「艦隊これくしょん -艦これ-」に登場する兵器「天山」。
ゲーム中では、流星を十分な数開発できるまでの主力として活躍する。
夜間攻撃や哨戒、索敵に使われるも大きな戦果を挙げられなく、最終的には・・・。
旧日本海軍が九七式艦上攻撃機の後継機として開発した艦上攻撃機―――
その設計図は何を産み出したのか・・・。
艦攻「天山」
天山は、旧日本海軍が九七式艦上攻撃機の後継機として開発した艦上攻撃機。
設計・生産は、中島飛行機で、機体略号はB6N。
連合国軍でのコードネームは「Jill」。
海軍から中島飛行機に、九七式三号艦攻の後継艦上攻撃機として「十四試艦上攻撃機計画要求書」が提出され、設計が開始された。
要求書の内容は簡単にまとめると以下になる。
最高速度:463.0km/h以上
航続距離(雷装時):3,334km以上
発動機:護または火星
昭和15年(1940年)5月から松村健一技師を設計主務者とする設計陣が本格的に開発を開始した。
社内名称はBKとされ、開発中の名称は、計画開始年度と機種名を並べ「十四試艦上攻撃機」と呼称。
制式名称は最終的に「〇式艦上攻撃機」となる予定だった。
制式採用の直前、命名基準の改定があり―――
「攻撃機は山に因む名称」
と規定されたため、「天山」と命名されることとなった。
敗北と特攻
天山一一型(B6N1)が制式採用され始めて配備されたのはラバウルのカビエンだった。
1943年9月、第6次ブーゲンビル島沖航空戦で初めて実戦投入、米機動艦隊への夜間雷撃を敢行し空母3隻、戦艦1隻、重巡1隻撃沈という戦果をあげたとされた。
だが、米海軍記録では沈没艦は無かったとなっており、夜間の為の誤認だったことがわかっている。
当時は、この戦果を受けて開発を担当した中島飛行機は海軍から表彰された。
しかし、この後からF6Fヘルキャットとの激しい戦いとなっていく。
ヘルキャットの迎撃にあった天山は、出撃機の8割が未帰還となる大損害を受けてしまい、大きな戦果どころか惨敗という結果に。
1944年2月17日~18日、トラック島空襲後の索敵―――
同年6月~7月のマリアナ諸島攻防戦は天山一二型(B6N2)が投入されているが、戦果を挙げることはできなかったという。
この頃より、海軍は生産機種の絞り込みを計画し始めていた。
天山の生産は前線での損耗に追いつかない状態になり、既に7割に満たない充足率で出撃するようになっていった。
1945年1月、海軍は「彩雲」を単発攻撃機及び夜間戦闘機兼用機とし、「天山」は生産中止が決定する。
同2月21日に第三航空艦隊麾下の第六〇一航空隊所属の天山8機が硫黄島沖の米艦隊を攻撃、爆撃と体当たり攻撃によりサラトガと輸送船を大破という戦果を挙げた。
―――体当たり攻撃、つまり特攻である。
夜間雷撃などでは、F6F-5Nナイトヘルキャットの迎撃で戦果はほぼ無いことが続いたが、終戦に近づくにつれ幾つかの戦果を残す。
そして、フィリピン攻防戦、硫黄島の戦い、沖縄戦(菊水作戦)では、特攻作戦に投入されていった。
零戦や彗星よりは投入された数は少ないが、そういった目的に天山が使われていったことは確かだった。
ヘルキャットとの戦いでは、目的を達成できたことは少なく、惨敗とも言える天山―――最終的には特攻に使用され、多くの魂が空に散っていった。
スマホで遊べる軍艦ゲーム
【戦艦】Warship Saga ウォーシップサーガ
「【戦艦】Warship Saga ウォーシップサーガ」は、リアルなグラフィックの艦隊で戦う架空戦記ストラテジー。
第二次世界大戦を舞台としているので、登場する艦船はもちろん「艦これ」同様に人気のものばかり。
システム的には、入手した設計図から造り出した軍艦で艦隊を結成し、敵国と戦っていくというもの。
艦のカスタムに重点を置いたやり込み要素が豊富で、好きな艦をとことん強くしていくコトができる。
また、艦のグラフィックがとびぬけていて、ウェザリング(汚し)まで再現しているこだわりようがスゴイ。
戦艦帝国
戦艦帝国は、戦艦を集めて艦隊を作り、他の艦隊と戦っていくシミュレーションゲームだ。
戦艦のグラフィックは非常にリアルで精密に描かれており、これならミリタリーマニアも満足できるのではないかという出来だ。
基本的には、戦艦を集めて装備をパワーアップさせて艦隊を編成。
海域を選んで他の艦隊と戦っていく。
海域等の構成は、第二次世界大戦から採用されている模様。
…つまりこれは、リアル版「艦隊これくしょん」といっていいゲーム。
「白露型」駆逐艦を入手した場合、艦名を「白露」「時雨」「村雨」「夕立」「春雨」「五月雨」「海風」「山風」「江風」「涼風」などから選ぶ事もできる。
ただもちろん、あの「艦これ」とは全く別物。
美女は登場するが美少女ではなく、グラマラスで大人な雰囲気。しかも音声がカタコトでSiriみたい…なので「艦これ」を期待してしまうと、「コレジャナイ!」と叫びたくなるだろう。
だが、リアルな戦艦が好きな人なら、必ずやその出来に満足できるゲームだ!