TVアニメ化も決定しているLINE GAME「LINE アキンド星のリトル・ペソ」のプロデューサー「馬場一明」氏は、かなりとがった感性を持ったピアスのスゴイ人だった!
数々のインタビューで、現場の意見をしっかり言うことで業界受けする馬場さんに、今回ペソの記者発表会の直後に単独インタビューすることに成功した。
馬場さんの立ち上げた「株式会社 So What」とは?
「LINE アキンド星のリトル・ペソ」の今後・商品展開は?
数々のデンジャラスな言っちゃいけないことを爆弾発言する馬場さんに爆笑ムードで挑んだインタビュー!
パンクな雰囲気なのに、ゲームに対する真摯な姿勢と誠実さを持つ馬場さんのペソに対する情熱がすごかった。
ぜひとも、同タイトルの発表会の様子をお伝えした記事をご覧いただいた上で、本記事をご覧いただきたい!
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目次
So What設立以前の馬場さんは、ノープランで会社を辞めちゃった!?
―――本日はよろしくお願いします。
馬場一明(以下、馬場):よろしくお願いします。
―――早速ですが、馬場さんが代表を務める「So What」の成り立ちをお伺いしてもいいでしょうか?
馬場:実は前の会社にいた時、いいところがあったら転職しようかな。と思いつつ、二年ぐらい、いたんですよ。
―――ずいぶん長く悩んでいたんですね。
馬場:そうなんですよ。ちょっと長く悩み過ぎていたので、ちゃんと考えようと思って、そもそも、「いいところがあったら辞めよう」というのは、やめるのか、やめないのか、次のところに決めるのか、決めないのかという2つの事を同時に決断しようとしてるから、いつまでも結論が出ないんだという事に気づきました。
それじゃあ、「明日から仕事もお金も無くなって、何にもかもなくなっても辞めたいのか」ということだけ考えた瞬間に、「余裕で辞めたい!」という結論が出て、スッキリしました。
それでも、辞めるころには、自信もやる気もなくなっちゃって、どうしようかと思ってたんですが、ありがたいことに、外の会社の人たちが、けっこう声かけてくれて・・・。
みんな、こんなに評価してくれてるし、優しいなと思って、ちょっと感動しました。おかげさまで、だんだんやる気と自信が戻ってきました。
それで、いろいろなところからお話はあったんだけど、次の仕事をするには、オーナーが誰なのかという部分だけは、とことんこだわろうと思って、イマジニアさんと一緒にやらせていただくことになりました。
―――辞める前から会社設立のプランとかあったんですか?
馬場:いやいや、辞める時には、ノープランだったんですよ。
それに、会社を辞める時にはひっそりと辞めるつもりで、ゼロから新しい人たちとやろうと思ってました。でも、一般的に、ITの人たちが起業する時って、準備万端な感じじゃないですか。
僕は辞めてから準備開始して、会社の設立手続きも、2週間ぐらい明けてから開始しました。今思えば、準備万端で辞める方が、圧倒的に正しくて、何もないところからスタートするのは、とても危険だし、ただのアホだと思いますね。
―――完全にノープランだったんですか?
馬場:辞めてから、どうしようかな?と考え始めました。
とりあえず、ルノアールに毎日通って、どんな人材が必要か、どんな企画が必要か、オフィスはどこにするか、いくらぐらいかかるのかとか考えはじめたんですが、だんだん、そんな事より毎日ルノアールに通うっていうのは、かなり高いなという事の方が気になってきてしまって。
いろんなカフェに行ってみたんですが、一番仕事ができるのは、ネットカフェだなという事が分かりました。そんなところからスタートです。
動き始めたSo What!IP(著作物)を作りたい野望を胸に起動!?馬場さんの野心
―――So Whatという名前の由来ってあるんですか?
馬場:もう一人の方と会社名を考えていたんですが、ふつうの英語の名詞を2つ組み合わせたみたいな日本人が考えた英語の名前みたいなのしか出てこなかったんです。
でも、そういうのじゃなくて、こういう名前の方がよくないですか?と、極端な例として「英語のスラングのリスト」を送ったんです。
そしたら、その中にコレ(So What ※意味「だから何?」)があって、もうこれしかないじゃん!って、回答がきました。
「一番馬場さんの事を表してますね」「あなたのイメージにぴったりです」「いいところもわるいところもこれです。」って。
ゲームスタジオっぽくもないし、外人にウケるしいいかなと思ったので、それで決めました。
―――実際に動きはじめたという2015年からの歩みはどういった感じだったんですか?
馬場:できればLINEで出したいなとか、キャラクターものにしたいなとか、その時点では、全て実現できるか分からない事は、構想していました。それに対して、1個ずつ、具体化していった形になります。
とがったセンスの馬場さんたちのチームは、「俺が作った」感を出さない!
―――馬場さんは以前、ハンゲームでゲームを作られていたんですよね?
馬場:そうですよ、2004年からハンゲームを運営している会社に就職したんです。ずっとPCのサーバー開発者、プログラマーをやってました。
カジュアルゲームをつくってましたね。一番初めオリジナルで作ったのは「歌謡タイピング劇場」っていうゲームをつくりましたが、代表作と言われると「ないです!」と答えてしまうかな。
他の人たちが活躍できるように立ち回るようにしています。自分が一番できるわけではないので、これは自分が作った!と言い切れるようなものはないと考えてます。
―――失礼なお話なんですが、馬場さんのイメージですと、作りたいものを作っていると感じる人も多いのでは?
馬場:アニメの青池監督にも同じことを聞かれたんですけど、自分の作りたいものを作ってわかる人にだけ刺さるよりは、幅広く誰にでも認められていきたいと思っていますよ。
いろいろとインタビューを受けることもあって業界受けするんですよね。僕って現場の意見ばっかり言うんで。
でも実は、ゲームのクリエイターというよりサービス業のイメージでゲーム作りに挑んでますね。
うちのチームは結構そういうスタンスの人が多くキャラデザ担当も、全然「俺が作った」感を出さない人なんです。さっきの記者発表会にもいたんですけど、ひっそりしてたでしょ?
自分たちが作ったものを押し付けたいんじゃなく、世の中の人が求めているものを探したいと思って作ってます。
LINEさんと手を組む?利用させてもらう?馬場さんのLINE GAME での戦略!
―――LINEさんは最初から連携していこうとお考えだったんですね?
LINE担当者(以下、LINE):もともと、LINE GAME は「LINE」ユーザーに向けて、幅広い層へアピールしています。また、女性ユーザーも多くいるので、そういう意味では、「LINE アキンド星のリトル・ペソ」はLINE GAMEにマッチしていると感じています。
馬場さんの作りたいものの方向性やポリシーというものも、LINE GAMEと同じだったので、実際問題はなかったですね。あとは、面白いタイトルになることを期待しています。
馬場:とは言っても、ここまでくるのは大変でした。知り合いもいるので、ちょっとは優遇されるんじゃないかな、と、淡い期待もあって最初に手ぶらで行ったら、ビルドも何もないのに、馬場さん何しにきてんの?みたいな感じだったので、すぐに甘い考えは捨てました。
作るんならLINEしかないと思っていたので、LINEと契約できるかまだ分からないけど、とにかく、ビルドを作って、持っていこうと、作りはじめました。
また、LINEでやるうえで、新しいものにしていきたかったんです。なので、オリジナルキャラクターをLINE GAMEで立ち上げたいと思ったんです。
LINE:提案を受けたときから、キャラクターは非常に魅力的で、興味もあったので、進めさせていただきました。
馬場:「LINE アキンド星のリトル・ペソ」のプロジェクト自体は、2015年から動き始めていたんですけど、LINEからOKをいただいて一緒にやりましょう!という形になったのは2016年からになりますね。
「正月に家に帰った時に家族に自慢できる仕事しかしない」
―――アニメ化も最初から考えていたようですね?
馬場:企画当初から、できたらいいな、と思っていました。で、こんな風に最終的になりたいんですとイマジニアの澄岡さんに説明したら、じゃあ、アニメもやろうぜ!という話になって、やった事もないのに、はじめる事になりました。
―――ゲームもですがアニメも万民受けしそうですね。
馬場:僕らの会社のコンセプトの一つに「正月に実家に帰った時に家族に自慢できる仕事しかしない」というのがあるんです。
ほら、親とか、地元の同級生とか、そういう人たちにも分かるような仕事じゃないと、どれだけ儲かってても、実感がわかないんじゃないですかね。
次回予告!
次回は、「インタビューその2:馬場さん、LINE連携に苦心しつつ、新アイデアを盛り込む今後の展開に注目!」。
馬場さんの奮闘と、ペソのさらなる展開に期待!
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