki.jp/kancolle/?%C0%EE%C6%E2)
ちなみに戦艦ワシントンは40.6cm砲を9門も持ち、戦艦『大和』とも張り合える当時の新世代艦だ。
(引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/)
「史実で言われてもよくわからん」という提督はこう想像して欲しい。
戦艦棲姫(ワシントン)、夜戦クリティカルを確信するも川内は余裕で全弾回避!
イベントで苦しまされた提督勢からすれば嬉しい展開だが、戦艦棲姫にしてみればヒヤヒヤものの展開だっただろう。
余談だが川内は海軍料理コンペで上位に入る料理を出品しており、実は女子力も高い夜戦バカだったのかもしれないぞ。
色々ある最強戦歴の艦娘
『大和』といえば代表的な戦艦だけど?
(引用元:http://kancolle-news.com/archives/35780836.html)
『大和』は当時最新鋭の技術を結集して建造した大型戦艦だが、残念ながら目立った戦果を挙げる前に壮絶な最期を遂げた。
ただし、『大和』は戦後の平和な世界で世界を驚かせる技術を用いていた艦でもあったらしいぞ!
ということで、まずは世界を驚愕あるいは恐怖させた艦娘を紹介しよう!
川内型軽巡洋艦二番艦『神通』
夜戦バカと艦隊のアイドルに挟まれる次女は「最強」の称号を持っていた。
(引用元:http://neko3nanodesu.seesaa.net/article/409621180.html)
川内(姉)と那珂ちゃん(妹)に挟まれ、すっかり世話焼きな苦労性キャラが定着した神通さん。
しかし、彼女は海戦において敵のアメリカが賞賛するほどの武勲艦なのだ。
事実、アメリカの戦史研究家サミュエル・モリソン(元米海軍少将)は神通を賞賛している。
「神通こそ太平洋戦争中、最も激しく戦った日本軍艦である」
(引用元:http://wikiwiki.jp/kancolle/?%BF%C0%C4%CC)
そもそも、神通が旗艦を務めた第二水雷戦隊は『阿武隈』が旗艦を務めた第四水雷戦隊と同じく切り込み役として突撃する勇壮な精鋭集団だった。
特に神通の第二水雷戦隊は猛戦することから『華の二水戦』と呼ばれていた!
艦これのBGMにもその名は付けられている。
(引用元:http://kanmusu.blomaga.jp/articles/35335.html)
だが、神通の華々しさの裏に凄まじい猛訓練があったことをご存知だろうか?
「月月火水木金金、日々是訓練」という言葉を実践し、その無理が祟ったか「美保関事件」と呼ばれる衝突事故まで起こしている!
島根県美保関沖での徹夜の夜間無灯火演習中に軽巡洋艦「神通」と駆逐艦「蕨」が衝突事故を起こし、「神通」は艦首を喪失する大破、「蕨」は沈没した。このとき「神通」を避けようとした後続の軽巡洋艦「那珂」も駆逐艦「葦」に衝突し両艦も大破した。
(引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/)
そんな神通だが最期もやはり勇猛だったらしい。
神通は怯むことなく7本の魚雷を発射、遂には大爆発を起こし、船体は真っ二つになるも、船体の前半分は夜が明けても沈まず、残った砲で砲撃を続ける奮闘を見せた。
(引用元:http://wikiwiki.jp/kancolle/?%BF%C0%C4%CC%B2%FE%C6%F3)
優しい人ほど本当は凄まじいのだ。
(引用元:http://homusora.hateblo.jp/entry/2015/01/17/005831)
ちなみに神通の活躍は『艦これ』でも装備や能力に反映されているので案外育てれば大いに化けるかもしれないぞ!
白露型駆逐艦四番艦『夕立』
「っぽい?」でお馴染みな犬っぽい雰囲気の夕立。
(引用元:http://blog.livedoor.jp/shachiani/archives/42791825.html)
「っぽい?」が語尾につく天然っぽい艦娘と言えば夕立だろう。
二番艦の『時雨』と並んで提督の人気が高い駆逐艦だが、彼女の場合は実用的な意味でも重宝されている。
その原因が軍艦の残骸で海底が埋め尽くされた海峡が誕生した「第三次ソロモン海戦」だ!
太平洋戦争中、日米の大消耗戦となったガダルカナル島の戦いにより多数の艦船、航空機がこの海域に沈んだ。海底を鋼鉄の残骸が埋め尽くしていることから、アイアンボトム・サウンド(鉄底海峡)と称されるようになった。
(引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/)
鉄底海峡とは要するに艦艇の墓場!
今でこそスキューバ・ダイビングの名所だが、よくよく考えると結構怖い地域だったりする。
夕立改二になると夜戦で凄まじい活躍を見せる。
(引用元:http://blog.livedoor.jp/asternaru/archives/24972848.html)
さて、肝心の夕立は第三次ソロモン海戦の第一夜で撃沈され、海戦終結まで生き残れなかった。
ところが、この第一夜こそが後世の海戦史に残る大乱闘!
夕立は敵中から僚艦の『春雨』を離脱させ、自身は敵中に再突撃して大暴れ!
記録では航行不能までの32分間で巡洋艦一隻轟沈、一隻は大破炎上、駆逐艦一隻を大破炎上させたということになっている。
夕立こそ『ソロモンの悪夢』と呼ばれても不思議じゃない。
(引用元:http://kancolle-news.com/archives/33913400.html)
ちなみに夕立の口調が「っぽい?」と曖昧なのは、通信や戦果などが乱戦で曖昧になってしまったからだ。
今でこそ可愛らしい美少女だが、当時のアメリカには「恐るべき狂犬」だったに違いない。
妙高型重巡洋艦三番艦『足柄』
「餓えた狼」とは間違っても婚期を逃した意味じゃないぞ
(引用元:http://blogs.yahoo.co.jp/saranndonn/67991256.html)
二次創作では主流の「婚期を気にする」ネタが多い足柄さん。
彼女は英国の観艦式で「餓えた狼のようだ」と評されたことで有名だが、これは貧弱であるとか間違っても婚期を逃しているせいではない!
むしろ、軍艦としての性能を突き詰めた故の栄誉と言い換えても過言ではない。
ジョージ6世戴冠記念の観艦式に出席した際に、「飢えた狼(戦闘力ばかり重視して気品の無い、まるで野獣のようだ…)」「今日私は初めて軍艦を見た。今まで私が見てきたのは客船だった。(我が英国の巡洋艦は客船のような乗り心地だというのに!)」
(引用元:http://wikiwiki.jp/kancolle/?%C2%AD%CA%C1)
実は日本の軍艦とイギリスの軍艦では運用思想が違うために相容れなかった結果が「餓えた狼」という評価に繋がっていたりする。
そんな足柄さんだが軍艦としては開戦から終戦間際まで戦い抜いた歴戦の名艦!
特に礼号作戦では『大淀』と組み、日本海軍史上では最後となる組織的勝利に貢献している。
足柄さんの得意料理はカツ料理!
(引用元:http://kanmusu.blomaga.jp/articles/47974.html)
アニメでは戦友なはずの大淀にまで「お嫁に行かせてあげたいランキング1位の足柄さん」と紹介されてしまった足柄さん。
そんな彼女は良妻とでも言うべき最期を迎えている。
足柄の生存者は、一緒に行動していた駆逐艦神風(未実装)に救助された。雷撃を受けた後も彼女は爆発轟沈せずに持ちこたえたため戦死者が少なく、1200名を超える乗組員と便乗者のほとんどが無事救助されたという。歴戦の誇り高き狼は、乗員の退去を見届けたかのように、静かに眠りについた。
(引用元:http://wikiwiki.jp/kancolle/?%C2%AD%CA%C1)
その時の乗員達は海上へ浮き、軍歌を歌うなど指揮旺盛だったという証言もあるらしい。
ちなみにゲーム中の足柄さんは戦闘力と装甲も申し分ないほど強力!
そこのケッコンを考えている提督さん、足柄を選ぶと色々尽くしてくれるかもしれないぞ。
味方が恐れた最凶の艦娘
敵でなく味方を恐怖のどん底に叩き込んだ艦娘とは?
(引用元:http://moerukabunushi.blog77.fc2.com/blog-entry-1364.html)
眼前の敵より後背の味方が怖い!
というわけで、次は「最凶」として味方を恐怖させた艦娘を紹介するぞ!
暁型駆逐艦四番艦『電』
「でん」じゃないのです!「いなづま」なのです!
(引用元:http://steel1986.blog.fc2.com/blog-entry-1413.html)
第六駆逐隊の末っ子であり、初期艦の一人として数多くの提督の成長を見守ってきたであろう駆逐艦『電』!
姉の『雷』と同じく非常に大人気な艦娘だが、史実では味方を真っ青にさせる状況を何度か起こしていたりする。
その恐怖は何かと言うと味方艦との衝突!
悪意は無いけど衝突しちゃうのです!
(引用元:http://beatarai.blog90.fc2.com/blog-entry-3307.html?sp)
演習や航海で味方艦の連携ミスにより衝突することは珍しいことじゃない。
とはいえ、電の衝突事故は四回!しかも、衝突相手の駆逐艦『深雪』は轟沈。
太平洋戦争で活躍する前に轟沈を経験する深雪。
(引用元:http://inaduma.seesaa.net/)
また姉の『雷』も駆逐艦『若葉』と衝突するなど姉妹揃って衝突歴がある。
とはいえ、スラバヤ沖海戦で英国重巡洋艦エクセターの乗員救助をしたり、他の海戦で味方艦の救助をしたりとしっかり人命救助もやっている!
その功績というわけではないが、海上自衛隊のむらさめ型護衛艦五番艦「いなづま」として現代でも活躍中だぞ。
扶桑型戦艦二番艦『山城』
姉の戦艦『扶桑』ともども「不幸だわ……」が口癖な扶桑型戦艦の山城。
間違っても不幸型戦艦などと言わないように。
(引用元:http://kancole.doorblog.jp/lite/image/65429463)
実は山城の艦内神社は日本国内有数の厄除け神社の分祀だが、戦艦としては割りと憂き目を見ない「不幸」な戦艦だった。
竣工後に次々と欠陥が見つかってドック入り、ミッドウェー海戦以降は演習ばかり、戦艦としての不幸な経歴には事欠かない。
ところが、日本海軍にはこんな戯れ歌がある。
「鬼の山城、地獄の金剛、音に聞こえた蛇の長門」
(引用元:http://wikiwiki.jp/kancolle/?%BB%B3%BE%EB)
いったい何が鬼なのか?それは艦内制裁の苛烈さ!
横須賀の山城と佐世保の金剛は鬼と地獄で表現される通り、制裁の凄まじさにかけては東西の双璧だったという。下士官や古参兵のお説教ののちに海軍精神注入棒が唸りを上げて尻に食い込むまでは普通の艦と同じだが、それだけでは「鬼の山城」の伝統と名誉が許さないとばかりに、解散後あらためて「二等兵以下は下甲板用器庫に整列」の号令がかかる。そして普通はどれか一つのバッター、グランジパイプ、ストッパーの海軍制裁用具オールスターズがフル出動、ほとんど八つ当たりのように各兵最低3回は制裁を喰らわされるのが常だった。
(引用元:http://wikiwiki.jp/kancolle/?%BB%B3%BE%EB)
鬼より怖い山城さんである。
(引用元:http://kancolle-news.com/archives/36210855.html)
ちなみに山城は訓練も過酷で、これが「鬼の山城」に拍車を掛けている!
そんな山城だが横須賀鎮守府に配備された初の弩級戦艦だったり、航空戦艦として航空機開発の実験に携わったりと名誉艦だったことも覚えておこう!
正規空母『赤城』&『加賀』
左が赤城、右が加賀である。
(引用元:http://tukihime2.blog.fc2.com/blog-entry-359.html?sp)
赤城と加賀と言えば『艦これ』ではお馴染みとなった正規空母コンビであり、熟練搭乗員が数多くいた一航戦の誉れ高い正規空母!
『艦これ』でも人気の高い二人だが、実は艦内環境が非常に過酷だったらしい。
まずは正規空母の代名詞とも言える赤城から見ていこう。
可愛い顔をしてとんでもない二つ名を持つ赤城さん。
(引用元:http://kancolle-news.com/archives/2015_0319_news_anime_11_eyecatch.html)
元々は天城型巡洋戦艦二番艦の予定だったが、軍縮条約のおかげで正規空母に改装されたのが赤城だ。
しかし、二回目の改修を受けたとき予算をケチったために不具合が多発!
、旧石炭庫を居住スペースにするなどしたため艦内は迷路のような状態になってしまい居住性は日本艦艇の例にもれず劣悪に。先の高角砲の改装の件のみならず弊害が居住区や飛行甲板などあらゆる点に及んでおり結核と赤痢が流行ったこともあり、ついたあだ名が「人殺し長屋」。このような劣悪な居住性もあってか、大型艦の例に漏れず彼女のシゴキや制裁、艦内いじめも苛烈で知られていた。
(引用元:http://wikiwiki.jp/kancolle/?%C0%D6%BE%EB)
というわけで、付けられたあだ名が「人殺し長屋」!
『山城』で紹介した戯れ歌にも「いっそ赤城で首吊ろうか」というハードなバージョンが存在したらしい。
次は戦艦から改装された加賀を見てみよう。
加賀好きな提督は意外と多いのだが?
(引用元:http://kancolle-news.com/archives/2015_0219_news_anime_7_eyecatch.html)
加賀型戦艦一番艦として建造されるも、やはり軍縮条約のせいで正規空母に改装されたのが加賀だ。
赤城さん大好きなクーデレキャラとして提督勢の人気も高いが、彼女にも赤城同様に凄まじいあだ名がある。
空母としての竣工時は煙突を艦尾まで引き延ばす誘導煙突を採用していた。しかしこれが大失敗。煙路周辺の室温は40度を越え、ほぼ居住不能と化してしまった。おまけに排煙は艦尾に乱気流を起こして着艦の障害に。搭乗員は蒸し焼き、航空機は燻り焼き…この有り様を揶揄して曰く「海鷲の焼き鳥製造機」。
(引用元:http://wikiwiki.jp/kancolle/?%B2%C3%B2%EC)
ということで、付けられたあだ名は「海鷲の焼き鳥製造機」!
カッコイイというよりも恐ろしいがピッタリなあだ名……。
ちなみに公式四コマ漫画などでは、加賀の体温が高いなど数々のネタにされているが、この蒸し焼き状態が元ネタとなっているらしい。
左が「海鷲の焼き鳥製造機」加賀!右が「人殺し長屋」の赤城!
(引用元:http://hinapaiace.blog.fc2.com/category9-1.html)
二人揃うとバンカラ姿の不良じみたあだ名だが、それでも数々の伝説的な戦果を生み出したことに間違いはない!
最後に『艦これ』では「大食い=赤城」という図式がすっかり定着しているが、本当は加賀のほうが大食いだったりする。
気になる人は補給時の消費量を赤城と比べてみよう!