【現代ゲーマーの肖像】月の課金額は「高校生のバイト代」くらい。スクエニ「アリスオーダー」のトップランカーは落ち着いた物腰の青年だった。

アリスオーダーのトップランカー「うめちゃむ」さん。

アリスオーダーのトップランカー「うめちゃむ」さん。

プライベートが謎に包まれた「アリスオーダー」のトップランカー「うめちゃむ」さん

「アプリ★ゲット」(アプリゲット)という媒体が開始当初から追い求めてきた価値は「ゲームが見つかる」というもの。それを体現するかのごとく、日々、レビューには特に力を入れている。

レビュー記事を沢山執筆するということは「幅広くゲームを見ていく」ということだ。おかげで、レビューの質と量という点で、アプリゲットは唯一無二の存在であると自負している。

逆に、そのせいもあってか、1つのタイトルを深く見ていくという文化が育っていなかったように思う。今回の記事はそんな自省から生まれている。

1つのゲームに深く深く向き合っているハードコアゲーマーに焦点をあて、どんなふうにゲームと向き合っているのか、なぜゲームと向き合っているのかを取材した結果をお伝えしたいと、この企画を考えた。

題して「現代ゲーマーの肖像」

記事を書くにあたりお話を伺ったのは「うめちゃむ」さんだ。事前に調べた限りでは、ゲームランク等のゲームの情報意外、性別や年齢などプライベートなことは全く分からなかった。

アリスオーダーのトップランカー「うめちゃむ」さんの主な実績

「アリスオーダー」は2016年4月初旬でランク346。

「アリスオーダー」は2016年4月初旬でランク346。


待ち合わせ場所に現れたのは短髪の好青年。年は20代半ばといったところ。コアなゲーマーというには爽やかな雰囲気で、物腰は柔らかい。「うめちゃむさんですか?」と問いかけると、少しはにかんだ笑顔で「はい」と答える。ただ、ゲームの話となると、少し目つきが鋭くなるのが印象的。

そんなうめちゃむさんの実績は以下の通りだ。

・現在のメインとも言えるのがアリスオーダーは3月にランク300、記事公開時点でランク346。トップランカー
・白猫プロジェクトは、2月27日にランク250を達成、3月8日にランク300カンストを達成
・黒猫のウィズはランク380オーバー
・クラッシュフィーバーで初の降臨バグカンスト
・モンストはランク379オーバー
・アイドルクロニクルは最速カンスト
・その他、グラブルやオセロニアなどもプレイ中

複数のゲームを、ランカーレベルで進めているとのことで、普通に生活できているのだろうか?そして、一番気になるのは「お金」だ。

トップランカーは、お金をどのくらい使っているのか?

「白猫」。次のランクまで~の数字の桁がすごい。

「白猫」。次のランクまで~の数字の桁がすごい。


――「無粋で申し訳ないのですが、ゲームには月どのくらいお金を使っていますか?」

下世話すぎると自分でも思いつつ、気になったのだから仕方ない……。「うめちゃむ」さんの実績を拝見してから、一番聞いてみたかった質問をぶつけてみた。その答えは意外なものだった。

「1タイトルに、月1万~2万くらいでしょうか。もっと使うことも、使わないこともあります。数本同時に遊んでいるので、全タイトルあわせても高校生のアルバイトで払える程度の額ですよ。」

意外すぎた返答だったが、すぐに理由がわかった。

「ガチャは必要な分だけ回すようにしています。」

ランクという目的に的を絞ってゲームを遊ぶ。

こちらは「黒ウィズ」

こちらは「黒ウィズ」

「自分の場合は、ランクを重視してプレイしています。そのために必要があればガチャを回す感じです。

皆さん、気に入ったキャラクターや今実施しているイベントに必要と思うキャラクターが出るまでガチャ回すと思うんですけど、回さなくても大丈夫なものが多いと思いますね。」

うめちゃむさんのゲームを遊ぶ目的は、高ランクを目指すことにあるという。そのためにやっていることは、自分が高ランクを目指せるゲームを選ぶ、ということだ。

行動するのにお金が発生するようなもの、やり込みでどうもできないタイプのものは、相性が悪いと考えて早々にプレイするのをやめるようだ。

では、なぜ、ランクにこだわって遊んでいるのだろう?

トップレベルのゲームプレイヤーと一緒に遊びたい。

うめちゃむさんによれば、こだわってゲームを遊ぶようになったのは中学生くらいかららしい。

bb

うめちゃむさんが腕を磨いた『ブレイブルー(BLAZBLUE)』シリーズ

http://dengekionline.com/elem/000/000/738/738032/

「中学の頃、ゲームセンターで格ゲーを遊んでいたんですが、負けることが本当にイヤでしいたね。そもそも強い人とは、話をすることすら恐れ多い雰囲気で。強い人たちと対戦するには、自分がそこまで強くならなければいけないと考えました。」

強い人たちと同じステージに立って対戦したいという気持ちは日に日に強くなり、格ゲーをやり込み、地元のゲームセンターの大会で優勝するほどまで腕を磨いた。

トッププレイヤーと同じ目線でゲームをプレイしたいという気持ちゆえ、どう強くなっていくかを真剣に考えてプレイするようになった。

そんなうめちゃむさんがスマホゲームと出会い、強さの指標として重視したのが「ランク」だ。

格ゲーにおけるトレーニングモードでの自己研鑚のように、スマホゲームをやり込んでいくと、ついていくる結果がランクだった。

どれだけやり込んだのかが、自分からも他人からも分かりやすく、結果として残る。トップランカーとしてゲームプレイするためランクを上げることを第一に考えた。

そして、自分のプレイスタイルと合うゲームやトップを取れるスマホゲームを選び、遊び倒していったという。

プレイ時間はどう捻出しているのか?

使用している端末はiPhone、Android、そしてiPadだ。

使用している端末はiPhone、Android、そしてiPadだ。


現在うめちゃむさんは、学生をしながら、塾講師の仕事をしている。トップランカーはどのような生活を送っているのだろう?

昼間は学校へ行き、夜は塾講師。その合間にゲーム。

ゲームプレイの時間にはムラがあり、全ゲームを毎日均等に進めるわけではなく、やるときは特定のタイトルを一気に進めるという。

ゲームに注力している期間は睡眠2時間~3時間程度で、それこそ寝る間を惜しんで遊ぶという。移動時間も含めてゲーム漬けだそう。

とはいえ、取材の前日・前々日は旅行をしていたという。また、取材の際に、3時間を超える時間、話し込んでいたが、傍らに置いたスマートフォンに触ることは一切なかった。

ゲームに触れない時間を持つことで、焦燥感に駆られるようなことはないのだろうか?

「ゲームをしなくて気持ちが焦る、ということはありませんね。やるときはやるし、やらないときは全く触らなくても気にならない。

今遊んでいるゲームでも、1か月触らないなんてこともありましたよ。ログインボーナスのためにログインしないと!って思うこともありません。

その気になれば、ゲームを進めるのは訳ないので、トップランカーになったゲームでも、他のプレイヤーに追われているような焦りはありません。」

発言だけ聞けば自信満々といった文句なのに、驕るようなそぶりはなく、淡々と落ち着いた物腰だった。

映画はエンタメ、ゲームはエンタメ+α

Last_Action_Hero1

画像出典:http://schwarzenegger.main.jp/

これだけ実績があるゲーマーだから時間が貴重で、趣味はないのではないかと思いきや、時間をがっつり取られる「映画」が趣味だという。

特に洋画が好きだそうで、ちょっとマイナーな、シュワルツェネッガー主演「ラストアクションヒーロー」なんていうタイトルも出てきて、TSUTAYAの袋が常に家にあるというのは伊達じゃないなと感じさせる。

そんな話のさなか、映画とゲームとの差を聞いてみた。

「映画は純粋にエンタメとして楽しんでいます。ゲームはエンタメでもありつつ、コアなゲーマーたちとつながるためのツールという側面もあります。

ゲームには本当に膨大な時間や努力をつぎ込んでいて、時折バカじゃないの?って言われたりもしますけど、ランクにこだわって、強いプレイヤーとゲームを遊ぶ楽しさ、そこから見える景色を体験していることは何にも代えがたいです。」

インタビューを終えて

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今回、お話を伺った町田「The Cafe」

出典:http://r.gnavi.co.jp/5e434kkm0000/

終始落ち着いて、和やかに語るうめちゃむさんの様子に、本当のところは違うのだろうが、実は誰でもランカーになれるかのような、そんな気持ちにさせられてしまった。

ランクを最重要視し、一気にやり込んでランカーに上り詰めるという自分のプレイスタイルを確立し、こだわっていながらも、資金力でガチャに興じるプレイヤーやわいわい楽しく遊ぶ他のプレイヤーをディスするわけでもなく、みんな好きなように遊んだらいいと語っていたのが非常に大人な印象であった。

執筆者: 編集部

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