クラウドファウンディングをPRに活用!?視点を変えたプロモーションで集客を図る3Dチャンバラアクション「無銘 -No Name-」に迫る!

クラウドファウンディングをPRに活用!?視点を変えたプロモーションで集客を図る3Dチャンバラアクション「無銘 -No Name-」に迫る!

海外ではクラウドファウンディング *1 を活用し、開発資金を調達してゲーム開発を行うデベロッパーが増えてきている。

日本にも、徐々にクラウドファウンディングは浸透してきているが、海外に比べると集まる資金規模も少なく、資金調達が成功する確率も低いため、個人のデベロッパーは進んで活用していないイメージがある。

そんな中、資金調達ではなくプロモーションを目的にした新しいクラウドファウンディングの活用法で集客を狙った作品がある。

*1 クラウドファウンディングとは、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す。群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語であり、ソーシャルファンディングとも呼ばれる。

3Dチャンバラアクション「無銘 -No Name-」

3Dチャンバラアクション「無銘 -No Name-」

その作品は、侍や僧兵など3人のキャラごとの物語を進めていく3Dチャンバラアクション「無銘 -No Name-」。

ポチポチゲーが多いスマホゲームの中であえて、アクション性を前面に出した作品で勝負したい!という思いでデベロッパー「Fuchagi」が制作した作品だ。

今回は、本作を制作するに至った経緯とクラウドファウンディングを活用したプロモーションについて合同会社Fuchagiの饒平名 秀成(のひな ひでなり)氏と澁谷 康宏 (しぶや やすひろ)氏にお話を伺ってきた。

合同会社Fuchagi  饒平名秀成氏(左)・澁谷康宏氏(右)

合同会社Fuchagi 饒平名秀成氏(左)・澁谷康宏氏(右)

固定額で最後まで安心して楽しめるゲームを作りたかった

渡邊:はじめまして!アプリ★ゲット編集部の渡邊と申します!早速ですが、合同会社Fuchagi(ふちゃぎ)を立ち上げた経緯を教えてください。

饒平名氏:元々、澁谷とは前職の同僚で、前々から会社立ち上げたいねと話していたのですが、ちょうど去年の10月に彼が海外の出張から帰ってきた時に、自分も受けていた案件が終わったのでいいタイミングと思い、起業しました。

澁谷氏:饒平名とは前職の会社で一緒にゲーム開発を行うことになったのがキッカケで知り合いました。

もともと私はフリーランスとして仕事をしていたのですが当時、仕事を請け負っていた饒平名のいた会社の社長がゲーム好きで内製で1本ゲームを作ろう!ってことになりまして。

私はずっとコンシューマーゲーム畑にいたので、プロジェクトに参加することになり、まずはプレゼンを兼ねて1本ゴルフゲームのデモのようなものを1ヶ月程度で一緒に開発するようになったんですよ。

制作環境

制作環境

渡邊:なるほど。立ち上げたのはいつ頃ですか?

饒平名氏:去年の11月頃ですね。

渡邊:会社に属さずあえて起業しようと思ったのには何か理由があるんですか?

澁谷氏:もともと私はフリーランスだったので、起業自体にこだわりがあった訳ではないのですが、ソーシャルゲームの制作を行っている会社に勤めていた時に痛い思い出がありまして…。

渡邊:と、言いますと?

澁谷氏:トップダウン型で制作を進めていたのですが、上の人たちが企画書や仕様さえ作らないために、トライ&エラーがとにかく多く無駄な工数が続発したんですよ。

饒平名氏:ほんとリテイクが多くて、しかも具体性に欠ける…これじゃ終わらないよって(笑)

澁谷氏:しかも、コンセプトベースから全てやり直しってことも何度かあって。だったら、自分たちだけでもここまで作れるんだ!ってところを見せたいと思いました。

渡邊:そんな経緯があったんですね!続いて、「無銘(むめい)」を制作しようと思った企画経緯をお聞かせください。

澁谷氏:スマートフォンのゲームって何度もタップするだけのゲームが多いじゃないですか?まず、あれはやめようと。

1作目は「BullShot」というラン&ジャンプゲームをリリースしたんですけども、2作目はスマホゲームにはあまりないちゃんとしたアクションゲームを作ろうという話になったんですよ。

あと、できるだけユーザには課金させず固定額で最後までしっかり遊んでもらえるゲームを作ろうって思ったのが最初の経緯ですね。

敵勢を相手取って大立ち回りを演じる!

敵勢を相手取って大立ち回りを演じる!

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二番煎じじゃなく差別化

渡邊:アクション性の強いゲームってなぜスマホゲームで生まれてきにくいと思いますか?

澁谷氏:それは、やっぱカードRPGが主力だからですよね。

収益は生みやすいのかもしれないですが、それって既に終わってるって自分では思っていて。実はもともとカードゲームが好きじゃないってのもあるんですけどね(笑)

あと、レアカードが出ないとかで叩かれたりするじゃないですか?あんな悲しい思いするなら、固定額のみお支払いいただいて遊んでもらった方が双方共に健全だと思うんですよ。

特に自分は海外に1年だけ行っていたんですけど、日本のようなカードゲームは皆無なんですよ。世界的に言うんであれば、日本のゲームってガラパゴス化してるって言われるのはよくわかりますよね。

渡邊:本作で特にこだわった部分はどんなところでしょうか?

澁谷氏:狙いとしては家庭用で出されている時代劇ものとは違った路線で作ることで差別化させようと考えてました。もちろん、家庭用と比べればクオリティーが大分落ちるんですけどね(笑)

ただ、やはり二番煎じは良くないと思いまして。だから、思い切ってカートゥーン調でいこうってなりました。

饒平名氏:キャラクターもビジュアル重視じゃなくむさくるしい感じにあえてしました(笑) やっぱ思い切って他社ができないことをしたいって思ったんですよね。

あと、人が少ないので短期間でできるのを作ろうと思っていました。前作であれば3週間、本作は約2ヶ月程度で作りました。

饒平名氏、ゲームプレイ中

饒平名氏、ゲームプレイ中

渡邊:お二人の役割分担を教えてください。

饒平名氏:企画は2人でつめて、あとは作りながら決めていきます。私がプログラム側で澁谷がデザイン側を担当しています。音声はさすがに作れないので、外注で購入しました。

渡邊:シナリオはどうされたのですか?

饒平名氏:大まかなプロットだけ決めて、細かなシナリオ部分は私が書いています。前職でなぜかプログラマーだったのに、物語を考える仕事も振られてやっていましたので(笑)

渡邊:目玉であるバトルシーンについて特に注意した点はどの辺でしょうか?

澁谷氏:気持ち良く戦える、ストレスフルじゃないけど戦略性もあるみたいな部分をこだわりました。

最初、作り始めの時は単調でただ、敵が向かってくるのを斬っているだけのゲームだったんですけど、あえて敵の中にも向かってこないで見ているだけのキャラを時々、数人配置することで、戦闘範囲を広くしてごちゃごちゃしないように注意しました。

饒平名氏:あと、スマホなんでボタンが多いとごちゃごちゃするので必要最低限のボタンにしましたね。

ボタンを最低限にし、ごちゃごちゃしないように工夫した

ボタンを最低限にし、ごちゃごちゃしないように工夫した

無課金で遊べるように作ったのに課金される

渡邊:リリースしてユーザーの反応・反響はどうでしょうか?

饒平名氏:まだ本格的にプロモーションをかけてないので、ユーザ集客はこれからですが想像以上にアプリ内課金が走っているんですよ。

売上で見ると、アプリの売上とアプリ内課金が半々ぐらい。課金で買えるのはゲーム内通貨のみで、武器の購入しかできないんですけど。

しかも、1~2時間程度やればほとんど揃うものなんですが、スマホでゲームを遊ぶユーザさんたちは課金してでも時間短縮したい!って人が多いんですかね。

ただ、無尽蔵に課金してもらうのは初めからやめようと思っていましたので、最大でも1,000円使わないぐらいには設定しています。

「Logicool® G550 Powershell controller + battery」のようなスマートフォン向けゲームパッドにも対応!

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クラウドファウンディングは資金調達よりPR目的

渡邊:今回、クラウドファウンディング「CAMPFIRE」を活用されたと思いますが、やはり開発資金の調達が目的だったのでしょうか?

澁谷氏:いや、どちらか言うと資金調達よりプロモーションが目的でした。

資金調達に関しては、やはり海外のクラウドファウンディングでもそうですが、有名な方がいないと資金は集まらないので。それよりも少しでも多くのユーザさんにゲームを知ってもらいたいという想いから今回、活用させていただきました。

渡邊:なるほど。やはり大手ゲーム会社と比べるとPR方法に限りがありますもんね。

澁谷氏:大きな会社さんは資金が潤沢なので、雑誌などに大々的に広告が出せると思いますが、個人レベルだとなかなか。

昔と違って広告費を出せるゲームが広まって、個人の制作した面白いゲームはお金がないから広まらないっていう世の中になっている気がして悲しいですけどね。もちろん、中には違うゲームもありますけど。

今後の展開について

渡邊:今後はどんな展開をお考えですか?

澁谷氏:年内に5タイトル出す予定です。やはり数うたないと話にならないと思うので。タイトルがある程度、揃ったらインディーズ枠でゲームショーに出たいなと思っています。

渡邊:次はどんなジャンルのゲームを制作中ですか?

饒平名氏:直近だと結婚式場をテーマにしたアクションゲームを作っています。

渡邊:え?結婚式場をテーマにしたアクションゲームってどういうゲームですか?(笑)

饒平名氏:1画面で遊べるアクションゲームでインディーズゲームで人気の「One Finger Death Punch」的なゲームを作っています。

渡邊:なるほど、これは出来上がりが楽しみですね!今後の動向も要チェックということですね。今日は一日、ありがとうございました!

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ライター: 編集部