ロボット用OS「V-Sido」とは?リアルロボットゲームだって出来ちゃうかも!?

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執筆者:編集部

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ロボット用OS「V-Sido OS」を開発するアスラテックの羽田さんがデモをしに来てくれました。

現在のロボット業界事情や、技術について、そしてロボットを使ったゲームはできるかなどをインタビューしてみました。

-「V-Sido CONNECT」はどのようなことができるのでしょうか?

羽田:「V-Sido OS」はロボットを動かすためのOSです。
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その「V-Sido OS」の一部機能をマイコンチップに組み込んだ製品が、「V-Sido CONNECT」です。

ロボット自体は市販品でも、「V-Sido CONNECT」をつなぐだけで、「V-Sido OS」による操作が可能になります。

これで開発者は、簡単にロボットの動作をプログラミングできるようになるんですよ。

例えば、Web系の開発言語(Javascript)だけでも開発ができるので、開発のハードルが非常に低くなっているんです。

Webと組み合わせた例としては、音楽を解析するWebサービスと組み合わせて、流す音楽に合わせて自動的にロボットが踊るプログラムをつくりました。

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音楽を自動で解析して、曲に合わせて踊らせるプログラム

このプログラムでは、サビはダイナミックに踊るなど、楽曲の再生箇所に合わせて踊りの振り付けパターンを切り替えてダンスしてくれます。

他にも、いろいろなハードウェアから制御することが可能ですよ。

スマートフォンをロボットの近くに置いて、遠くのパソコンから携帯電話回線を経由して操作したりとかもできます。

Raspberry PiやIntel Edisonから制御も試してみましたし、もちろんパソコンから直接操作できます。

あとは、センサーを用いて自律にしたり、ヘッドマウントディスプレイやマイクロソフトのkinectから操ることも試しました。

だいたい、「あれに対応していない!」と言われるようなことはないようになってるはずです。
-どんなロボットが制御できるのでしょうか?

羽田:卓上に乗るホビー用のヒューマノイドから、等身大のものから、もっと大型のものまで対応しております

(編注:人間が搭乗可能な全高4mの巨大ロボット、クラタスもV-Sido OSで動いているそうだ)

あと、こんな使い方もしています。ショベルカーに等身大の人型ロボットを搭載させて、V-Sido OSで遠隔操作するロボットもあります。災害救助などにも使えます。
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V-Sidoを組み込んだ様々なロボットと制御方法の例

-人型でなくても制御できるんでしょうか?

羽田:もちろんできます。いろんな形状のものにも応用できます。

例えば人型でも、腕と脚を別々の「V-Sido OS」で制御することもできますね。

5体のロボットで合体!なんてことも将来的にできるかも。

車から人型にトランスフォームするロボットもあります。
何度も変形シーンは見ていますが、毎回どきどきします!

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-ゲームに使えたりするんでしょうか?

羽田:使えますよ。

我々でも、カメラを搭載したロボットをスマートフォンで制御するロボット対戦ゲームをサンプルとして作りました。

必殺技とヒットポイントがあるんです。

従来のロボット競技会でのロボット対戦は殴って転んで起こしての繰り返しで、どうしても勝敗判定がアナログになってしまうんです。

そもそも、価格の高いロボットで殴り合わせるのは悲しい。

ロボットに優しい格闘ゲームがあってもいいですよね。

この方法なら、壊すこともないですし、ゲーム性やバランスも調整できるので良いですよ。
-今のロボットが進化するためには、何が必要なんでしょうか。

羽田:サーボモーター(関節部のモーター)の進化が必要ですね。

この進化が起きれば、ロボットはもっと身近になるのではないでしょうか。

ガンダムだと、ガンダリウム合金が発明された世界設定になっていたり、別のアニメだと、超強力な磁石が空から降ってきて、それを使って性能を向上させるみたいなシーンがあります。

そういう、イノベーションがアニメの世界でなく、現実にも必要なんですよね。
-まだ要素技術の進化がないと難しい時期なんですね。

それももちろん必要ですが、シーンや使い方を絞ればそろそろ実用段階に来てますし、実用化が進まないとロボット市場が加速していかないと思ってます。
大昔のパソコンとか携帯電話とかを思い出してください。99年に出たiモードの最初の機種はモノクロ液晶画面ですよ!

でも、そこからどんどん進化して、いまのスマートフォンになるのに、十数年で達成できちゃう。イノベーションの連鎖って本当に素晴らしいです。

ロボットもスマートフォンのように世界中で普及するとうれしいです。
-そのOSとして「V-Sido OS」は広く普及していくわけですね。本日はありがとうございました!

アスラテック株式会社

V-sido

執筆者: 編集部