Fateシリーズは歴史上の偉人・伝承を基にした英雄たちの物語である。
当然、元となる伝説や原作、史実が存在してあるわけで、Fateを見て、その人物の原典に興味を持った人も多いのではないだろうか。筆者もその一人である。
まあ、筆者はヴァルキリープロファイルから入って北欧神話を学んだり、信長の野望から入って戦国史を学んだりと元からいろいろと逆流している人間なのだが。
それでいいのか!?…と思う人もいるかもしれない。筆者も実際そう思う。
けれどさ…どう考えても
出典:Wikipediaより織田信長、伊達正宗、比叡
よりも
出典:Fate/go、艦これ、戦国BASARA
の方が覚えやすいだろ!?座っている静止画よりもキャラの動きがイメージしやすいからエピソード記憶がやりやすいだろ!?
発明王トーマス・アルバ・エジソン
…はい、てなわけで今回は第五特異点で活躍した発明王トーマス・エジソンについて書いていこうと思います。
Fate/goにおいてはヘラクレスに負けないほどのムキムキのボディにライオンヘッドの持ち主で、見た感じバーサーカーにしか見えないがこれでもキャスター。
第五特異点においてケルト民族に対抗するため大統領ならぬ大統王に君臨し、最大限効率を重視した機械化歩兵を量産。数には数の原理で無限湧きのケルト兵に対抗した英霊だ。
エピソード内でも史実をもとにした内輪ネタ(?)発言を多く繰り返しているので史実を知っているとよりストーリーが楽しめるようになるかも?
告訴王エジソン
電球、蓄音機、電話機、映画など多くのものを発明したとされるエジソンだが、実はすべての発明を完全なゼロから発明を作ったわけではない。
電球も電話も、元々の製作者が存在しており、エジソンはいくつもの実験を繰り返した結果より実用的な製品を作り出して普及させてきたに過ぎない。
にもかかわらず「この発明は自分のものだ、特許料を払え」といろんなところで訴訟を起こしてきたのでついたあだ名が告訴王(訴訟王)。
発明した映画についても特許料をうるさく追及し、やっていられなくなった映画会社が逃げ出した先で集まって作ったのがハリウッドなのだとか。
断じてハリウッドの生みの親がエジソンな訳ではない、むしろ敵といってもいい訳だが…いいのかこの宝具?
電流戦争
エジソンはアーチャーのサーヴァント「ニコラ・テスラ」と非常に仲が悪い。
史実においてエジソンがテスラを雇用していた際、約束していたボーナスを払わなかったなどの諍いがあったが、最大の確執の原因は「直流と交流の送電システム」にあった。
エジソンは直流、テスラは交流の送電方式を普及すべきだと主張した両者は一歩も譲ることなく相争った。莫大な特許使用料のために。
エジソンは交流式の電気椅子処刑装置を作って交流の危険性を訴えるなどの微妙にせこい広告戦略を取ったが、結局送電システムは交流が主流になった。
直流は狭い範囲のパワーだけなら交流よりも優れているため、一部都市の地下鉄などに今も普及している。しかし広い範囲に電気を送電することが可能な上、交流→直流への変換が容易な交流が現在の主流である。
交流のデメリットは理論が複雑なこと。小学校中退で数学的知識を持たないエジソンにはうまく理解できなかったのだとか。
集合天才(collective genius)
だったらエジソンは大したことないのか?と思うかもしれないが、もちろんそんなことは無い。
エジソンの功績は発明を実用化させて世界に普及してきた点にある。ただ一人の何かに特化した天才だけでは生み出した発明を実用までこぎつけることが出来るとは限らない。
実践畑のエジソンは価値ある物を世に送り出すためには一人の天才ではなく、何かに特化した才能のある人間を何人も協力させる方が有効だと考え、研究所を設立。
集合天才と呼ばれる才能のある人物を有機的に組み合わせた活用により、いくつもの実践的・合理性のある製品を世に送り出したのは間違いなくエジソンの功績と言えるだろう。
そんな考えを持っていたためか、Fate/goでのエジソンは歴代大統領すべての力を一人に集中させた、集合天才その物の存在として召喚されたのである!
で、合体した結果がライオン頭。
どこぞの合体ロボじゃないんだから…