壁ドンするコトで女の子たちをキュンキュンさせるという美少女恋愛シミュレーション「壁ドンしたら人生変わった」【業界初ラノベ風スマホ紹介】

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執筆者:編集部

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告白の新記録

昼休み後半の気怠い時間――――――

弁当後のパック牛乳を飲みながら、教室の窓から見える校庭を眺める。
校庭横の並木道、大きな桜の木の下に一人、少女が佇む。実に絵になる光景かな。

「裕也!何見てんの?」
「ん―――。碧か、あれだ……」

牛乳の残りをずっこずっこ吸っている俺の背後には、いつの間にか胸元の貧しい幼馴染、悠歌碧(ゆうかみどり)が仁王立ちしていた。

「……あんた、今失礼なコト考えてたでしょ?―――ってアレ、なるじゃん」

そう、木の下の子は胸元が貧困に喘ぐ女子高生の碧の親友にして、胸元が大富豪水樹なる(みずきなる)
貧富の差というのは世界中で問題になっているが、こんな身近にも悲劇を生む結果があるとは―――。

「なに人の胸見て涙ながしてんの!」

ギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリ――――――。

一瞬で碧のアイアンクローが、俺の額に食い込んでいた。

「いでででででっ!ただ世界の貧困について考えてただけだ!碧のちっぱいを嘆いてたわけじゃない!やましい事なんて一つもないんだ!信じてくれ!」

「信じられる要素が1ミリグラムもないわぁぁ!」

「がああああぁぁぁぁぁ!死んじゃう!へこんじゃう!潰れちゃう!碧のちっぱいみたいになっちゃうぅぅん!
「余裕があるじゃぁないの!リンゴみたいにくしゃっといっとく?!」

普通の女子高生は、リンゴをくしゃっとできないと思う!
生まれてから今までのダイジェストがスタッフロール付きで脳内に流れ始めたので、碧の肩をタップしてギブアップを宣言する。

ギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリ――――――。

プロレスのタップの意味も知らないらしい。

「ギブ!ギブ!ギブアップだっていってんだ!碧やめて!ゴメンするから!それよりほら!下!」

碧の小さな手の隙間から見えたる校庭に動きがあったようだ。
そう、彼女を見ていたのにも理由がある。この昼休みの眠たい時間に寝るのを我慢して待っていた理由が―――。

「なに?あれ?誰か来た」

興味が移ってくれたおかげで、やっと万力みたいなアイアンクローから逃れられた。
というか、小学生みたいに小さい手なのに握力が70キロ以上あるらしい。悠歌家のちっぱいは化け物か!

何はともあれ、やっと来たか。
なるの元へ歩いてくる人影が一人。
人並み外れた巨躯がノッシノッシと……。って、あれ?想像していた人物じゃない。

「あれって担任の杉村先生じゃん」
「ん―――。杉村先生だねぇ……」

圧巻の身長190センチに、フランケンシュタインヤクザかわからない凄みの効いた顔
そもそも特殊メイクしなくても子供が泣いて逃げ出したり、失神したりするってのが彼、うちのクラス担任の杉村智一(すぎむらともかず)教諭その人だ。

学校内のほとんどの生徒は恐れて近寄る事もない先生なので、休み時間に何をしてるのか知っている奴もいない。
近寄るどころか逃げ出しちゃうしな。

「なんか、なると話してるよ?」
「ん―――。そうだなぁ……」

杉村先生の顔はここからだと後ろ姿なので見えないが、なるはちょっと笑いながら話してるのがわかる。
何を話してるんだ?あの杉村先生ですよ?あんな見た目が凶器な人と談笑できるなんて、なるは天使か?天然か?

「しかし、すげぇーな、なるって。杉村先生と普通に話してるもんな」
「そうね。でも、隣のクラスの女子に聞いたけど、怖そうに見えるけど杉村先生って、生徒の相談はすごい親切に対応してくれるらしいよ?」

「え?マジで?あの顔で?

「あの顔って、失礼でしょ!――――――まぁ、怖いってのはあるけど、一応先生なんだし」

一応ってトコは失礼じゃないのか?
でも、あの杉村先生の意外な一面ってやつかな。ちょっと想像できないけど―――。

「それに、親身にってのもなぁ……。あの人の笑顔すら見たことないぜ?」
「わたしあるよ……」
「え?――――――マジ?

思わず声をひそめる。

「うん」

碧もつられて声をひそめていた。

「どんな時に?」
「杉村先生が資料室で、自分のスマフォ見てる時――――――もうニンマリと……」

思い出したのか、碧の顔から血の気が失せて怪談でも語っているみたいだ。
どんな笑顔だったんだか――――――想像できない。いや、したくない。

それは置いといて!

今日の本題が来ないのは、どういった了見か―――。
と、思ったら、非常階段の陰から顔を覗かせる茶髪男子生徒を発見!
窓から覗く俺に気付いた茶髪は涙目でハンドサインを送ってくる。

本日天気晴朗ナレドモ波高シ

意味がわからん!
この場面で使う言葉じゃねぇし。
波?杉村先生の事か?なんだそのくらい。

今日、告白するから見てろ!なんて面倒くさい事いうから待ってたってのに。

「あそこの隅っこにいるのって、ノブじゃん」
「そうそう、あそこのヘタレはノブくんですよ!」
「あ!まさか、なるに告白とか?」

思わず苦笑で返すと、碧は溜息で返答してくる。

「いつもの病気ね―――。今月何回目?」
「4……いや、5回目だな。今回は本命!って、今まで告白した女の子たちに失礼な事言ってた」

「――――――いっぺん割っとくか。あのバカノブ」

ノブの頭蓋に見立てたコンクリートの柱が、ちっぱいの凶悪なお手手でビキビキと悲鳴をあげる。
どうしてこの娘は、人の頭を執拗に狙うんだ。

そんな事をしてるうちに、昼休みも残り5分の予鈴がなってしまった。
杉村先生はあわてたように立ち去り、なるが一人になる。

チャンスと思ったかノブがチャラい茶髪を振り乱して走り出す。

やっと今日の本題に入るようだ―――ちゃんと見届けてやろう。――――――玉砕をな。
碧も冷めた目でその様子を見降ろしているが、その光の無い殺意の籠った瞳はちょっと直視できない。

走り込むノブ。
本人はカッコイイと思っているであろうダッシュフォームは、ややガニ股でダバダバと無駄の多いスタイル。
正直カッコ悪い。だが、本人は気にせず彼女の前まで行くと―――。

「なるさん!ぼ――――――」
「ごめんなさい!」

秒殺でフラレていた。
それもコンマ数秒単位のスピード決着。

やったな!ノブ!新記録だ!

反省会と魔獣チュッパカブラス!

放課後――――――

いつも通りに午後の授業は、教師のラリホーに耐えながら、……いや、耐えきれず安らかな眠りに入る生徒も数知れず。
ホームルームまで終わった今となっては、俺の前の席で燃え尽きて真っ白な灰になったようなノブがうなだれているだけ。

さて、帰るかな――――――と、立ち上がろうとした時。

「なあ!裕也」

ノブがつつかれたバッタのように跳ね起きると、ホストみたいな茶髪を振り乱して迫ってきた。

またフラレちゃったよ!」

顔が近い近い。腐った女子が見たら半狂乱しそうな程近い。

「顔を近づけないで頂けますか?ノブさん」

とりあえず、ノブの肩を掴んで押し退ける。

「なんで敬語?やめて!」
「―――フラレたのは見てたんだから知ってるよ。碧なんて大喜びして笑ってたぞ。ざまぁみろ!ってな」

「ひどくない!?」

ひどくない!!考えてみろよ。たとえばお前の溺愛する妹がだな――――――」
「……おお、血がつながっていなければにもらいたい程のうちの妹がどうした?」

危険な奴だな―――。

小学生実の妹にこんな感情抱いてやがんのか?このバカ。

「――――――ん。ま、まあ、そのお前の妹がだな。魔獣チュッパカブラスに襲われたとしよう」
「なに!魔獣チュッパカブラスに!そんな事断じてゆるさねぇぞ!」

「まあ、待て!例え話だ――――――続けるぞ?」

「ああ、例え話な……」

例え話意外の何物でもないだろが!だいたい自分で言っといてなんだ?魔獣チュッパカブラスって!

「襲われている妹は見えているが、ノブはそこにたどり着くには時間がかかる。でも、魔獣チュッパカブラスは容赦なく襲いかかる!」
「うおぉぉぉぉ!やめろぉ!」

感情移入しすぎだ――――――。

「だが、そこでお前の妹は得意の八極拳で――――――」
「まってくれ!うちの妹八極拳を使えるのか?」

例え話だ」

「そうか」
「――――――得意の八極拳魔獣チュッパカブラスを撃退したとする。その時のお前の気持ちはどうだ?」

魔獣チュッパカブラスめ!ざまぁみろ!だ!」

「碧の気持ちもそんな感じだったんだろう」
「そうか……ん?それは俺が魔獣チュッパカ――――――」

例え話だ」

例え話か」
「そうだ――――――」

「それなら良かった!」

バカで良かった。

「だいたい、お前がフラレるなんてのは、コーラを飲んだらゲップが出るくらい確実なことじゃねぇか……」

「ひどくない!?」

ひどくない!!見境なく告白しまくってるお前の方がひどいんじゃないのか?」
「……そうなのかなぁ?」

がっくりと肩を落とすノブだったが、これはわかってない感じだ。ちっとも可哀そうに見えないし、相手の女子の方が精神的ダメージが大きいだろう。

もはやコイツの告白→玉砕というテンプレートは名物になりつつある。

週に何回もあったんじゃ、ウンザリするという感情はとっくに通り越してる。

「でも、彼女欲しいし……」

その思いだけをぶつけられる女子の身にもなれ!
と言っても、コイツは理解しないだろうし――――――。

「どうしたらモテると思う?」

そんな事は俺だって知りたいわ。相談する相手を考えろよな。

……相談?

そう言えば、碧がさっき言ってたな。

「ノブ―――。相談する相手を変えてみよう!」
「相談する相手?」

「そう!杉村先生だ!

「やだよ!なんで!」

ノブの絶叫が廊下まで響いた。
外を歩いていた風紀委員の女子に睨まれたのでノブも大人しく座る。

「なんで杉村センセなんだよ!やだよ!顔怖いし!何考えてるかわかんないし!顔怖いし!

なんで顔が怖い事を二度言った?大事なのか?

「確かに、杉村先生はマフィアも裸足で逃げ出しそうな程の見た目で、何考えてるかもわかんない人だ」
「だろう?!」

「でも、だ――――――あの人だって教師だ」

「でもなぁ……」
「それにな、さっき聞いたんだよ。隣のクラスの女子が相談にのってもらって解決したらしいって」

今日のおススメ「壁ドン」

社会科資料室――――――

思い付きで言ってみたものの、まさかノブが本当に相談に行くとは思わなかった。
興味に勝てず、怖いもの見たさもあって、ノブの後をつけて来ちまったよ。

少し遠くから見守っていると、ノブは不安そうに資料室のプレートを見上げた後、一瞬躊躇しながらもドアをノックした。

ちょっと間があったけど、中からドアが開けられたところを見ると杉村先生はいたみたいだな。

ノブが資料室内に入って数分。
いったいどんな話をしてるのか……、気になる―――。

「―――ねえ、どうなってるの?」

いつの間に来たのか、碧が背後からひそひそと話しかけていた。

「状況だけ説明してやろう。―――ノブがモテたいって杉村先生に相談しにいった……
「どうしてそうなったのよ――――――」

どうしてだろうな?思い付きだったんだが、想像よりノブがバカだったのが決め手かも知れない。

「でも、気になるだろ?」
「……う、うん」

息を飲みつつ、俺は碧と資料室のドアに近づいて―――、そっと聞き耳をたててみる――――――。

「そうですか!ノブくん!よく相談してくれましたね!」

意外とはっきりと声が聞こえた。ってか、今まで聞いたこともない程に弾んだ杉村先生の声。
思わずドアを少しっだけ隙間を開け、資料室の中を覗き込んでみた。

そこには、頬を紅潮させてフランケンシュタインの様な容貌を口元だけ釣り上げるように笑顔にした杉村先生と、その前で硬直しているノブがいた。
それにしても杉村先生のあの笑顔(?)は、目だけいつもの四白眼で真顔というのは―――。

なんて邪悪で禍々しいんだ。

「あ、あの笑顔だよ――――――前に見たの……」

碧が怯えきった表情で袖を掴んでガタガタと震えている。
なんかトラウマになりそうなインパクト。

「そんな時には、これだよ!」

杉村先生は、愛用のスマフォをスーツの胸ポケットからズバっと勢いよく取り出すと、慣れた手つきで何かアプリを立ち上げたようだ。
画面が見えた……、そのタイトルとは――――――。

壁ドンしたら人生変わった

kabedon

ゲームをはじめる

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なんじゃそりゃ!

思わず吹き出しそうになったぞ。碧も白目で痙攣を始めてるじゃねぇか。
ノブは……、表情が見えないが微動だにしてないのはどういう事だ?

「これはですね!壁ドンするコトで女の子たちをキュンキュンさせるという美少女恋愛シミュレーションなんです!落ち込んだ時はこういうので気分を変えてみるのがいいと先生はおもいますよ!」

いやいや、壁ドンでキュンキュン?……壁ドンってそろそろ古くね?気分変わってなくない?教師が薦めるゲームなのソレ?あんたの顔に全く似合わないよソレ!
どこをどうツッコミしたらいいのか……ツッコミが間に合わない感じ、わかりますかコレ。

「こうやってね。女の子から情報を聞き出す為に壁ドンを繰り返すんです!」

杉村先生は、美少女が映し出されているゲーム画面を笑顔でタップしまくる。……しかも高速連打!

キュン!キュン!キュン!キュン!キュン!キュン!キュン!キュン!キュン!キュン!キュン!キュン!

スマフォ画面では、手形がタップに合わせて無数に表示され、その度にキュン!キュン!という擬音表示と共に、美少女が可愛い反応を見せている。

喜々としてスマフォ画面の美少女に壁ドンしまくる杉村先生の姿は、教師とかの次元を超えて……、悪魔的な何かの儀式!怖いわ!
いやいや、それにそれ壁ドンじゃなくて、別の何かじゃね?

リアルの女の子はそれでキュン!キュン!はしないからっ!引くから!

流石にこれじゃぁ、いくらノブでも――――――。

「ありがとう!先生!俺やってみるよ!」

あ、ハイ……バカだったよね、ノブくん。
俺は半分失神した碧を連れて、その場を離れるコトにした。

そのおススメは悲劇しか生まない!

後日の昼休み――――――

弁当後のパック牛乳を飲みながら、教室の窓から見える校庭を眺める。
深いため息が漏れた。
窓の外、校庭横の並木道の例の木の下には、戸惑ったような表情のなるが一人で立っていた。

「ちょっと!裕也!」

血相を変えた碧が教室に入ってくる。原因は何となくわかる気がする。

「どういうこと?バカノブが、なるまた呼び出したって聞いたけど!」

そう、呆れるコトにノブは、あのゲームを遊びまくった。昼夜問わず夢中になってタップしていた。
授業中まで、教師に見つからないように机の陰でタップしてるのを目撃しているからマジだろう。

その結果―――、あそこにたどり着くのはノブだけだろう……。

「なるさん!」

並木道に登場したのは、マワシを装着して茶髪をにしたノブ。

「ひぃっ!」

後退りをはじめるなる。
腰を落としてにじり寄るノブ。

なんだこの光景は?他の教室の生徒たちも窓から乗り出して見学してる。ざわざわどよめきが広がってるじゃねぇか。

―――いつの間にか、碧も居なくなってるし。

桜の木を背に追い詰められた彼女は、どうするコトも出来ずに眼鏡の下の瞳を潤ませて助けを求めている感じだ。

これは止めた方がいいか。と、声を上げようとした瞬間。
バカが動いた!

ぱぁん!

鋭い右のツッパリ!――――――ではなく、壁ドン?
桜の木に向かって、なるの肩の辺りに腕を置く形になる。

「なるさん!ぼ――――――」
「や、やめ―――」

ぱぁん!

「まって!」

ノブの左に逃げようとした彼女の退路を塞ぐように再度のツッパリ!いや、壁ドンのつもりか?

キリッとした表情でかっこつけてるんだろうが、全然シチュエーションがかっこ良くない。
なるは、パニックになって左右へ逃げようとするが、その度にノブの張り手が道を塞ぐ。

ぱぁん!ぱぁん!ぱぁん!ぱぁん!ぱぁん!ぱぁん!ぱぁん!ぱぁん!ぱぁん!ぱぁん!ぱぁん!ぱぁん!ぱぁん!

なるに当たらないようにしているとは言っても、力士のコスプレをしたノブが桜の木相手に稽古しているようにしか見えない。

あのゲームを実践してるんだな。

ゲームのコトは知らないだろうが、この光景を見ている全員が思うコトはただ一つ―――。

バカだ!こいつ!

がむしゃらに桜の木を叩き続けるノブは、きっと目的が頭から抜けてる頃だ。

妙に紅潮した顔で、怯えるなるを見てにやけつつ、張り手を繰り出している。あれは、なんか変なスイッチが入ってんのか?きっと、あのゲームの可愛い美少女たちの反応とダブらせて興奮してる?

危険な兆候だ、本気で止めに入らないと――――――。

「こぉんのぉ―――っ!バカノブがぁぁぁ―――っ!!」

ゴシャァッ!!!!

碧の雄叫びが校舎全体に轟いた途端、ノブが宙を舞う。
膝だ。碧の膝がノブのこめかみを強襲していた。

碧の表情が殺意の波動で読み取れない!呼び起こしてはならないモノを呼び覚ましちまったな。

空中のノブの額をガッシと掴んだ碧は、地面に頭部を押し付けるようにアイアンクローで締め上げる。

ギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリ――――――。

「いたいいたいいたいいたい!」
「砕けろ!砕け散れ!この変態!こんのバカノブがぁぁぁ―――!!」
「ああああぁぁ!なんか目覚めちゃいそう――――――!!

ごきっ!

ノブは恍惚の表情で動かなくなった。大丈夫かあれ?

保健室――――――

結局、杉村先生のおススメは、色々な意味で俺たちにトラウマを残す結果しか生まなかった。
あの笑顔は、正直忘れられそうにない―――。
ノブが起きたのは放課後になってからだった。

そして第一声がこれだ。

「何が悪かったんだろう?」

「ん―――。全部―――そして病院に行け……のな」

執筆者: 編集部